日毎に敵と懶惰に戦う

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どうしたんだザガット

ザガットサーベイ 2006 東京のレストラン 2006年度版

ザガットサーベイ 2006 東京のレストラン 2006年度版

最初の年は、かなり刺激的な内容の本だった。一人の予算が30000円の店と1000円の店が平等に並んでいる。けちょんけちょんのコメントが沢山書かれている。料理とサービスと内装の点数が冷徹に平均点で出されている。実勢予算がちゃんと書かれている。これは今までとは違うぞ、信用できるぞ、と思わせる内容だった。
だんだん、「ん?」と思うようになってきて、辛口のコメントがどんどん減っていく。辛口のコメントが多かった店を外した結果かもしれない。そりゃあ、美味しい店を紹介するのが目的の本なんだから、評判の悪い店は外されて当然。
だけど、世間的には評判が良いけれどもどうにも?な店、あるいは、誉める人は誉めるけれども賛否両論な店、も沢山ある。この本は、前者がどういけないのか、も書いてあった本のはずなのに。それでも前回までは、まだ後者の問題に対する目配せがあって「その店の評価はほぼ一定しているのか、それとも賛否が分かれているのか」が判るマークが付いていて、一目でわかるようになっていた。今回、そのマークも消えてしまった。
だんだん、面白みの無い本になってきたように思う。
それでも…一見、誉めるコメントが並んでいるようでも冷徹に低い点数が出されている店や、端々に見える辛口コメントから色々カイマミユルものがあったりとか、接待用だから普通は駄目でしょ、と書いてあったりとか、やはり他と比べて面白い本であることに間違いは無い。
なんというんでしょう、私、この本にのっているようなお高い店に行ける機会などほとんど無いのですが、それでもこの本を見ると、明日も仕事を頑張ろう、という気分になるのです。