日毎に敵と懶惰に戦う

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ソウルの国立中央博物館はとにかく広い

韓国の国立中央博物館は地下鉄二村の駅から地下道の通路があり

地上に出ると目の前にあらわれる博物館…が、でかい!

これはおおきい…


『約9万2千坪の敷地内に、長さ404m、地下1階・地上6階、延べ面積4万1469坪、全体面積8100坪、という世界でも有数の規模を誇っている』という言葉は、なるほど伊達じゃない規模
韓国国立中央博物館 - Wikipedia
東館と西館を隔てる吹き抜けから振り返ると、巨大な団地群が見えるのも楽しい

さて、この博物館、向かって左側は企画展示スペースになっており、この日はオルセー美術館展が行われていた

印象派から点描、ゴーギャンゴッホセザンヌときて、肖像画やらアールヌーボーやら、象徴派にナビ派…で、最後にルソー、ところどころに当時のパリの暮らしの様子を挟み…という大変教科書的なオルセー展であった 。この展覧会は12,000ウォン(1,200円)の入場料で、日本のこの手の企画展と相場的にかわらんなー、と。そして常設よりも企画展が大変混雑しているのも、また日本と変わらんな!と思ったのだった。
ほいで、右側の建物は常設のスペース

とにかくこちらのスペースが馬鹿みたいに広いのよ…。展示室は3層に分かれていて、天井も高い。上まであがるとちょっと怖いくらい



ハングル以外に、英語、中国語、日本語のカウンターがあって、案内してもらえるみたいで便利

で、この博物館、常設は入場無料なんですね。いいね。日本みたいに独法化とかはされてないんだろうな…。1階は朝鮮半島の歴史を通史で見せるコーナーで、特に金工など、きらびやかなものが多かった。勉強にきている子供もこのフロアが一番多かったですね。展示のキャプションは、イントロはハングルと英語、中国語、日本語で。その後の展示解説はハングルと英語、および歴史的な意味で漢字、というところだった


韓国の国宝はすべて通し番号がついているんですね。これは国宝191、192号。5世紀、新羅の金冠と金製腰帯。1973年に慶州で出土


これは国宝ではなくて、宝物630号。重要文化財に相当するのかな?


2階に行くと絵画のコーナーなど。書棚を描いたこの屏風、朝鮮王朝ではこのような意匠の屏風が数多くつくられていたそうで、デザイン的にとても面白い

ちなみに、この書棚を描いた屏風をデザインしたグッズ、国立中央博物館には無く、昌徳宮の内外の売店にいろいろ揃っていたのだ。ノートや付箋もお土産に買ったけど、自分用にはこの名刺入れを購入。昌徳宮の売店はセンスの良いものがいろいろ揃っていたなー

わりと、ゆるーい感じの絵画も多くて楽しい。これは地獄図的なものかしらん



ここだけは撮影禁止(他は、常設はすべて撮影可能)だったけれど、桃源郷を描いた屏風などをあつめた特集コーナーがとてもよかった

2階の半分が書画のコーナーで、残りの半分は寄贈品のコーナー。3階に上がって、韓国以外の美術品のコーナーもあり、日本のコーナーはわりと広めにとられていたけど、たいしたもんは無かったね…

3階の半分、仏像と陶磁器のコーナーがやはり白眉。仏像コーナーも広いです





国宝83号、三国時代6世紀の半跏思惟像はこの博物館のシンボル的存在らしく、特別に一部屋しつらえられていた。端正ですな


さすがに見ごたえのある青磁のコーナー



このあたりは全部国宝です




このほか、子供向けの博物館とかいろんな施設が併設されていて、観光客としても見に行って損の無い博物館だったです