5時起床。外に出るのを躊躇するような嵐である。しかし、これから佐渡に行かなければいけないのでお出かけ。桜木町駅
京浜東北線で東京駅へ。佐渡汽船のWebページを見ていると、波が高く、ジェットフォイルの運行が怪しい。朝の凪いでいるうちの第一便は運航するみたい。これは、前泊すべき事案であったか…。前泊すれば古町で飲めた…
さて、東京駅。今年はJR30年ということでいろいろメモリアルですが、東京駅に現役新幹線のみなさんが掲示されおりますね
ちなみに、ここには無いE1系は1994年デビューの初代Maxで、2012年に引退済です。7時のMaxときに乗って、ぐっすりお休みしたり、BRUTUSを読んだりしながら新潟へ。メレ山さんがタイの蝶の楽園を紹介していた。
んで、隣に座った人が左右に揺れた後、ものすごく無理のある姿勢で微動だにしなくなってしまったのを、大丈夫かな、と眺めていたんですが。こちらも大丈夫ではなかったのである。なんと、9:40のジェットフォイルの欠航が決まってしまった。
この新幹線の新潟駅は9:01。9:40のジェットフォイルでもちょっと急がなきゃ…というくらいだったが、カーフェリーの時間を調べると、9:20なのである。乗れるのか。しかも、新幹線自体も強風でやや遅れ…。次のジェットフォイルが動く保証もないし、なんとしてもカーフェリーに乗らないと。
新幹線の扉が開くと同時に駆け出して、万代口へ。この万代口がそれなりに遠いのだが。タクシーに飛び乗る。幸い、道がまったく混んでおらず、スムーズに、7分くらいで佐渡汽船ターミナルに到着。佐渡汽船の係りの人に、まだ余裕があるから大丈夫ですよー、と言われて、ちゃんと切符を買って領収書ももらって乗り込めたのでした。良かった。
二等船室に陣取りまして
時間に余裕があるなら、1時間で座ったままのジェットフォイルよりも、2時間半自由にできるカーフェリーのほうが楽しいのよねえ、外にでることもできるし
カモメも強風に向かって飛んでいる
しかし、そんなことを言っていられたのも、新潟港を出るまで。
港から出た途端に荒れてきて、船体が波でゴーン、ゴーンとなりだし、ローリングして身体が浮く…これは酔う…。おとなしく、寝てましょう…。
ジェットフォイルが欠航になったため、普段はそちらに乗るであろうスーツの人やインフラ系企業の作業着の人がかなりカーフェリーに乗船しており、みなさん、慣れたもので、揺れて起きていても具合が悪くなるだけなので、ぐっすり眠っている。
1時間以上寝て起きると、両津港着も20分ほど遅れるらしい。予定していたバスに乗れないかな、飯食ってタクシーかな…と思っていたら、バスは船が到着するのを待って出ると。島は船が基準で動く。
両津湾に入り、湾内に停泊している船を見ながら進み
おにぎりを買ったフェリーの売店のおねえさんが、あっ、新潟のひとだなー、という顔なのを見ていたりすると、無事に到着
慌てて降りずとも、ちゃんとバスが待っていた
佐渡汽船の係員が、バスの運転手にもう大丈夫ですよと伝えて、佐和田行のバスは13分遅れで発車。ほいでもって仕事先へ。家を出てから7時間かかりました。
お仕事終わって出ると、目の前でバスが行ってしまった。次のバスだと船も一便遅くなるが…と思ったけれど、脇道にそれて佐渡病院に寄るバスであることを思いだし、次のバス停に先回りしたおかげ事なきを得た
途中の神社の桜を撮る余裕もありました。佐渡はいま、ちょうど桜が満開です
午後から波が落ち着いて、帰りはちゃんとジェットフォイルが出るみたい。少し時間に余裕があったので、港の少し手前のバス停で降りて、ぶらぶら歩く。歩くと、不思議なものが見つかるものです。民家の玄関先に、なぜ、朝日新聞社東京本社贈呈の胸像が…
牡蠣の養殖が盛んな加茂湖を見ながらぶらり、ぶらり。菊竹先生の佐渡グランドホテルも見えるぞ
両津のターミナルに到着し、切符を買って、さて、昼ご飯、船からバスに乗り換える間におにぎりを押し込んだだけだったので、ちゃんと食べましょう。
佐渡汽船ターミナル3階にあるお食事処『よろこんで』へ。ここは美味しいしサービスも良い店なので、店名からあなたも少しは想像したであろう自己啓発臭やポジティブホラー味のようなものが想像した以上にあったとしても見なかったことにしよう。ブリ漬丼も刺身定食も牡蠣味噌鍋も、どれも美味いぞ
