日毎に敵と懶惰に戦う

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美術館のようなゴミ焼却施設『広島市環境局中工場』

4時半起床。今日は広島出張。5時15分に出かけて、横浜からバスに乗り、羽田空港の第2ターミナル。ラウンジで軽く朝食済ませて、6時50分のANA便で広島に向かう。広島空港からは、バスでバスセンターへ。
さて、本日のお仕事は実は午後からなので、それまで少し時間がある。というわけで、広島市環境局中工場を再訪することにした。実はここ、以前にも出張がてら訪れたことがあったのだけれど、私の大好きな谷口吉生建築に心奪われてしまって、機会あればまた来たいなあ、と思っていたのだった。
http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20060210/1139579607
さて、変わったデザインのゴミ処理施設と言えば、かの有名なフンデルトヴァッサーによる、大阪の『大阪市環境局舞洲工場』であるけれど
http://osakadeep.info/50.shtm
こちらも負けてはいない。奇抜、ではなく、洗練されたデザインのごみ焼却施設。設計は、MOMAをはじめ、美術館建築で名を馳せる谷口吉生丹下健三による平和記念資料館
http://www.arch-hiroshima.net/arch-hiroshima/arch/delta_center/p-museum.html
から海に向かう一直線の風の通り道を穿たれて、その焼却施設は存在している。



広島市の中心部からバスに乗って10分少々のところにある、この建物については、『建築マップ』の情報が詳しい
http://www.arch-hiroshima.net/a-map/hiroshima/naka.html
ごみ焼却施設の中心(ゴミの流れとしては、焼却時に出たガスを主に処理する工程にあたる部分)に透明な通路が作られており、その通路を通り抜けると、中から、ゴミの焼却施設を眺めることが出来る



銀色に輝く配管を眺めるこの通路は、とても静かで、とてもこの施設が、一日600tのゴミを処理するこの施設が、稼動しているとは思えない。魅せることを強く意識した施設。どこまでもスタイリッシュ



だから、これね、機能美とか、見られることを意識しない工場を眺めることの楽しさ…みたいのからすると、結構鬼っ子かもしれんわけですよね


そんな工場の通路『エコリウム』の通路の向こうには、海がある


前々から思っているんだけれど、谷口吉生は宗教施設を作られたら、とんでもなくすごいものを作りそうだよね…



こういうところを見ると、ああ、ゴミの焼却施設なんだな、ってなんだかほっとします

というわけで、広島のモニュメンタルなゴミ焼却施設は、一見の価値あり、であります