日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

長野帰宅日記

早朝起床、客先へ行き、仕事。これといった瑕疵もなく、順調に終わる。一旦ホテルに戻り、しばし休憩してから、バスに乗って長野駅へ。長野駅に9時前に到着するあさまの速達便から降りて来たと思しき、見るからにジャニーズファンです、な女子の皆さんが駅周辺に溢れている。はて何が?と思ったが、後の調べではビッグハット関ジャニなんとか、のコンサートがあったそうな。
長野県内は、今日10月1日から地デジが民放含めて揃う。長野駅ではその式典のためのリハーサル中だった。そう言えば、昨日、街中のテレビ局の前で大学生くらいのオーケストラが演奏していたのだけれど、あれも地デジ開局の一環だったのかな。演奏していたのは北国の春、次に北酒場だったので、カワイソウニ、という感想しか浮かばなかったが…
ホームの立ち食い蕎麦をかきこんでから9時22分の新幹線に乗り込もうとして、立ち食い蕎麦屋で売っている一房200円也の巨峰に目が留まり、購入。車内でもしゃもしゃと食べる。とても甘くて美味い。
軽井沢下車。寒い。半袖ではなかなか辛い。駅の南側に広がっている、広大なアウトレットモールを覘く。店舗数が馬鹿みたいに沢山あり、うへえ、という感じでウィンドーショッピング。客層は親子連れが多く、それ以外もいろいろで、多様だ。靴とジャケットとシャツなどを購入。男性向けもそれなりの店舗数と品揃えだった。

とにかく敷地が広大で、後ろには山を抱えており、環境は良いのだが、裏手はみな、青々とした芝生にしてしまっており、ああ、農薬たっぷりで良い環境ですね(実際にどの程度農薬を使っているのかどうかは知りません)、という萎えた感想しか浮かばん。ゴルフ場のクラブハウスみたい。いかにも西武系がやっちゃいました、という感じだった。

そもそも出張ついでなので多い荷物と、さらに増えた買い物の荷物を抱えて、身動きが取れなくなったので、帰宅することにする。13時4分のあさまに乗り、大宮、渋谷で乗り換えて、だいぶん早い時間に家路についた。

米沢さんが亡くなった

http://www.comiket.co.jp/info-c/C71/061001.html
米沢嘉博さんが亡くなった。
僕は、コミケは、高校生の頃から一般参加したような人間で、アイデンティティコミケの場に託すほどの思い入れも…いや、そんな資格も無いような人間ではある。
あったとしても、少なからざる縁のある古書店を通じた…その古書店主も既にこの世の人ではないのだが…遠い縁、のようなものだけか。
けれども、あの場の昂揚感の一端でも知る人間として、突然の訃報に呆然たる思いを抱いている。時と共に年を重ねていく、人々が年を重ねていくコミケがどうなってしまうのだろう?そんなことを、人々が、思い初めていた、本当に思い始めようとして矢先に、一つの象徴が突然、さよなら、と、逝ってしまった。突然。
米沢さんはこれまで、ニュートラルでありすぎた。それはとてもとても大切なことで、とてもとても必要なことだったんだけれども、米沢さんは熱い思いを言葉にしつつも、だけれども、だけれども、控えめに、ニュートラルなまま、逝ってしまった。
米沢さんには、歴史を背負って、歴史を背負ったまま、disったりdisられたりして欲しかった。年寄として、存分に、存在感を示して、語りつづけて欲しかった。もっとエゴイスティックに、語りだし、語りつづけて欲しかった。
つまり、人が亡くなることの、悲しさと言うよりも、喪失感。ああ、喪失感というのはこういうことだったんだ。もう米やんは何も言わないんだ。