金曜日、7時には出社してお仕事。11時前に出て、八王子から『あずさ』で甲府、客先で打ち合わせ。さて、終わりまして。山梨文化会館は耐震工事中でしたが
中は普通にやっていて、D&DEPARTMENTでお土産を買い、目の前の甲府夢小路へも。桔梗信玄餅ソフトをいただきます
秋の観光シーズンになって観光バスも止まっていて、おばさまたちがたくさんいらっしゃいますね。その中に混じって、甲州ワイン蔵という店で
一杯432円で試飲が出来て、ボトルの値段に応じてグラスの量が変わるそうですが
明らかに高いワインのほうが、相対的にお得な予感。1000円のワインは5000円のワインの5倍量を入れてくれる、というわけでも無いようで…。5400円の光カベルネソーヴィニヨン、美味しゅうございました
さっくり1時間ほどうろうろして、甲府からスーパーあずさで新宿へ。本日オープンの池袋のミッフィーフラワーに行ってみようかな…と思ったんだけど、なんか、サンシャインアルパまで池袋駅から、金曜日のこの時間に歩く元気が無い…
ということで、夜間開館の上野は東京国立博物館にやってまいりまして
本日のお目当ては、はじまったばかりの特別展『平安の秘仏』
滋賀櫟野寺の仏像、重要文化財20点からなる特別展。まず本館特別5室にどうやって入れたの!と首を捻る十一面観音像の大きさに驚くのですが、何よりこの展覧会の面白さは仏像の表情であるのです。
十一面観音菩薩坐像は威厳のある顔立ちですが甲賀特有の下膨れが特徴的、その裏にある、これまた大きな薬師如来坐像が、顔が妙に大きくてやや斜め上を向いており、「あぁ…頭が大きくて支えるの、しんど…」としか言えないような表情をしており、じっと眺めていると含み笑いが止まらなくなってくる。
仏像はいずれも平安ながら10世紀ごろと12世紀ごろに大きく分かれており、いずれも甲賀特有の特徴をよく示しつつ、とくに後者は鄙びた…と言うか、都に 近い洗練さを感じさせつつもかなり面白い表情のオンパレードになってまして、ひとつずつ、その多様な顔を眺めるのが本当に楽しい。
仏像好きは京都からはじまり奈良に流れて滋賀に極まると言われますが、なるほど、面白さというか、滋味深さというか、滋賀の仏像の魅力たっぷりな展覧会でした。インパクトだけ狙った変なチラシが無ければもっと良かったと思いますけどね。
総合文化展も見て行きますよ。空いてるね。藤原行成特集とか、大判小判コレクションとか、自在置物とか
漆を使った南蛮的表現とか
なかなかバラエティに富んだ楽しいものがいろいろ。また、狩野山雪の流水花卉図屏風は四角いマスに144の草花が描き分けられた細密な仕事とか
尾形光琳の屏風など
琳派の名品もたくさん出ている、東京国立博物館の常設なのでした。夜間は空いてて素晴らしい、じっくり見られます
また、東洋館へも。
上海博物館との競演ということで、青銅器、青磁、銅製仏像、家具、織物などか、ただ並べましたというのではない。トーハクの誇る、決して劣らないコレクションと一緒にならべられてまさに競演してまして、贅沢な空間になっているのでした。
上海博物館からの出品はすべて撮影禁止だったので、かわりにひとつ。これは東京国立博物館のコレクション。
描かれた日本猿の毛並み、表情、見ていて、グッと引き込まれる作品でした。すっかり堪能して、上野をあとにしたのでした