日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

ネットワークビジネス的なブログ飯界隈への違和感と展望

以前、はてなブログの互助会が盛り上がっていた時に、こんな記事を書いたことがありました。

このなかで、お金の話をしつつも拗らせた自意識を抱えている、なんだかんだ“はてなっぽい”人たちとの対比として、やぎろぐの人に言及して

もう目的が金儲けなんだろうな、あるいはブログを媒介にしたステップアップみたいなものなんだろうな、というのがはっきりしているわけです。潔い。プロフィールを見て感じる、あぁ、みたいな感じ。 

ここまでくると、これは同じブログと名前が付いていても、自分がやりたいこととはまったく別のことなんだな、とわかるわけですよ。ブログという呼び名が同じだけで、この人のメディアは私がやっているのとは別のもの。こうなると”やきもき”も何も無い。  

 というようなことを書いたことがあります。また、Twitterでも

などという言及をしていました。さて、そんなやぎろぐの中の人、八木仁平さんが新卒での就職をやめて、フリーランスになってキャンピングカー生活をするという話をして、話題になっています。

また、昨年の11月の時点では20万PVで月間9万円!と言っていたのが、現在では77万PVで月間115万円!と言っています。すごいですね。それについて言及している代表的なところは、このあたりでしょうか。

ちなみにこのブログの場合は、記事下に、はてなブログを無料で使う場合に比べて控えめな程度のgoogle adsence広告を入れておりますが、月に7万PVあって7千円とかそれぐらいなので、えらい違いであります。

さて、新卒で就職しなくても、フリーランスで、あるいは起業したりして食べていける人がたくさん出てくるのは結構なことと思います。しかし、彼らの言動に対して批判が多く集まり、私自身も違和感を抱く。あらかじめ拗らせているはてなブロガーの人と違って、はじめからブログをやる目的が違う、とくに“やきもき”もしない、と言っていたはずなのに。なぜなのか。

それは彼や、あるいは彼に似た人たちに現れる、ネットワークビジネスとの類似性である。たとえば八木さんは、月間収益100万越えを語るエントリーに批判が多く集まったあとで、以下のようなツイートをしていました。

あるいは、同時期に炎上していた北条かやさん、梅木雄平さんといった、イケダハヤト師にシンパシーを感じているような皆さんが、燃え上がったあとに似たようなことを言い出す。

梅木さんははあちゅうさんと一緒にやる予定だったスパルタWEB編集塾が、開始前に謎の頓挫を迎えた後で、こんなことを書いていました。

イケダハヤトさんもずっと同じような論法であおり続けています。

もちろん、単なる嫉妬やネット特有の誹謗中傷のような批判も数々あることでしょう。しかし、具体的な問題点を指摘した批判も沢山ある。

これらの人たちは、いろんな問題点を、全部、挑戦するしないとか、リスクを取る取らないとか、気持ち良い言葉にすり替えて、批判をシャットアウトして目をキラキラさせながら内向きに結束を固めていきます。信者、ワナビー向けに気持ちの良い言葉を説き続けます。そのやり方はネットワークビジネスのやり口そのものです。

ネット黎明期の伝説…いやもう、伝奇的存在とも言って良いあの哲さんも、ネットワークビジネスを、レッツビギンやで!ポジティブやで!と、批判に耳を貸すな、ひたすら前向きだ!と説き続けました。

 

アムウェイで成功した人が作成したサイト…これ自体はそのコピーらしいのですが、そこを見ても、言い訳せずに本気になれ!と精神論を説きます。

http://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/network/amway/am00.html

ワナビーを集めて情報商材やサロンビジネスに誘導する、あるいはその導線としてのアフィリエイト、このあたりは、ネットワークビジネスの手法そのものと、インターネットという手軽に使えるツールが組み合わさったことによって生み出されてきたものでしょう。そこに対して不信感、嫌悪感を抱く。

