日毎に敵と懶惰に戦う

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日本橋をくぐり、亀島川を通り、秋葉原に向かう船の旅

以前、横浜の運河や湾岸部をクルーズする素敵な船の旅に参加したことがあるのだけれど
横浜を水の上から探訪する『YOKOHAMA Canal Cruise』 - 日毎に敵と懶惰に戦う
これを主催していた『BOAT PEOPLE Association』の方からご案内メールをいただき(前回のクルーズに参加したから…というよりも、ドボク関係ということでご案内をいただけたみたい)、今度は都内河川をリサーチクルーズする旅に参加することができた。
LIFE ON BOARD@CET | BOAT PEOPLE Association
今回の船の旅は、東京ならではの芸術文化の云々…みたいなことを目的とした『東京アートポイント計画』
アーツカウンシル東京
の発表記念クルーズという位置づけで、東京都なども主催に名を連ねている。だけど、このクルーズについては、BORT PEOPLE Association(以下、BPA)が主導している感じ。“都市に新しい「水上経験」をつくること”をテーマにしたBPAの活動は、毎度毎度、実に興味深くて、そして楽しいのです。今回は日本橋川の『常磐橋』を出発し、日本橋などをくぐり、亀島川を通って隅田川へ。隅田川を遡上し、神田川に入って、秋葉原駅近くの『和泉橋』へと至る、1時間15分のコース。
より大きな地図で LIFE ON BOARD @CET cafe 090718 を表示
本日限定、4便運行されるこの船の旅は、当日までの申込で満員になったみたい。私は14時30分に常盤橋を出発するコースに参加したので、14時頃に常盤橋へ向かった。日本銀行の本店、すぐ脇にある、常盤橋防災船着場

船着場の全景。左側に見える橋が、明治10年に江戸城の石材を使って作られた常磐橋で、東京最古の石橋

この橋はかなり老築化しているので、今現在、車道となっているのは、上の写真を撮影した常盤橋になっている。常磐橋と常盤橋、字がちょっと違う。昔の橋は、『皿』だと割れちゃうから、『石』であるらしい。下の写真は、『石』のほうの古い常磐橋から、『皿』のほうの新しい常盤橋を見たところ

さてこの船着場、防災用にきちんと整備された桟橋なんだけれど、普段はカギがかかっていて、

利用される機会は少ないらしい。災害時に、緊急物資を運河で運んだりするための橋なんだけれど、緊急時にちゃんとカギを開けられるんでしょうか…。なんてのも、この後のクルーズで、BPAの人が言っていた話。コースを逆に進んできた2便が、満員で常盤橋に到着したので

さっそく、入れ替わりに我々も乗り込みましょう。

横浜のクルーズのときに覚えていていただいて、BPAの人に声をかけて貰ったり、ドボクなあの人やこの人ともごあいさつしたり、お知り合いが多くて面映ゆいですネ…。hachimさんがいらっしゃった
水上からの視線 - 何かからはみ出した、もうひとつの風景
この船もほとんど満員となり、いよいよ出発です。出発早々…





次から次へと現れる橋をくぐり、頭上には高速道路とジャンクション! いきなりテンションが上がりまする。この日本橋川は、ほぼずっと、首都高速道路に蓋をされている。この景観は好き嫌いあるだろうし、わたしももろ手をあげて大好き!ってわけでもないのだけれど、とにかく、東京ならではの代えがたい素敵な風景であることは確か。そして、船に乗ることで、普段は見れない角度から首都高を眺められるのは素敵よね…。ただ、両岸に見えるのは

そっけない壁と、建物の裏側ばかり。普段は見れない風景を見る楽しみってのは勿論あるし、壁とか建物の裏側も素敵なんだけれど、この水路が有効に活かされていないよなあ、ってのは感じるわけで。風の通り道になったり、無形の貢献はあるのだけれどね。もっと川のほうに建物が開かれて、街が開かれていれば楽しいのに!と思う。船着場がもっとあれば、船から降りて散策してまた船に乗り…なんてことができて素敵なのに!とはBPAの人の弁。私もそう思う。さて、船が進んでいき、日本橋をくぐります



川に向かってライオンが顔を向けているのがかっこいい! そして次は江戸橋!

三菱倉庫本店!(建物も素敵だし、運河に面しているという意味を、感じさせてくれる建物でもある)


ああそして江戸橋ジャンクション!



