日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

妙にフレンドリーなホテル

泊まりは「蓼科パークホテル」というところである。そもそも、今回唐突に旅行に来たのはここの予約が取れたからで、しかも横浜市の共済だかなにかで1泊2食5000円だという。連休中に。「大丈夫なのか、何を食わされるのか、夕飯はカップラーメンではないのか」という不安を抱きつつ*1、まあ蓼科の新緑は綺麗でしょうから、などと来てみたが、高原過ぎて新緑と言うかまだ荒涼としていた。それでも高原だから気持ちがいい。
部屋は別棟のコテージで、ベッドルームと15畳の畳敷き。天井が高くて、合宿をすると楽しそうだ。とりあえず温泉に入りに行くが、本館と温泉のある別館を結ぶ80メートルもあるかなり草臥れた動く歩道とか、なぜか温泉なのにハーブが入っている、若干草臥れ気味の温泉だとか、一々いい味出してて、なんだか心が安らぐ(さっきから褒めてるんです、私は)。しかもダンスホールもあるらしく、夜な夜な舞踏会が開かれているらしい…。
いいお湯でした、と上がると、いよいよ期待半分、不安半分の夕飯。

おおぅ、大丈夫なんか、5000円でこんなに出して。一部、格闘するのに顎が疲れた牛肉や、数合わせで無理しなくてもいいのに、な刺身はあったものの、蕎麦の実とユリ根の入った蒸し物や塩焼きや豆腐やらは美味かったし、まあ十分に満足する。それよりなにより、なんというか、誠意のようなものが感じられる食事だったのだ。
食い終わってロビーをうろうろしていると、大型バスが到着して中国人か台湾人の団体さんがぞろぞろ降りてくる。手に手に愛知万博の袋。万博見物して、バスで移動してきたらしい。日本人から考えたら不思議な行程だが、海外から来る人のスケールで考えるとそんなに不思議じゃないのだろうなあ。日本人の海外旅行のほうがよっぽどだろうな。
んで、バスが到着するときにロビーの従業員が別の従業員と電話口で怒鳴りあっていたり、それ以外のときもフロントで楽しそうにおしゃべりしてたり、お客さんに対する時に微妙に友達感覚だったり、なんというか、飾り気が無くて妙にフレンドリーで、滞在者が気疲れしないような配慮が全体になされているなあ、という印象だ(さっきから言ってますが、褒めてるんです、私は)。
15畳のただっぴろい部屋に戻って、焼酎をやりながら宴会。仲良し家族である。

*1:実際、とんでも無く安いスキーバスツアーで、民宿でカップラーメンを食っている人を見たことがある。