青森のビジネスホテルで5時半起床。ホテルに置いてあった新聞を読んでいると、弘前の桜と、あおもり犬の清掃の話題が
弘前の桜はとても混むよと脅されていたので、今日は朝早く出掛けるのだ。実際、この週末は、弘前と青森の宿がなかなか取れなかったり、アパホテルが高騰したりしているのです。みんな弘前を目指すのです
7時前の列車に乗って1時間弱、弘前駅へ。弘前さくらまつりの時期は7時から弘前公園が有料入場になりますと聞いていたので、7時半ごろ弘前駅前に到着した段階で混雑しているのでは…と覚悟していたけれど、別に混雑しておらず。
駅前からバス(マイクロバスの路線バスで、香港のミニバスみたいだ)に乗る。弘前桜まつりの時期は弘前城のあたりまでは100円で乗れる。その他、弘前中央駅まで列車で来た人には弘前公園のチケットをくれたり、ちょっと離れた場所に大量の臨時駐車場が設けられていたり、弘前は桜に本気です。
バスを降りた市役所前にあるのは有形文化財を使ったスタバ。8時前から店に行列が出来ており、中を覗いてみると席取りを先にしている人が多かったんだけれど、16人くらい座れる大きなテーブルを取っていたのは若い衆、そこに続々とジャージ姿やスーツ姿のごついおっさんが現れて、若い衆がお辞儀を迎えており、うわぁ、これはどう見てもそのスジの方なのでは…。こういうとことで集会やるのか。インスタにフラペチーノの写真上げながら集会するのか。
そんなわけでスタバは眺めるだけにして、目の前の弘前公園に向かえば、桜は、まさに、満開!である
ここ数日の暖かさで、一気に満開になっていた弘前の桜。一昨日の十和田市といい、今回は運が良かった
弘前公園はソメイヨシノに限らず多種多様な桜があり、満開の時期が早いソメイヨシノがこの段階では盛りであったけれど、他の桜が順に満開になるGWまでは楽しめるのだろう
弘前城と岩木山を一望できる場所に展望台が仮設で設けられており、そこにあがると、ああ、天気がよくて良かったなあ
あまりにもコンディションが良すぎて、観光宣伝用みたいな写真をたくさん撮影してしまう
外堀もずらっと桜が
桜のトンネルを潜り抜けて
広場に出ると、たくさんの露店に
お化け屋敷に
オートバイサーカスに
そうか、さっきのスタバにいた皆さんは、こういうあたりを管轄してらっしゃる皆さんなのだろうか…
いちばん目立つ食堂の三忠食堂はまだ営業開始前だったので、別のお店でラーメン
こちらは普通の中華そば、というかですね、青森は内田百閒先生も言っている通り、中華そばが美味い土地なんですが、これはまあ普通の味だったんだけれど、彼女が食べていたざる中華が、ラーメンの麺をつけめん…それもめんつゆで食べるという不思議なものだった。青森岩手などの東北の食文化らしい
朝早かったおかげで人が少なく楽しめていたんだけれど、9時半ごろになって、そろそろ人も増えてきた。弘前公園名物の黒おでんもいただきまして
まっくろ
りんごのアイスクリームも食べちゃう
そろそろ移動しましょう
さきほどの弘前市役所の前まで戻ってくると、前川国男設計の弘前市役所、桜の時期は屋上に上がれるというので、そこからも岩木山と桜。弘前から見る岩木山の威容たるや。お岩木山と、「お」を付けたくなる
帰りはバスに乗らずにぶらぶら歩き、ミニチュアの歴史的建築群を眺めたり
銀行建築を眺めたり
中央弘前駅周辺のエモーショナルな歓楽街を眺めたり
駅舎自体も素晴らしいよね
吉野町煉瓦倉庫へも
奈良美智の『A to Z Memorial dog』は、昔見たときは屋外にいたような記憶があるけど、倉庫の中に閉じこもってしまったのね。
なんか昔はもっと大きかったような気がしたが…気のせいかな。この建物、2020年春に「(仮称)弘前市芸術文化施設」としてオープンする予定だそうな。総合アドバイザーに南條史生氏と、資料には書かれていた
弘前駅前のいまいち失敗している感のある遊歩道を歩いて駅にたどり着いてみれば
駅前は、弘前に到着した時とはくらべものにならない人の波。弘前公園に向かうバスやタクシーは大行列が出来ている。やはり、朝早く来て良かった。青森への戻りはキハ48で
さっと昼飯を入ろうと入ったのは喫茶店
純喫茶マロン。しかし、空いていると思いながら入ったら、店の外からは想像もできない活気に溢れた店内
入れ替わり立ち替わりお客さんがやってくる。街の人に愛されているお店なんですね
混雑していて少し待ったけれど、食べたナポリタンは喫茶店らしい美味しいのだった
時間ぎりぎりになって、急いで成田本店しんまち店へ
星羊社のお二人と、関係の皆さんによる「めご太郎」トークイベント。外から見て改めてわかる街の魅力というテーマは青森に限らず普遍なものだな、と。普遍だけど、やはりそれは、ひとつひとつ、街に関わって、丁寧に掘り下げないと見えてこないもの。
自分自身も、また横浜の魅力も改めて見つめたくなる、そんな素敵なトークイベントだったし、グラフ青森が出している銭湯や温泉の本も良い本で買ってしまいました。
その後はお買い物と、軽く観光タイム。駅前の「アウガ」の地下は、かつて駅前にあった市場がすべて移転したところ。何十店舗も並ぶ中には筋子は100g500〜800円くらいでランク別に売られいる店が数軒あったり、魚をその場で捌いてもらったり、糠ニシンなんかもあったり。
4時前に行ったら7割がたの店がすでに閉まっていたけれど、無事に筋子は買うことが出来た。朝の5時からやっているので、なるべく早めに行ったほうが良さそう。
あとは、三角形のビル、アスパムの展望台に上がったり
中にある、原発立地関係の施設を眺めたり
これはねぶた用の倉庫だろうか?と建設中の巨大な倉庫を眺めたり
青森にもベイブリッジがある
青函連絡船の戦災の碑や、かつて列車をそのまま船に載せていたころの遺構を眺めたり
お土産は、昨日も行ったけれど、『A-FACTORY』で
最近いろいろ開発した良い食品土産類が手に入る。豊盃のジェラートも食べました。酒だ
あと、5分くらい歩いたところの「新改商店」は鮭とば他が絶品の乾物屋で立ち飲みもやっていて、これもお勧め
もう一つ。青森駅ビルLOVINA2階『三ノ月舎』
こぎん刺しやヒバなど青森の民藝特産をアレンジした素敵雑貨と古道具の店。婦人服売り場の端に異空間が形成されている。山と積まれたセンスの良い品々、自前の音楽、そこだけアジール空間になっている。まるでルミネ新宿の中のベルクみたいだ。お土産探しに見逃せない店だと思う
いろいろ買い物も済ませたので
バスに乗って青森空港に出て、最終便で羽田への帰ってきたのでした。今回は桜と気候に恵まれて、良い旅になりました