南粤美食、横浜トリエンナーレその1、BankART life、王老吉の涼茶
土曜日、午前中は部屋掃除など。午後から出掛けて中華街へ。先週は貸し切りでふられた『南粤美食』へ。中華街は大通りは大混雑だけど、脇道にそれると空いている
このお店、まずランチのメニューを見ただけで何か期待が出来るし
カウンターに並ぶ乾物や魚の何かをみるだけでワクワクしてくる
んで、鳥の蒸し焼き、これで半羽600円。柔らかくて食べやすい…ではなくて、ジワジワと旨味が出てくるやつだ、うまい
スペアリブと腸詰めの土鍋ごはんもうまい…
これはいい店だ。また来ます。中華街をぶらぶら歩いてお茶屋や酒屋などを覗き、みなとみらい線でみなとみらいへ。横浜美術館、横浜トリエンナーレである
今回の横浜トリエンナーレ「島と星座とガラパゴス」は横浜美術館を主会場に、赤レンガ倉庫、横浜開港記念会館の3会場で行われている。また、関連して、BankART life、黄金町バザール、などが併せて開催されて、セット券2400円を買うとお得な仕組み
http://www.yokohamatriennale.jp/2017/
で、今回は作品との距離の取り方に逡巡するものが多かった。さらっと見ると流してしまうけれど、ちゃんと見に行こうとすると膨大な情報量に翻弄される。
アーティストによって食べやすいサイズに切り出されたアート、ではなく、複雑な状況を複雑なままに提示された作品に、鑑賞者自身がどのように距離感を取って向かい合うか。そんなことを常に考えながらの鑑賞になる。
それはまるで、地図の縮尺を変えながら、自分の目的にあった地図の見方を試行錯誤するような行為。今回のコンセプトは『「接続性」と「孤立」から世界を考える』ということなのだけれど、まさにそのテーマに沿うように、作品は個々に孤立していて、それでいて接続している。
接続について様々なヒントは与えてくれて、そのヒントを与える、ということ自体が展覧会の主要展示物のひとつになっているわけだけれど、結局のところ、どう繋げていくのかは鑑賞者に一任される。まさにそれが現代の世界そのものであるから。辛い時代である。
だから、国際展としてスジの通った展覧会になっているとは思うけれど、なかなか、ちょっと、呑み込みにくいところはある。できれば、チケットは1回入場ではなく、パスポートか、何回か入れるようにしてほしかった。
そんな中でも、風間サチコの作品はそれだけで確固たる作品としての強度を持っていて、やはり引き込まれる。遊べるスタンプもあるので、「社畜」「情弱」「厨二」スタンプとかで遊ぼう
ちなみに自分は勢いで名刺の裏に『社畜』スタンプを押しましたが、間違って人に渡さないように注意したい。
ブロックを自由に動かしてよい作品があって、どうやらこれは事件や事象を抽象的に置き換える作品らしい、ということで、ちょっと遊んでいた。
オラファー・エリアソンは、ライトを作るワークショップが開催されるらしいけれど、まだはじまっていなかった
ふだんはコレクション展でシュルレアリスムの作品が多く展示されている展示室で上映されている人形劇、この空間の居心地が非常に良くてですね、ここだけでぼんやり、ジュータンに座っていたい気分です
そんなこんなで
結局、3時間近く滞在してしまった。しかしどうも、ひとつひとつじっくり見てうーん、というよりは、作品から作品へ、周遊したほうがよい展覧会のような気もする。
赤レンガ倉庫と横浜開港記念会館は明日にまわして、横浜美術館を出てぶらぶら歩き、BankART Studio NYKへ
こちらはとにかく、場所がずるい。この倉庫の空間は、あらゆる展示物を何割か増しにする。過去の展覧会で使われたものの再展示なども多かったけれど、空間の居心地の良さだけですでに勝利している感がある
夕方あたりの、空いている時間帯に、ぼんやり滞在したい、そんな展示です、BnakART
ぶらぶら歩いて一旦帰宅し、また出て、流浪ぴーでしばらく。帰宅して、香港で買ってきた王老吉の涼茶を開けてみる
王老吉というと、缶入りの甘いお茶だということは各位ご存じだろうが、もともとは広州や香港の街角にあるような、苦い涼お茶に由来する。で、その苦いほうのパッケージらしいので、どんなものかわからず買ってみたのだが
これがですね、草そのものである。木そのものである。なんだこれは。パッケージには5碗の水で1時間ほど煮出せと書いてあるので、5碗とはどういう単位だがよくわかんないけど、どうせ煮詰まるでしょう…と2リットルのペットボトルの水をまるまる入れて、ぐつぐつと1時間煮出す
で、その抽出した液ですが、
若干色は薄いけれど、確かに香港の街角で売っている涼茶みたいなものになり。ややエグ味を含んだ苦味なのであった。
しかしこれ、人のお土産にはできんな、たんなる嫌がらせと思われそう…。