ユースホステルで目覚めて7時。夕べ、22時には寝たので、9時間も寝てしまった。最近寝不足気味だったので、久しぶりにぐっすり寝て、爽快な目覚め。
上士幌産の大豆を使った納豆は50円別売りですというのでそれもいただきまして、美味しい朝ごはん、ごちそうさまです。これで1泊2食6100円ですからね、安いよね。
さて、本日はどうしよう。もともと、前回来た時と同様に、三国峠まで車で送ってもらって、そこからダウンヒルしようと思っていたんですね
しかし私は10月末の北海道を舐めていたわけでして、想像以上に寒くなっているし、現地に来てみると、三国峠から向こうは雪が…なんて話も聞こえる。だからこの日の朝、起きてみてから天気を見て決めましょう、ということにしていた。
で、起きてみれば、天気は良い。気温は低いが、これならいけるのでは?ということで、防寒のためにタイツも履いて出発
車で送ってもらう。自分の自転車を上まで運んでもらって1,900円。途中までは大丈夫そうですね…と言っていたのが、十勝三股を過ぎたあたりから路肩に雪が出てきて、さらに登ると路面全体が雪に覆われた場所も。そして三国峠はこんなです。
いやあ、さすがにこれは無理だわ。標高1000m以上、北海道の国道でいちばん高い峠は伊達じゃなかったです。夕べのうちにかなり降ったみたいですね。写真だけ撮って、少し下り、眺めの良い場所でも写真を撮らせてもらって
もときた道をだいぶん下って、十勝三股の数キロ峠寄り、路肩からほぼ雪が消えたあたりでスタート。今年の自転車ツアーはもうこれが最後ですね、と言われたです
ちなみに、本日のわたしの格好はこんな感じ
ユニクロのイージーエスササイズの上下に、下はタイツ、レーパン、さらにユニクロの薄手のパンツ。上も長袖シャツに、ユニクロの薄手のパーカーみたいのに、さらにユニクロのウルトラライトダウン。全身これ、ユニクロ尽くし。そしてネックウォーマー。
走り出してみると、ダウンヒルなのでとにかく風がつめたい!ネックウォーマーで耳や鼻まで隠して、しかし、グローブが指貫なので、指先がちめたい。なぜ指貫のなんか持ってきてしもたんや。寒さを除けば快適に下っていけば、すぐに十勝三股
昔はここが士幌線の終点で、林業で大いに賑わった場所だけれど、いまは原野が広がるばかり。森林鉄道の倉庫も打ち捨てられている
しかしここには、三股山荘とういう素敵な山荘があるのです
ちょうど営業開始の10時に入りまして
窓辺に座れば、ランプ越しに眺める窓の外の風景が美しい
まあ、窓辺は寒いからすぐに薪ストーブのある奥に引っ込んだんですけどね。ここでいただいたのが、なんと沖縄島バナナのチーズケーキ
沖縄の知り合いにじゃがいもを送ったお返しで貰ったという島バナナの酸味が利いていて、とても美味しい、チーズケーキになっていた。とにかく雰囲気が良くて落ち着くカフェで、好きだなあ、ここ。かつての駅の鉄道模型も置かれていた
山荘を出て、さらに下る。とにかく寒いけれど、下りだし、風も追い風主体なので、快適。道に鹿が飛び出してきたり、道の脇の森を走る鹿と併走したり、楽しい!途中、かつての士幌線の橋脚を眺めたり
幌加駅の跡地に立ち寄ったり
4kmも続くまっすぐな道があったり
タウシュベツ橋梁を眺める展望台があるというので入ってみると
水没していて何も見えなかったり
あっという間に、出発地点、糠平温泉に到着してしまった。そしてそのまままっすぐ下れば、トンネルと糠平ダム
2箇所ほど、わずかな登りがあるものの、ほぼ下り一辺倒で、とにかく快適に走り抜けて、国立公園を出ると、まっすぐな道が続き
牧場が見えて
この、上士幌町のあたりは大規模な牧場がたくさんあって、特に道沿いにあった小椋牧場は規模がすごかったな。
北海道以外ではお目にかかれないような、でっかいはたらくくるまもたくさん稼働していた。このあたりには小椋さんが多いのか、小椋牧場、沢山あるみたいですけれど。
