水曜日、4時起床。今日は大阪行きなんですが、普段よりちょっと早く家を出て、横浜駅から5時のバスに乗る。うっすらと明けていく空を眺めつつ
5時25分には羽田空港第1ターミナルに到着。すこし待って、5時半開店のこのお店へ
『ヒトシナヤ』で、あさごはん。お茶がわりに出てくる鰹出汁が沁みるし、品の良いおかずで食べるおかゆがほっとして、美味い。税込750円也
搭乗手続きをしてさくらラウンジで珈琲飲んで、6時30分のJL101便、伊丹行に乗りこめば、乗った途端にぐっすり…気が付いたら奈良盆地でした
定刻到着、8時20分の西宮行きのバスまでは少し時間があるので、展望台でぼんやりしていたり。伊丹空港は職員が自転車で縦横無尽に走り回ってますね
8時20分のバス、西宮行きで阪神甲子園に向かい、お仕事。甲子園球場じゃないですけど。午後、わりと早めに終わり。さて。台風が迫っているけれど、少し寄り道していく余裕はありそう。
阪神に乗って芦屋に向かう。芦屋駅から歩く道は、静かな住宅街で、住環境が良いという見方もあるでしょうが、職住近接して飲食店からなにからゴッチャゴチャになっている地域の住民からすると、かえって治安悪いのでは…みたいな余計な違和感を抱いてしまう。下種の勘繰りですかね。んで、15分ほど歩いて到着
芦屋市美術博物館『吉原治良の挑戦』を見る
これがとても良い。吉原治良というと丸を描き続けた求道の人とイメージするかもしれないが、太い実家の跡を継いだ実業家であり、二科会から具体へと団体を引っ張り、インスタレーションから舞台から海外への売り込みから…と稀代のプロモーターとしての側面もあり。自分が社長を務める吉原製油…これは今はJ-オイルミルズに統合されてますが、ここの宣伝もなかなか、吉原自身が主導してアバンギャルドにやったり
様々な側面を持ちつつ、しかしその生涯を通じて今までに無いものに挑戦し続けた吉原治良の姿勢が、芦屋と大阪の豊富なコレクション、資料を通じて丹念に紹介される良質な展覧会だった。芦屋市美術博物館だけでの開催となり、巡回は予定されていないので、具体に興味のある方は是非見ておいたほうが良い。
それにしても吉原治良、駆け出しでいきなり大個展を開催したり、戦前から海外の最先端の美術動向資料を大量に集めてコレクションし、それが作品にも大いに活用されたり、実家の蔵を改装して具体の拠点を築いたり、実家が太いってすごい…文化資本…みたいな感想を常に抱き続ける展覧会なのであった。
今回の展覧会はすべて芦屋市美術博物館と大阪新美術館建設準備室のコレクションからなるもので、特に大阪新美術館建設準備室は吉原治良の膨大な蔵書も引き継いでいて、今回は蔵書の一部も展示されている。大阪の新美術館はなんとか目処が立ったみたいだけど、ほんと、散逸しなくて良かったですよね…
雨が降り出す中、案内板のわかりにくいバスに乗って阪急芦屋川駅まで。芦屋川風景。
旧坂を登れば、たどり着く、『ヨドコウ迎賓館』
フランク・ロイド・ライトが設計し、1974年には重要文化財に指定されているこの建物、11月から長期の改修に入る。耐震補強とか、各所傷んでる箇所の補修をするのでしょう。
そのための旧館を前に、普段は水土日祝の16時までしかやっていないヨドコウ迎賓館、10月の一部の日は20時までオープンの夜間開館をやっているんですね
そのおかげで、夕方にやってこられたというわけ。とにかくフォトジェニックな建物で、あっちこっちばしゃばしゃ写真を撮るうちに時間を忘れてしまう
この日は昼間と夜間開館の狭間みたいな時間帯で、台風も迫っていて、終始、自分以外に誰もいなかった。おかげで、ゆっくり見ることができる
和室もあるよ
大谷石をふんだんにつかった建物、細部の意匠のデザインを見ていると、ライトいいよ、ライト…みたいに昂ぶってきますね…
この天井のめんどくさい構造とかさー、素敵…
ああ、もう、ほんといいなー
聞こえてくるのは、鳥の声と、風と雨の音ばかりな、静かな、ヨドコウ迎賓館、いつまでも居たい…
バルコニーに出て、外側の意匠もじっくり
はあ…良い…
それはそれは、じっくり堪能させてもらいました。ありがとうございます。
ふわふわ楽しい気持ちで坂道を下っていたら、なんか目にとまったこれが、なんとも表現しにくいけれど、なんとなく、芦屋っぽいな、と
駅の看板も、なんか芦屋っぽいかな…マタニティリゾート…
阪急芦屋川から乗った普通列車は、ピーナッツコラボの電車だ!かわいい。スヌーピーたくさん
隣の駅で乗り換えて阪急梅田へ
それで、久しぶりに、阪急三番街のミッフィースタイルに行ったわけですけどね、ぎゃー!イクミママのどうぶつドーナツがある!大阪でせんこうはんばいって!
