日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

日本橋高島屋『美の競演 京都画壇と神坂雪佳』、サントリー美術館『もののあはれと日本の美』

日曜日、6時過ぎに家を出て、野毛山公園からスロージョグ。本日はゆっくりペースで、尾根伝いでどこまでいけるか確認してみたところ、あまりアップダウンなしで清水ヶ丘公園までたどり着けて、おおっ!と思ったのだった。11.6 kmを6'18"/kmで。
帰宅してシャワーを浴びて朝飯、9時過ぎに出て、横浜駅東口で献血、128回目。血小板20単位、採血だけで70分くらいかかったかな。週刊文春を読んでいたら、みうらじゅんの連載で。宮藤官九郎と対談して『あまちゃん』の台本を書いていると聞き、『海女の化物屋敷』『色情海女ふんどし祭り』などのDVDを送り付けたが、後日「参考になりませんから、アレ(笑)」と言われたという話、大変、いい話しだと思いました。
横浜から東海道線と山手線で神田まで。久しぶりに、東京カオマンガイで、カオマンガイ赤パク。やっぱり美味いなー

ごちそうさまでした。ぶらぶら歩いて南下し、日本橋高島屋へ。『美の競演 京都画壇と神坂雪佳』を見る。京都市美術館細見美術館の蔵品による展覧会、琳派をモダンに解釈した神坂雪佳の絵画が目に嬉しく、デザインが楽しく、すぐにでも素敵な商品パッケージにできそうな…。草花が色鮮やかでとても良かったのです。あと動物もすごくかわいいけど、人物は…あんまり…
竹内栖鳳『絵になる最初』や上村松園などなど、京都画壇の、主に美人画も非常に充実してて良かった。京都市美、コレクションたくさんあるんだよねぇ…。大型展の巡回先って印象が強く。展示スペースの狭い細身美術館と共に、自館でコレクションを活かせない美術館二台巨頭なイメージがある…。いや、ちゃんと展示はしてるんでしょうけれど、webページ見ても、なんだかよくわかんなくて。
さらにぶらぶら、歩いて銀座まで。この日は28℃あったんだけど、まだあまり湿っぽくないからか、さほど暑さはなく

山野楽器で古典芸能などのコーナーを見ていたら、おお、なんとなんと

出ているのか…。出ていたのか…。知らなかった…。即購入。ほっくほく。うれぴー。日比谷線に乗って六本木へ。そしてミッドタウン、サントリー美術館もののあはれと日本の美』を見る

なかで、岩佐又兵衛の野々宮図、光源氏が黒鳥居の脇に佇む図がありまして。これが、まさに佇むというのはこういうことです、という、表現のお手本のような絵でありまして。でね、そこから、雪が、月が、花が、佇む、佇んでいる。そして人がそこにその場に佇む。あるいは物理的現象面だけでなく、心情においても、それらのものに、あるいは人の傍らに、佇む寄り添う。そういうあり様が、もののあはれであるのか、などということを思ったんです。
途中、かなり場所をさいて行っていた、月の満ち欠けの解説が、理解の手掛かりになって大変よろしい。下弦の月あるいは更待月、左側が丸くて右側はやや膨らんでいる、これは画題としては満月の次に好まれていて、なるほどよく見る意匠。その形とともに、空に上がる時間が夜も更けてからであり、その時間帯の、おとなの心情を表しているというのですね。なるほど、ひざポンでしたよ。そんな、こんな、もののあはれが感じられる作品群を、心もすっかり落ち着けて、ゆっくりと眺めたい展覧会なのでした。出品作品はとにかく豪華、素晴らしい。
最後のほうの秋草の章なども、尾形光琳の秋草図屏風など素晴らしいんですよ。で、それを見ていると。夏も良いが、秋も早くこないものか、などと。月下に秋草が風に揺れる様を眺めたり、晩秋の早い夕暮れに冷たい雨がしとしと降る様を眺めつつ静かに本など読む時間なども、まことに情緒があるもので。
すっかり堪能して美術館を出て、ミッドタウンをぶらぶら。ミッドタウンも随分店の入れ替えがありましたが…この酢重ダイニングは前からあったのかな?軽井沢の味噌醤油屋がやってる和食の店、広々してて明るくて、お昼はあんまり高くなさげて、いい感じ。こんど来てみよう

さらにぶらぶらしていると、2階にあるucafeという店が不思議な感じ。店の奥に、店舗の一部ではないが店舗からしかアクセスできないデッドスペース化した凄く広いテラスがあり、超穴場になっている。テナント入れ替え時に店舗配置に失敗した感じがする…。


このテラス、下から見上げると、この写真のまんなかあたり、パラソルがあるところ。オークウッドの一部にしか見えないよね…秘密の庭状態でありました

さて日曜だしそろそろ帰ろうかなー、と、ちいばすに乗って田町に向かっていたら連絡が。急遽とってかえし、日比谷公園へ。木立に囲まれた素敵なテラスでお食事も大変おいしゅうございまして、ビールも結構で、素敵な皆様とフランスの方なんかもいらっしゃったりして、まあオサレ!なんですが、話題はラブひなとか、ネギまとかであったのでした…(笑)

ほんのり寄って帰宅。野毛の山では、まだ、港のほうから、開港154周年の花火の音が聞こえてくるのでした
在華坊(@zaikabou)/2013年06月09日 - Twilog