日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

ギャラリーを巡って

6時起床。なにか不安な事を抱えて、心臓が痛くなるような思いで、はっ、と目覚めたのだが。今日は土曜日であるし、別に、週明けにしてもそれほどの不安は抱えていないような気はするのだった。何だろうか。
良い天気、ぽかぽかと暖かい。9時過ぎに家を出て、渋谷の献血センターへ。今日も成分献血、血小板20単位。骨髄バンクへの登録は前々から少し考えているのだが、やはり踏み切れぬなあ…。12時半に出る。
六本木方面に歩いて、南青山ビリケン商会へ。古いおもちゃを売っていたり、絵本を出版したりしている店なのだが、
http://www.billiken-shokai.co.jp/
ギャラリーにて、ヤノベケンジ「トらやんの世界」展も開催中。ヤノベケンジのお父さんが腹話術に使ったりしてる例の「トラやん」のフィギュア、限定300体21,000円にて販売中。一瞬食指が伸びかけたけれど、まあ、止す。村上隆みたいにプレミア付くことは無いだろうなあ…多分。今月末に開館する横須賀美術館のオープニング展覧会にも出品しているので、見に行こう。
閉館中の根津美術館を横目に見つつ、青山霊園の方面に歩いて、乃木坂の『Gallery ART UNLIMITED』へ
http://www.artunlimited.co.jp/
大竹伸朗とか中野正貴の作品を展示している「濃密ー旅の記憶」。ギャラリーの人に、大竹伸朗の作品について、大竹伸朗中野正貴の関係について、いろいろ詳しくお話を聞けて大変有意義に時を過ごす。大竹伸朗の製作姿勢というか、そのアーティスティックの爆発というか過剰さというか濃密さにはひたすら圧倒されるしかない。なんちゅう人なんだろうなあ、と思う。去年の全景展、もう1、2回見ておけば良かった。
地下鉄を乗り継いで築地へ。築地の『Wada Fine Arts』へ
http://web.mac.com/wadafinearts/
原高史展。シンガポールビエンナーレで発表された作品。絵のイメージも美しいのだが、それ以上に、作品発表にあたっての試行錯誤の痕が印象的で…あの文言はなぜ修正されたのだろうか?純粋に作家の意思?何か政治性が働いて?シンガポールは人類がはじめて実現したディストピアなのだろうか。
ギャラリーを出て、更正庵というところで昼飯。鰻玉丼セット、蕎麦と小鉢と漬物が付いて美味。おみやげにおこしまでくれた。場外市場を冷やかして、築地市場駅から地下鉄に乗る。

東京オペラシティー アートギャラリー『藤森建築と路上観察』

都庁前で降りようと思ったのだが、西新宿五丁目まで乗り過ごす。まあいいや、降りて、山手通りを南下して、建設中の首都高速中央環状線を観察したりしつつ

オペラシティーへ。まずはICCへ。開館10周年の記念展をやっていて、紆余曲折あったなあ、と感慨深い思いを抱えながら展示されているメディアアートを眺めたが、どうにも、観念的に偏りすぎた面白みの少ない作品が多く、ノレない。ここのキュレーションはクオリティの安定性が無さ過ぎる。無料だから別にいいけど…。
次にアートギャラリーへ。去年行われたベネチア建築ビエンナーレの帰国展『藤森建築と路上観察』を。
http://www.operacity.jp/ag/exh82/
入り口入った途端、まず壁の『仕上げ』から展示が始まる。そして、柱や建材を仕上げるための道具の数々とその効果。焼き杉とかも。なによりも、仕上げや素材の質感を追求し続ける藤森照信さんの姿勢がビンビン伝わってくる。たしかに形も奇抜で独創的なものが多いのだけれど、そうだ、やっぱり見た目の仕上げからくる、その印象、雰囲気が独特なのだ。展示されている実際の素材や写真など見ながら、浜松にある秋野不矩美術館にすぐにでも飛んで行きたくなった。
会場を進むと、靴を脱いで上がり、茶室のにじり口のようなところを潜る。海面上昇で沈んだ街『東京2107計画』の巨大な模型と竹で作られてた庵を中心に、草の匂いが充満する会場。座り込んで映像に見入るも自由。竹で作られ、縄で覆われた小屋の中では、路上観察学会の名品映像集を上映中で、かなり長い映像だが飽きずにすべて見てしまう。
藤森さんの建築にしろ、路上観察にしろ、神は細部に宿る…というのかな、とにかく細部や仕上げなどの観察とニュアンスによる心地よい世界観が提示されていて、見飽きないのだった。これはお勧めなので、是非見にいかれたし。ところで、会場に小沢剛そっくりの人がいたが…

渋谷に出て…

建物を出て、工事中のジャンクションを眺めつつ


バスに乗って、渋谷方面へ。渋滞していてかなりかかる。途中で降りて、神山町あたりをぶらぶらしながら渋谷駅に到着すると、宅八郎選挙カー

黒川紀章共生新党選挙カー

ややあって黒川紀章先生がベンツのオープンカーで乗り付けて、先生登場。応援演説がはじまり、テレビ局の取材が群がり、群集が囲み、何やら叫びだす人もいて、とても情けない混乱状態に陥っていたので、帰る。近所の酒屋に寄って酒購入、帰宅する。