日毎に敵と懶惰に戦う

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保坂展人に投票した、表現規制反対派の皆さんへ

得票数について、最終の結果を反映しました

社民党比例代表で2議席を確保したものの、福島瑞穂党首についで個人票を得たのは自治労が応援する吉田忠智候補。吉田忠智『130,745』、保坂展人『69,214』と、かなりの差がつき、保坂展人氏は残念ながら落選という事になりました。最後の1議席にすべりこんだのは社民党だったけれど、今回はミラクルは起きなかった。
小泉首相以上に運がいい保坂展人 - 日毎に敵と懶惰に戦う
しかし、『社民党なんか応援してない、保坂展人を応援していたのに…』とがっかりしている皆さんに、少し元気になるお知らせ。
参院の比例のシステムをもう一度おさらいしておきましょう。政党名と、政党所属の個人名の票は一旦合計されて、政党の得票となります。この政党ごとの得票数でドント方式の振り分けをして各党の獲得議席数が算出されます。その上で、個人名票の多いほうから、議席が割り振られます。
ドント方式とは何か?たとえばA党の得た票が3万、B党が1.8万、C党が8千で、議席数の合計が7つだったとしましょう。まず最初に、一番票の多いA党が議席を得ます。そしてA党の票は(3万÷2)=1.5万とします。この1.5万、B党の1.8万、C党の8千を比べて、次に多いB党が議席を得ます。同様に、B党の票数を(1.8万÷2)=9千とします。1.5万、9千、8千で比べて、一番多いA党が3議席目を得ます。ここで、次にA党は、(1.5万÷2)=7千5百、となるのではなく(3万÷3)=1万、となることに注意してください。1万、9千、8千で比べて、A党が4議席目を得て、(3万÷4)=7千5百 …… これを繰り返して、A党4議席、B党2議席、C党1議席 という議席を獲得します。
さて今回、社民党が政党名と個人名で得た議席は『2,242,735』です。
2議席目を得たときの数値は、2で割った『1,121,368』です。これは、全48議席の中で、最後に割り振られた議席となりました。では、次点はどこだったか?公明党なのです。公明党が得た得票は『7,639,432』であり、6議席目は『1,273,239』で獲得しましたが、7議席目を取るための数値は『1,091,348』で、次の議席に一番近い位置にありました(さらに次点は、『1,085,302』で、民主党の17議席目でした)
もしも、保坂展人氏に投じられた個人名票『69,214』がなかったらどうなったか?社民党の得票数は『2,173,521』となり、2で割った数は『1,086,761』です。これでは、公明党に7議席目が与えられることになります。
ちなみに公明党の7人目は浮島とも子氏でした。表現規制について、積極的に推進していた人物です。あまり社民党自体は支持していなかった表現規制反対派の保坂展人個人票によって、どう考えても表現規制推進派である公明党議席を1つ阻止できた、今回はそう考えることにしてください。投票には意味があったのです。
もちろん、保坂さんの得た票のうち、こういう動機の票がそれほどはなかったろうな、というのは承知した上で書いておりますが…