木曜日、朝は在宅勤務。ちょっとした障害があり対応。PCR検査キットを100万セット配布します!と孫正義氏が発表して、反対が多くて撤回していた。展開が早い。
10時過ぎに出て、羽田空港へ。ちょっと早めにリッチに昼飯、南国酒家
今日はANAの飛行機に乗るので、ラウンジ使えないな…と思ったが、カードラウンジは使えるんだった。制限区域内に、なかなか快適なラウンジが
ちょっとメール確認してから飛行機に乗り、米子に向かう。普段と違うルートなので、窓の外が楽しい。諏訪湖に御嶽山
郡上から白山国立公園、左には九頭竜湖も見える。そして大野盆地は広いな
眺めていたらあっとゆーまに米子空港。タクシーで客先へ。あとは夜までお仕事。終わって、さて
向かった先は、米子『桔梗屋』
「米子 太田和彦」でググって調べて辿り着いたのだが、これは確かに太田和彦好みな感じ。雰囲気の良い掘りごたつ的なカウンターに座る。なんと、ミシュラン1つ星であると。居酒屋というか割烹と言うべきか。
ミシュランの星付きの店に予約なしで来てしまったが、最初に入ったお客が一巡したあたりだから入れたのかな。普段だったら予約が取れない種類の店だろう。まあ、コロナの影響もあるんだろうけど。
おなかすいてます?と聞かれて、今日一件目で、というと、5000円のコースでどうですか、というお話で、それでお願いしましょう。基本、コースなのかな
ハートランドを飲みつつ、出てきたは先付けで、あ、これは素晴らしい店だ、と思う。素材がしっかりしているし、腕も確か。これは面白くなってきた。
蛤しんじょ、香りもよく、菜の花とかわらびとか、あしらい方もよい。季節感もある。横で飲んでいて、ほかのお客さんとも話している若い方、ちょっと漏れ聞いていると、蔵元のひとらしい。で、日本酒はその人のものにしてみた
それを見て、名刺をいただく。なんと、梅津酒造の六代目であるとのこと。名刺交換して、その方はすぐに帰らないといけないので…と別れた。この冨玲、燗をつけると実によい。富玲は、あまり削らなかったり、やたらと度数が高まったり、変態的な酒をいろいろつくっているという。ここの店主氏、燗酒に非常にこだわりがあるようだ。
もともと山陰は上原浩氏の薫陶もあり、燗酒向きの日本酒が多いとのこと。ますます、太田和彦さんと相性がよさそう。実際この店、お客も太田和彦フリークが多いそうな。個人的には、いかにも太田和彦な店はあまり食指が…なのだが、この店については、間違いなく良い。というか、太田和彦のおすすめの店ばかり全国めぐるみたいな人が嫌いなだけで、太田和彦自身はめんどくさそうだけど嫌いじゃないんだよー
続いて、刺身、八寸、と来る。どれもこれもレベルが高い。
とくにこの八寸は素晴らしい。季節感があって、技術がしっかりしていて、しかし、いろいろと外連味のある工夫がある。大好きな大阪の「れだん」を飛び道具とすると、こちらは正統派の破調である。出張でこんなお店に来てしまっていいのかしら、申し訳ない気持ちになってくる。東京でこういうものを食べたら2.5倍くらいとられそうだ(2倍でも3倍でも無いリアリティを感じてほしい)
お酒もどんどんいきましょう。お、こんどは焼き魚ですか。けっこうたっぷり出てくるな
弁天娘もいいなあ。とにかく燗上がりがどれもこれもよい
そして出てくるのが白子、どっしりとした旨味
タケノコがきました。まさに旬。安来島田の初物の筍。ああ、竹の子、春!
初物の竹の子の、心地良いエグみとしか言いようのない心地よさと、木の芽の爽やかさと、あぁ、春だなぁ。
たまねぎごはんって何?と思ったが、たまねぎごはんとしか言いようのないもので、しかし甘くて美味いな!宍道湖のシジミの味噌汁も、とにかく品が良い
最後の甘味までしっかり堪能し
店を出たのだった。コースと、ビールと、日本酒3合で、1万円ちょっと。ごちそうさまでした。さすがにちょっと贅沢でしたね…
この1週間、金曜日に浜町の川治、土曜日に渋谷のエリックサウスマサラダイナー、月曜日に谷町四丁目のれだん、木曜日に米子の桔梗屋…。いくら外食応援月間とは言え、やりすぎである。
出張のついでに一人で行く時に、普通は食べて飲んでご予算5000円の店で、たくさん食べて飲んでお会計が1万円くらいになってしまう…のは、まぁいいか、と思うのだが、はじめからご予算1万円くらいの店できれいに済ませて1万円くらいのお会計だと、一人で来てはいけないのでは…という気持ちになる。
タクシーを捕まえて、予約した皆生温泉のお宿、三井別館へ。
ネットの評判を見ると、素敵な温泉滞在を想像した人からの酷評が多いのだが、自分にとってはご褒美でしかないよい旅館だった
これこれ、こういうのがいいんだよ
最高やん…
増築を重ねた結果の、わけのわからない袋小路がある感じも素敵
そしてお部屋は広い
ゆっくりと広い温泉大浴場につかり、これで5000円ちょっととは、なんとありがたいことか…と眠るのでした