日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

フードテーマパーク…

7時に起きて、部屋の片付けなど。いらないものを処分。11時前にでかけて、渋谷から山手線に乗り、池袋駅東口で12時に待ち合わせる。餃子が食べたくなったのと、話の種に一度は行っておこう、といことで、サンシャインシティナンジャタウン、餃子スタジアムに行くのだった。
サンシャインシティに着いて、入り口に向かうと、300円の入場料がいるらしい。私は餃子が食べられれば満足なのでそれ以外のナンジャタウンというのはどうでもいいのだが、まあそういうことなら仕方が無い。横浜のラーメン博物館だって入場料を取るのだし。
一歩足を踏み入れると、なんとなく圧迫感があって暗い。しかし、屋内だから仕方が無い。とにかく一目散に餃子のコーナーにきたのだが…。なんなんだこれは。また昭和30年代なのか。馬鹿の一つ覚えか。他に無いのか。ビールケースに板を並べたテーブルでテイクアウトした餃子を食べる人たち。テイクアウトしかないのかと思ったが、各店舗内でも食べられるらしい。順番にそれぞれの店舗を見ていく。
昭和30年代っぽい町並みが再現されている。それらしく作って汚しをしました、という飲み屋街…営業はしていない…に心が疲れてくるのを感じるが、ここで揺らしては負けである。颯爽とスルー。変なじゃんけんマシーンとかおみくじとか、毒にも薬にもならないトホホ感満点の遊具が並べてあるが、しかしいい大人が子供用の遊具にあれこれ言ってもはじまらない。
とにかく、餃子を食いにきたのである。餃子を食う。最初に華興という店に入り、普通の餃子と、餃カツというものを。店内で食べたのにプラスチックのパックに入った状態、たれも子袋入りのを出されたが、そんなもんである。餃子は結構美味かった。
次に、銀座天龍で、ジャンボ餃子と餃子飯を。この店は、きちんと皿で出てきた。味の濃い餃子だったが、味はしっかりしている。そうなのである、餃子の味はまともなのだ。まあ、値段は若干高いような気がするのだけれどね。しかし、あっちこっちのミニゲームから大きな電子音が聞こえてきたりして、ゲームセンターの中で飯を食っている気分になる。落ち着かない。
もう少し食べるつもりだったが、なんだか草臥れたので早々に退散することに。そして、同時絶賛開催中のモンブランとシュークリームとアイスクリームのテーマパークへも行くことにした。
餃子は2階、それ以外は3階にある。ナンジャタウンは複合テーマパークであり、食べ物ばかりではないので、なんだかいろいろ、イベントだのなんだのをやっている。中央付近で人だかりが出来ていて、笛を吹きながら「はいはい!ピッピッ!はいはい!ピッピッ!」などとやっていたので、人足の皆さんが石垣の石でも運んでいるのかと思ったが、どうやら違ったらしい。なんだかはワカラナイ。さらに、メリーゴーラウンドまであった。
モンブランは、普通のケーキ屋さんのような店が一軒あって、そこで買ったものを座って食う。モンブランは完全に期間限定らしい。モンブランはなかなか美味かったが、安くはない。
次にシュークリーム。ナンジャタウンの内部は入り組んだ作りになっていて、その中でいろいろなアトラクションが配置されているのだが、狭い空間を有効に生かすために、そのようなアトラクションとシュークリームのコーナーが複雑に絡み合って同居している。シュークリーム屋の隣に占いコーナーがあったり、その他よくわからないアトラクションがあったり。
しかして、シュークリームの畑、そしてそれを食べるためのコーナー、そこに置かれている机や椅子、それらはすべて、ファンシー方面での統一が見られる。ファンシーとヤンキーはとっても近いところにいる、と喝破したのはナンシー関だったが、そういう種類のファンシーである。シュークリームを探していると、ゲーム用を装置をもった子供が、楽しそうに駆け抜けていく。どうにも不思議な空間。とにかくシュークリームを食べ、次にアイスクリーム、これも頑張って食べる。アイスクリームのコーナー、横にゲームセンターがあったり。
とにかく、このナンジャタウンと言うのが池袋にある必然性をいやが上にも感じさせるのである。そう、この施設は新宿や、渋谷や、ましてや銀座にも六本木にもありえない、とにかく池袋だからこその立地なんだ。
どこまでも貫かれる、チープで作り物の感覚。作り物だから悪いと言うわけじゃないし、そしてナムコが狭い空間の中でいろいろ頭を捻った結果、このような施設になったことは理解しているのだが…実際問題、ゲームの類は頑張っていろいろ詰め込んでいるな、というのは感じるし…頑張れば頑張るほど、チープ感がいや増している印象。とにかく、時間の感覚が悪い意味でなくなるような、巨大なゲームセンター。
ジャージを着て歩いている女子高生がいる。そんな空間。空気が弛緩している。
上から下まで統一してこんな雰囲気にされると、ここまで辛いものになるとは思っても見なかった。なんばパークスの難波麺だらけぐらいの規模なら、「あははは」と笑っているうちに過ごすことも出来よう。しかし、この大規模ではそうもいかない。
お金が無いのが悲しんじゃない。ないお金を資本が生み出した面白くもない場所に搾取されるのを見るのが悲しい。別に安くはないのである。結構お金を使う施設なのだ。
ナンシー関が死んで以来、いないと思ってテレビが勝手なことをやりやがって…と怒りに震えていたが、フードテーマパークも酷いことになっている。恨ミシュランを復活させて、西原理恵子に徹底的にやってもらうしかない。
だから、私はいいたいのだ。池袋にフードテーマパークを作るなら、30年代なぞってる場合じゃなく、早急にすなっくらんどを復活させないと駄目でしょう。我らの聖地、約束の場所、すなっくらんど。餃子だのシュークリームだのは、すなっくらんどの脇に店舗を作って並べとけばいいのだ。とにかく、すなっくらんどの復活を。