しかし冷静に考えると、現状においてこれらのことに道徳的、倫理的な問題点を感じる人がいるとしても、それそのものは、違法性を問うようなものではないわけです。

ネットワークビジネスが問題になるのは、詐欺的な手法によって何百万、何千万と投資して身代潰す人が出てきたり、間関係が破壊されるからなわけでありまして、天下一家の会などの所謂ねずみ講もそのような問題ゆえに問題化、違法化した。アムウェイなどの現存するネットワークビジネスは違法ではありませんが、ビジネスモデル自体が孕む射幸性ゆえに批判されるものです。

では今日のイケハヤ先生界隈のビジネスモデルが、具体的にどのような損害を生み出しているか考えると、高々数千円〜2万くらいで実の無い情報商材を掴まされたり、実の無いサロンに参加してしまうくらいで、到底、破綻するような損害ではない。購入している人自体が納得しているのなら、文句を言う筋のことではない。

時々、勘違いして道を踏み外す若者が出ていますので、それは批判したいところですが、どこの世界でもあることと言えばあることです。例えばそれらの情報商材やサロンビジネスを違法化する方向での圧力がかかるような、種類のものではない。SNSやブログや幾多の使いやすいツールが出てきて、一つのビジネスの形として必然的に現れたものだ、くらいの認識をしたほうが良いのでしょう。

現状において、彼らに対して具体的な疑問点、問題点が数多く指摘されており、実際にそのような疑問点、問題点を多く孕んでいるのは間違いない。だけれど、それを指摘し尽くして退場願うほど我々が清廉潔白かといえば、そんなことも無い。じゃあ、あれだけの批判が出てくる心情的な根源は何か、という話になりますよね。

結局、突き詰めると、俺たちが遊んでいた楽しいネットの場を、カネ金かねの話で汚すなよ、という感情になってしまうのかもしれない。勿論、今までも楽しいコンテンツを提供し、される中で金銭はやり取りされていたけれど、それは面白いコンテンツの対価であって、お前ら面白くなくて金の話ばかりじゃないかと。

でもそこに、金の話自体がいちばん面白いコンテンツです!PVの話自体がいちばん面白いコンテンツです!という人達が大量参入してこられると、俺たちの楽しい遊び場(はてなブックマーク含めてね)を荒らすな勢は、あまり説得力のある話をすることが出来ないのではないか。実際、金の話は、世界でも、もっとも面白いコンテンツのひとつであることは、間違いないわけですから。

ネット上でわかりやすく使いやすいお手軽なツール、プラットフォームがたくさん誕生してきたことによって、その上でいかにもネットワークビジネスっぽいことをやるはじめる人たちが沢山出てくる。これはもう、必然なのでしょう。ネットワークビジネス的発想、手法はほんとうに“優秀”です。

 

 

はあちゅうさんにしろ、イケダハヤトさんにしろ、梅木雄平さんにしろ、なんだかんだ炎上しながらこれまで生き残ってきましたので、今後もなんだかんだ生き残っていくんだろうなあ、と思うわけです。今回の八木仁平さんにしても、ヒッチハイクしまくっていた行動力とケレン味など見ると、何をやってもフリーでやってける人なんだろうな、と思うわけです。

世の中にはよくわからないビジネスでごはんを食べている人たちが沢山います。先日話題になった嵐山の『Dream Cafe』とその来歴などを見ていましても

怪しげな商売でシノギをしていた人が手を替え品を替えて怪しげなシノギを渡り歩く様子などが見て取れます。富裕層相手にお文化を提供してシノギをする界隈の業の深さについてはいろいろ思うところがあるものの、ここでは言及は避けておきますが…

ただ、イケハヤさん界隈が問題に上がりやすいのは、そのビジネスの性格…インターネットや各種ツールの特性によって広く浅くお金を回収出来るモデルが出来上がり、それを活用するがゆえに、その情報を広く浅く拡散して、時には炎上させて、数多くの人の目に留まらせる必要が出てくるという点。

それが、楽しいネットを汚すな、では済まない問題を生み出すのではないか、というrnaさんの指摘



今はまだ、ネット上でオモチャにされているような少数のトリックスターが、ハゲ子さんのようなネットウォッチャーとキャッキャウフフしながら、高々、月数百万を稼いでいるだけの状況です。しかしこれが、より広汎な広がりを持ってネットの有用性自体を阻害するようになれば、あまり鷹揚に構えているわけにもいかなくなるかもしれません。