日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

とりあえずお台場

5時起床。朝のうち、最近話題になっているらしい『ぼくらの』少々、『なのは』の修正前修正後を鑑賞。『ぼくらの』ってこんな欝な話なのか。知らんかった。『なのは』のほう、修正云々以前に、どこをどう面白がれば良いのだろうか…。様式美?
9時過ぎに出かけて、お台場まで。あきれるほどのよい天気。展示会、仕事を兼ねてじっくり見学。いろいろと勉強になった。あの人があそこに転職していたり…とかも。結構長居して、12時半ごろのバスで浜松町へ。浜松町から空腹を抱えたまま山手線で上野に出て、さて昼飯。
西郷口に出るとどこも結構並んでいたので、空いている立飲バーのようなところに入り、かきあげうどん。ついでに日本酒。店長が厳しい感じであり。厨房が裏にある店なら、労働基準監督署が出る幕になるまでご自由に、なのだが、オープンキッチンの店なら客の気持ちも勘案してほしいぞ、っと(ここの店は不快になるようなレベルじゃなかったけど)

上野の森美術館『アートで候 会田誠・山口晃 展』

上野の森美術館で、会田誠山口晃の展覧会を。結構な混雑で、時間を追うごとに人が増えている印象。人気あるんだなあ。
いきなり山口晃の石膏デッサンがあるのでなんだか笑ってしまった。でも、しばらく後に描かれた『大師橋図画』とか『十字軍』とかの段階で、かなりかっちり、作風が出来上がっている。会田誠も、1985年あたりの作品からすでにしてカオス。
次の展示室。『大山椒魚』と『ジューサーミキサー』『滝の絵』、大画面が並ぶとすごい迫力。あと『ヴィトン』、ヴィトンが豊作じゃあ(笑)山口晃のは、ニヤニヤしながら丹念に細かいところを追っていくのが楽しい。以前、中目黒のミズマで見た『四天王立像』と『ラグランジュポイント』もあった。
次の部屋、山口晃の東京画シリーズ。いかにも『銀座あたりの古い画廊でやっている個展です』チックな手書き看板が立っていたのは、商業的であることへの自嘲を装った洒落なんだろうなあ。実際のところの真意はわかりませんが。
2階にあがると、さっきの隙の無い作品はなんだったの、というカオス。『山愚痴屋澱エンナーレ2007』。なんかこういうの、小沢剛のスタイルに通じる気配が。無理矢理意味に沈没する(かのように見せる)パンフレットと合わせてお楽しみください。美術評論への壮大な皮肉なのだろうか。『絵はこんなに役に立つ』とか『解読』とかで大笑いしてしまいました。
次の部屋、会田誠の映像作品ザッピングは、ほんとに、よーやるわ!としか言いようの無いすばらしいもの。そして次の部屋に移ると、製作途中の『渡る海文殊』とか『愛ちゃん盆栽』とか大画面の『ひせき』とか『携行折畳式喫茶室』とか、よくもまあ、ひとつの部屋にこれだけ詰め込んだね、とカオス度はますます上がる。ノリノリですね。
別室、山口晃の『すずしろ日記』とかもニヨニヨしながらじっくり眺めてとても楽しいのだけれど(山口晃のイラスト、自画像と奥さんが本当にかわいいですよね…)、やはり白眉は会田誠の『風景の光学的記録におけるイコン化の確率に関する研究』で、新幹線の窓に固定したムービーの、40000枚以上の画像から、『作品として成り立ちうるもの』を選んで、『成り立たないもの』と比較しながら講評する、という作品。そして、そのうちの1枚と明確な意思を持って撮った作品とを比較した結果、偶然の1枚の方が作品として優秀である、という結論…らしい。最後、『会田誠の感覚に納得できましたか』みたいな一枚に、いろんな字で、さんざん書き込みがあったけれど、あれも会田誠に管理された空間なのかしら?本当に大勢で、ワークショップ的に書き込んだのかしら?はてブ的空間になっていて面白。
とにかく、充実していてとても楽しい展示でありました。まだ会期はしばらくあるので、現代美術のイキの良いところを体感したい方は、ぜひ。

石下 理栄 写真展「花 空 の 裏 庭(かくうのうらにわ)」など

強い日差しの中、上野公園の中をとおり、今日も炊き出しをやっているのを横目で見つつ、上野桜木。SCAI THE BATHHOUSEへ。『昔々あるところに魚駐車というプロジェクトがありました展: 土屋信子個展』。それから、根津の寺の中の坂道をくだり、根津駅。千代田線に乗って表参道へ。下りて、青山通りを歩き、エスコルテ青山でコーヒー飲んで一息。置いてあるPCでネットに繋いで、今夜は三汁一菜に行こう、と決める。
ちょっと裏道に入って、『ギャラリーDAZZLE』というところで、石下理栄さんの写真展「花 空 の 裏 庭(かくうのうらにわ)」へ。
http://d.hatena.ne.jp/lirong/20070404
石下さんは、前々からはてなダイアリーを読ませていただいていたのだけれど、当初は写真をやっているとは知らなかったのです。ビビッドな、とても不思議な、印象の強い発色の花の写真の数々がとても素敵だ。まさに色の洪水。技術的なお話とか、いろいろ伺うことができた。展覧会は今日まで。ご近所にお出かけの方は、ぜひ。ネット上でも一部を見ることができますから、ぜひ。
http://d.hatena.ne.jp/lirong/
てくてく歩いて、根津美術館のほうまでお散歩。それにしても、表参道は本当に、海外ブランドのビルが建築の見本市会場の様相を呈しておるなあ。

戻って、表参道の交差点のGALLERY360°でホンマタカシ。スパイラルを覗いてから、道を渡って裏道へ。クレヨンハウス。はじめて入ったけど、想像していたよりは怖くなかった。でもある程度は予想通りだった。ははは。さらに裏道を歩き、坂道を下って、神宮前。しっかし、このあたりから原宿にかけて、西洋人多いなあ。
http://www.assiston.co.jp/
を覗いたりした後、東郷神社を抜けて原宿駅。新宿東口で待ち合わせて、三汁一菜へ。詳しくはよっぱ研で。12時近くに帰宅する。