上士幌の市街地に下りて、ここまでの走行距離は50kmほど、時間は12時半過ぎ。ご飯にしましょう。開店30周年の花で溢れる「一休」という、このあたりのみなさんの集会所みたいになってる店なんだろうか、ここでハンバーグカレー
さらに、行きに目に留まって気になっていた『トカトカ』という店に
コンビニを改装したこの店、バイクラックがおいてあるのは良いのだけれど、こんなに壁にぴったりくっつけたら、自転車置けないよね
地産地消のパンなどを扱っているお店で、パンがどれも美味そう。黒豆を使ったパンとか、十勝産小麦を使ったマフィンとか
いくつかパンを買って、さて、これから帯広のユースホステルまで、35kmくらいなんですけれども。行きと同じ国道をとっても良いのだけれども、それだと面白くない。
実は昨日、ユースホステルのオーナーさんと話をしていて、行きは国道241号線を走ったと言ったら、それよりも東隣の農道や、さらに東隣を走っている道道316号線のほうが眺めが良い、という。農道は十勝らしい平らな風景、道道は少しアップダウンはあるけれどまた眺めが良いという。地図で新設に教えてくれた。
今回は、十勝らしい道で!ということで、農道のほうへ。
途中で2回クランクはあったが、それを除けば、糠平への分岐点からひたすら南下していけば良い農道。そしてここを走っていると、ほんとに!いかにも!十勝!という風景が拡がっているのだった
ああ…よい…これこれ、これが欲しかったんだよ…。車の交通量少なく、時々、農作業車とすれ違ったり
とにかく快適に、道は基本的に下り基調なので、快適に進むのです。お天気も良い。だんだん、暖かくなってきた
途中に店はまったくない中で、一軒だけ、ぽつんとカフェがあって、そこにパトカーと外交官ナンバーの車が止まっていて、あれはなんだったんでしょうか…。
しかしいずれにしましても、いくら快適でも、信号無しで20kmも走ったことはないので、さすがにちょっと疲れてきまして。そして風もずっと追い風というわけでもなく、横風向かい風も時々あり、いずれにしても風がなかなか強い。防風林のありがたさを感じる。そんな防風林の脇で、じゃがいもを眺めながら、ひとやすみしてさっき買ったあんぱん
パノラマ写真を撮ると、まさにパノラマ、という感じ
のんびり走って、宿に到着。今日の走行距離は87km、ほぼ下る一方でした。今日見た信号は5箇所もなかったのでは。本日のお宿は、音更町にある『トイピルカ北帯広ユースホステル』です。ログハウスの素敵なお宿だ
こちらの宿も相部屋にしたんだけれど、宿泊客が少なかったので、一人使いでした
近所に十勝川温泉もあるけれど、もう出かけるのも億劫なので、宿のお風呂に入ってのんびり時間を過ごす。こんな素敵な暖炉で本読んだりしてました
そしてばんごはん、これが昨日にも増して、素敵だ。そして美味い!ユースホステルでこんな素敵なごはんが食べられるとは
オーナー夫妻と、ご夫婦と、女性と、私で6人でゆうごはん。いろいろ話をしていると、明日のハーフマラソンに出る人とか、根室の72kmのトレイルを歩いたことのある人とかみなさん活動的だ。
そして、なんか、こう言っては失礼ですが、あまりユースホステルらしくないですよね、北海道のユースホステルというと桃岩荘をイメージしてしまって…と言ったら、さすがにアレは特殊です、と言われましたです。同宿の人は皆さん桃岩荘経験者で、なかなか凄い話をいろいろ聞いたのでした。
晩飯後は、ここは北海道ですからね!日本シリーズの中継をみんなで見て
バースのタイムリー、レアードのグランドスラム、日本ハムの優勝の瞬間を見ていたのだった。
それにしても今回の旅、航空券はマイルだし、泊まりはユースホステルでどちらも一1泊2食6100円だし、移動の足は自転車だし、途中で荷物になるものは買わないし、お金を使わないことよなあ…。明日はお土産をいろいろ買って帰ろう、と思ったのでした。