なんか、見たことがないものがいろいろ増えてる!関西限定の車掌さんがいるよう…
これも見たことない…
えええ…どうしたらいいの…おろおろおろ…セキグチさん、そんなぬいぐるみを増やして殺生な…
いやいやいや、落ち着け、落ち着こう、また月末も大阪に来るんだよ…オランダに来てるわけじゃないんだよ自分は、今日を逃したら変えないわけじゃないんだから冷静になろう。あ、でも欲しいなこれ、ほしいよう
スマホカバーがこんなに!スマホ1台しかないのにどうすればいいの…
なんだかもうわけわからない感じにあわあわしてしまい、なんとか押さえつけて、諭吉さんまでちょっと届かないところに抑えましたよ…抑えたといえるのかそれは。車掌さんとどうぶつドーナツはもちろん買いましたよね…
「どれかプレゼントにするものは…」「いえ、全部自宅用で」とお会計を済ませて、ほっくほくで阪急にまた乗りこんで、伊丹空港へ。
別に風雨ともたいしたことなかったから安心していたんだけれど、天候調査中になっている。えー。とりあえず20時20分のJL138便よりは、一本前がまだ安全かなとその場で変更し、19時30分のJL134便に。しかしこれも機材変更で、35分遅れの20時5分に出発時刻が変更されている。
慌てても仕方がないので、さくらラウンジでゆっくりばんごはん。このサンドイッチと、おにぎり、どっちも空港で買えますけど、美味いです
んで、のんびりやってると、その20時5分も危ういと。そもそも強風で着陸できていないらしい。なにー。で、調べてみたら、確かにぐるぐるまわっておる
自分が乗る機材も着陸の兆しが見えず…というかこれ、そもそも伊丹から出発してぐるぐるまわってるの?ゴーアラウンドしたの?よくわかんない…
別にそのうち風も収まるだろうしのんびり構えていれば…とも言っていられない。伊丹空港はご存知の通り門限がありまして、21時を過ぎると離陸も着陸もできなくなるんですね。いろいろありますからね。それでいまだに収益のよろしくない空港ですからね…
ラウンジの中もにわかに浮足立って、新幹線に振り替えて新大阪に向かう人もいるなか、いや、なんとかなる…とこちらは籠城の構え。着陸の目途はつきそうであとは伊丹市当局との交渉次第…などと断片的な真偽の定かでない情報が漏れ聞こえる中、flightradar24の画面を見ていれば、そろそろ確かに着陸はしている。
んで、ラウンジを出てみれば、お、やる気みたいだぞ
なんだけど、おとなりのJL138便のほうが後の便なのに、先に機材の準備が出来たらしく、そちらは先に搭乗がはじまった。あっちが飛んでこっちが飛ばない、とかなったら、変更したのを悔やむ…
職員さんがバタバタ慌てる中、こちらのJL134便もじきに改札がはじまったけれど、まだ機材のほうの準備は出来ていないらしく、とにかく入れ込んでブリッジに滞留させるという緊急処置までとられまして
搭乗がはじまって、とりあえず着席
乗り込んだとしても安心できないんですよね、これ。滑走路に向かったはいいけれど、管制からの許可がおりずに引き返しもありうるから
扉が閉まって動き出した航空機、途中で離陸した機体との行き違いのためにしばらく止まっているうち21時をまわり、これはあかんか…とひやひやしたものの、その間も着陸してくる機体はいくつか。
そしてこちらも動き出し、滑走路へ
21時8分、なんとか無事に離陸したのでした。良かったあ…
あとは羽田までぐっすり。着陸したら「エールフランスにて、シャルルドゴールにご出発のお客様、地上係員にお知らせください」とすぐにアナウンスがあり、乗り継ぎ、けっこういるね、飛んで良かったね
羽田からバスに乗り、強風に煽られつつ、横浜へ。京急に乗って、日の出町駅前は自転車が折り重なって大変なことになっていた
帰宅してほっと一息、テレビをつけたら、偽装キラキラ女子の真実に迫るという、なんかすごい番組をやってましたね…Eテレ…
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わたくしは、買ってきた、イクミママのどうぶつドーナツミッフィーを、幸せな気持ちで食べておりました
そんな、水曜日