日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

横浜水道記念館から地蔵王廟、本牧山頂公園へのポタリング

土曜日、いいお天気。布団を干して、録画したまどかマギカ見てうひゃあ、となって、朝飯を食べて、体調も先週来あまりよくないので午前中はのんびり過ごす。布団を干して、昼前に自転車でおでかけ。16号線を北上し、上星川から坂道を…おお、かなりの坂道を登って振り返ればよい眺め

ここにありますのが、私の家にも水を給水している西谷浄水場、そして横浜水道記念館

横浜市 水道局 横浜水道記念館
脇には素敵な洗浄水槽

横浜市は近代水道発祥の地と言うことで、まあ、横浜がはじめて、みたいなものは時々怪しいものがあるんだけれど、これは本当です。水売り、多摩川から引っ張った木樋水道からはじまって、はじめての近代的な浄水場が明治20年に野毛山に出来た、というあたりの資料が展示されているのが1階。水道の歴史を紹介する映像が、大変レトロな感じで微笑ましい。2階にあがると横浜水道の現在、ってわけで、展示の表示が水道管だったりするのがなかなか

ここがなかなか、ミニシアターで上映されている映像がパッパッと地図やいくつかのモニタが切り替わる、お年寄りがついていけない感じの映像だったり、クイズの造りがなかなか創意に富んでいたり、まあ、メンテナンスのお金が無さそうな感じがところどころから漂ってくるものの

漏水の音を実際に聞いてみましょう、という体験コーナーはアバンギャルド過ぎてなんだかよくわからなかったり、ここの施設が造られた当時としては相当先進的だったと思わせる展示スペースでしてな。想像以上に面白かった。無料で良い施設ですわ。3階の図書コーナーのレトロな感じが、またたまらん

歴代の横浜の水の缶が置いてあったけれど

蝉の抜け殻とか、蛇の抜け殻とか、こういうところに一緒に並べちゃう感性は、なんなんですかね、これって。宮内庁書陵部所蔵の横浜水道写真帳にワクテカしましたです

4Fに登ると展望台で、みなとみらいのほうの見通しも良いし

浄水場も良く見えるし

敷地内の別棟には、『水道技術資料館』があって…って、家に帰って来てからはじめて知った!『水道技術館は水道の技術的な資料の整理保存と、技術の移り変わりをわかりやすく展示し、皆さんにご理解いただくための施設で、ご家庭で使われているメーターの仕組みもよくわかります。』って、面白そうやないの!くっそー。また行こう…
思いの他に堪能して出て、近所にあった中華料理屋で昼飯。おっさんが一人で切りまわしていてちょっと時間はかかったが、味はまあまあ。野毛周辺のCPをどこでも期待してはいけません。自転車で保土ヶ谷に向かおうと、iPhoneを頼りに仏向の住宅街を抜けて、谷に出ると…。うーん、なんか、産廃処理場とか残土置き場か谷を通る道路の脇に連続していて、どうもなんか、妙な雰囲気の場所で。トンネルを抜けると横浜横須賀道路のジャンクションがあり、全体的に空気が良くない感じがしますが、まあ、ともかく


保土ヶ谷の駅前に出て、旧東海道の面影をすこし感じる。踏切を渡ろうとすると、車が遮断機に挟まれて、通行人が遮断機を無理やりあげて車を通してややあってから、東海道線横須賀線が猛スピードで通りすぎていった。おっかない