…ふううぅ…興奮しちゃって気持ちがなかなか先に進みません。大変です。萌え萌えしている間にも、BPAの人が終始きっちりと解説をしてくれるのでした。たとえば、兜町のあたりのこの部分

この岩壁の向こうにかつては運河があり、その運河を埋め立てて、高速道路が作られたということ。その川は、京橋方面に向かう『楓川』と言ったのですね
楓川 - Wikipedia
今現在、高速道路に蓋をされてひっそりと街の裏側に取り残された川、運河以外にも、東京には沢山の埋められた川と運河があったのだね。こうやって、船の上から観察していると、普段は見えない東京の一面が見えてくる。こういう体験って、非常に貴重だと思う。そして楽しい。
おや、こういう小さな水門も、水路の跡なのかしら?向こう側に見える建物は、東京証券取引所

こちらは撮影班の方…というか、左は壁の杉浦さん。なんか、ビデオを撮っていた方も、移動する先先に先回りして撮影していて、同じ人が何人もいるのかと驚愕しましたよ

さて、船は亀島水門へ


街の風景の中にいきなりぬっと現れる水門の存在感は、スケール感が喪失したみたいで、やっぱり異常で素敵。水門の魅力は、このあたりでもどぞー
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ドボク・サミットに行ってきた - 日毎に敵と懶惰に戦う
ええっと、本当に先に進まない…。とにかく水門をくぐって

亀島川へ。かつての霊岸島(れいがんじまが一発変換できないとは、相変わらずマイクロソフトは…)を隔てるこの川、越前堀とも呼ばれた歴史のある運河で、まあこんな、しゃがんでくぐらないといけないような橋もあったり

日本橋川に比べて、川と暮らしの距離が近いように感じる。建物が多少なりとも河を向いていたり



川に面した窓から、住んでる人が手を振ってくれたりする。いいなー、こんなところに住みたいなあ。一昔前は異臭がして大変だったろうけれど、東京の河川もずいぶん水質が良くなったからね。船だまりがあったり


船が沈んでいたり…

あ、ここらへんの船の係留が合法か違法かについては、まあ、そのへんは、まあ、って感じらしい

さて、都内に現存する最古の道路鉄橋、折り重なる鉄骨が素敵な南高橋をくぐって

亀島川水門をくぐると


広い広い隅田川へと出ますよ。このへんから結構揺れる!


墨田川は定期観光船でも通る川なので、あまり変わったことは無し…だけれど、オープンエアな船からの眺めも、また良い。

水門もいっぱいあるし




水門の向こう側、江東デルタ地帯の運河群も、是非是非、船で来てみたい。東京の水路は、日本橋川神田川にしろ、通行すること自体に許可が必要なわけじゃないのですね。公道と同じなのだから。だから、自分でカヌーを漕いで…まあそれは厳しくても、しかるべき船会社にお願いすれば、チャーターして運河めぐりもできるんだなあ。企画すると楽しそうだなあ。
さて、水上警察の派出所、なんて素敵なものが見えて

船は神田川へ。我々を迎える大勢の人々…

ではなくて、テレビの撮影を見物していた人みたい。神田川の河口付近には、釣り船や屋形船の船宿がいっぱい


船宿の2階で、日がな一日ごろごろしているような若旦那になりたいわあ…。ほいでまあ、このへんの船の係留も、法律的にはちょっと、ものによっては、げふんげふん、だったりするらしい…。
神田川は、まっすぐな運河で、割合単調な風景が続くんだけれど


書泉が見えると、もう秋葉原ですね

はい、終点の、和泉橋防災船着場でございます。

ちなみに、出発点の常盤橋防災船着場は中央区の管理、この和泉橋防災船着場は千代田区の管理で、利用する場合にはそれぞれの区役所に申請する必要があるとのこと。この和泉橋防災船着場、完成当時に見たときに気になって、いっぺん利用してみたいなあ、と思っていたのだ。その時は、神田川を往来する定期観光クルーズでも出来るのかしら!と期待したんだけれどね。とにかく、この機会に利用できてよかったあ

今回の船の旅、以前から念願だった亀島川や日本橋川を体験できて、ひじょーに満足した。で、さらに欲は出てきて。日本橋川神田川をそれぞれさらに遡ると、水道橋駅近くの『三崎橋』で合流する。この2つの川に挟まれた地帯を『神田アイランドエリア』と呼ぶらしい。今回の出発点、終着点からさらに遡上した船旅をぜひしてみたい!御茶ノ水駅の脇を船で通ったり、九段下のすぐそばの水路も、そうだ、船で通れるんだなあ。
なんか頼りっぱなしだけれど、今回みたいな素敵なツアーがもっと企画されて増えてほしいなあ、と思ったのだった。
BOAT PEOPLE Association