井土ヶ谷のほうに抜けて、鎌倉街道。蒔田飯店は、某宗教団体の建物に完全に囲まれておるな…。売るつもりはないのだろうか。高く買ってもらって近所によい土地を確保しても良さそうだが…。蒔田の商店街から中村橋の商店街に向かうと、うん、中村橋の商店街ははじめてまともに見たけれど、なんとも、静かな商店街ですな…。
中村橋から山手のほうに登るだらだらと長い坂道をへいこら言いながら登ると、まっ正面に米軍住宅の歩哨。ああ、こっちは行けないのかしら、と思ったが、右のほうに道路が曲がっていて、まあ行けましたけれども。こんな贅沢な場所に平屋の贅沢な家を並べて、敷地を挟んですぐとなりに谷にへばりつくような日本人の家が並んでおって、わざわざ沖縄まで行かなくても、いろいろ心にささくれを溜め込むことができる場所でありますよ、このあたりは。
相変わらず細い路地が入り組むあたりを楽しく巡り、おおそうだ、久しぶりに行ってみよう、地蔵王

1892年に建てられた歴史的な建築物、地蔵王

当時、日本に来ていた中国の人達の篤志で作られたとか。この建物のうしろは、中国人墓地が拡がっておりますね

中華街以外で、このような本格的な、うん、観光向けではなくて、本当に日常的な祈りの場の中国寺院があるのですよ。最初に知ったときは、結構びっくりしました

建物のまんなかにスコーンと空が抜けている、ちょっと日本では味わえない雰囲気。いいね

堪能して、さて次は、どうしよう。根岸森林公園の脇を抜けて、日本離れした本牧山頂公園のほうの住宅街をまた見てくるか…このあたりも米軍からの返還が凄く遅かった場所なんだよな…と向かっていると、おお、っ本牧山頂公園の西への拡張、もう出来ていたのか!その西の端にある芝生からは、予想通り、新日本石油の根岸製油所がよく見えるのでありました

ちょっと移動して振り返る、いいなあ

三渓園の展望台はベストビューポイントであるけれど
早朝の三渓園で蓮や工場などを見るのこと - 日毎に敵と懶惰に戦う
新しいビュースポットができてうれしいぞ!この辺の山の上って、案外、よく見える場所が少ないのよね。実は、根岸森林公園から本牧山頂公園に向かう途中、スッと視界が拡がって実に素晴らしい景色が見える場所があってね。聖光学園のグラウンド脇あたりなんだけれど。あそこに展望台があったらなあ、といつも思うのよね…。でもとにかく、嬉しい!ただ、敷地が細いからか、両脇をしっかり柵で覆って、ほぼ通路しかないような公園になっているのは残念な感じ
そのまま本牧山頂公園内を東へ。梅も咲いている

ひろびろとしたところでしばらく寝っ転がって空を眺めていると気持ち良い。ほんとに。ちょっと寒いけどね、まだ。暖かくなったら、またちょくちょく来よう。マイカルのほうに下って、北上。山手駅前のまっすぐな道にちょっと入るとあるのが銭湯『いなり湯』

かまえ、雰囲気ともに言うこと無しな銭湯で、その上、黒湯。なんだけれど、その黒湯の浴槽がとてもせまく、非常に熱く、そして半分くらいは電気風呂になっていて、なにか地獄の責苦のようでもあり。でもとにかく気持ち良かった!銭湯大好き。中区南区あたりの銭湯の多さとバラエティは、まったくもって生活を豊かにしてくれます。
その後、関内駅近くのこちらへ。横浜市民ギャラリーコレクション2011、建築・土木のある風景
横浜市民ギャラリー コレクション展2011
入場無料。この横浜市民ギャラリー、かなり年季の入った建物で、古さが目立つ。かなり安い料金でギャラリーは借りられるみたいですね。60点近くの作品は、美術的に見て面白いものはそれほど無いけれど(いや、面白いのも結構あるのよ)、横浜の港風景の変遷が見えてきてとても楽しい。なにより、『建築・土木のある風景』ってタイトルがいいじゃありませんか。3月22日まで、会期中休み無しで、18時までです。
その後、関内の近所のイタリア食材屋で豚肉の燻製を買い、酒屋でいろいろ買いこみ、帰宅して晩飯にしたのでありました。本日は自転車での移動距離は30kmくらい。のんびりして楽しいポタリングだったです。
ご近所ポタリング - biking trip | EveryTrail