16時25分のジェットフォイルに乗船
16:05に両津港を出航したカーフェリーを、16:25に出航したジェットフォイルが、16:40に追い抜いていく
あまり揺れずに無事に新潟港に到着し、バスで新潟駅へ。
仕事の電話をいくつか済ませ、さて、今日はお仕事終わりだ。ちょっとはじめてしまいましょう
新潟駅南口にある、新潟駅クラフトビール館は、ずらりと並んだ40のタップが壮観なクラフトビールの素敵なお店
新潟のビールが10種類、その他全国各地から選りすぐりのもの、さらに海外のものもある。1/2pintで、国産500円、輸入物700円。1pintで、国産900円、輸入物1300円。11枚つづりで10枚分の値段の回数券もある。
まずは、スワンレイクビールのゴールデンエールをいただきましょう。すっきりうまい
2杯目、胎内高原のヴァイツェン。あてに、なぜか、美濃屋あられの横濱ピア柿。週末に横浜に行って来たお客さんからのお裾分け。馬車道タップルームとか、おなじみのお店の名前が出てきて、不思議な気分に
常連さんがたくさんいて、樽の回転も良さそうだし、雰囲気もよい、いいお店だなー。3杯目、志賀高原のDPAいきますよー。志賀高原はほんと、贅沢な味につくりますねえ。新潟以外のビールも充実しているのだ
小一時間のお楽しみ、ごちそうさまでした。3杯で1500円。で、これでおわりではありません。新潟駅で飲むからには、こちらも行かねば
ぽんしゅ館、利き酒番所にも来たよ。500円でメダル5枚買って、新潟の蔵のお酒がメダル1枚でおちょこ1杯、100種類以上楽しめる、日本酒好きの天国なのである
1杯目は佐渡帰りですから、佐渡のお酒で、天領盃の純米。米の味わいがどっしりした純米です。
2杯目は、規格外の酒、「のぱ」春バージョン。精米90%、日本酒度-25.3!初見が衝撃的過ぎたので、2度目は落ち着いた気さえしますが、十分に特殊。3杯目は、グッとオーソドックスに戻して、妻有のお酒、松乃井特別純米。バランスのよい旨味だなぁ、これはよい。4杯目、鶴齢の大吟醸があるじゃないですか!いただきましょう。するする飲めちゃう危険なやつやね、いやしかし、鶴齢は上手だねー。5杯目。わたしね、いま、新潟でどこにいちばん行きたいかと言われたら、村上なのですよ。鮭の街!というわけで、村上の大洋盛特別純米。実に加減のよい甘み。今日は当たりばかりだなー。
コインを追加して、6杯目…ではなく、おなじくコイン1枚のきゅうり。
みそをつけていただきます!味噌だけならご自由になのだ。利き酒番所、日本酒に合う塩も舐め放題なのですよ…これも何十種類もある…何杯でもいける…
改めて、6杯目。知らない蔵で。魚沼の玉川酒造、目黒五郎助純米大吟醸、酒米は華吹雪。ふむー、おとなしめかな…。7杯目、オススメされていたので、同じ蔵の越乃雪蔵純米吟醸。あ、こっちのほうが良いですね!控えめな酸味が全体の旨味を引き立てます。よい。8杯目、上善如水は相変わらず水そのものなのか問題です。上善如水純米吟醸。結論としては、水です。しかし、まぁ、淡白なお料理には悪くないのでは…。9杯目、佐渡に戻りましょう。金鶴本醸造。あ、これいいなぁ、本醸造でこういう豊かな味わいの酒を造る、嬉しいなぁ。冷やでも燗でもいいんじゃないでしょうか、とにかくこれ1本、みたいなお酒だ。
今日はもうちょっといってしまおう…コインを追加。10杯目、佐渡続けます、佐渡を代表する蔵、尾畑酒造の真野鶴純米吟醸。フルーティーですねぇ。わぁ、おいしぃ、的なお酒だ。かなり甘味が強いね。11杯目、さらに佐渡で。逸見酒造、逸見さんて佐渡の特徴的な苗字なのかな?真稜純米。これ好き。丁寧な造りが伝わってくる。美味い。だらだら飲み続けたい。12杯目、佐渡はこれで最後、北雪純米。これも食中酒にいいなあ、佐渡のお酒は、新潟全般の淡麗辛口傾向とは少し違うのかな?13杯目、山廃もいっときましょうか、君の井蔵秘伝純米吟醸山廃。新潟で造ると、山廃もおとなしめだね。でも、バランス良い旨味になりますね。
14杯目、最後はこれで締めます、八海山純米吟醸。
わたしの日本酒体験の原風景は、世間的にまったく無名だった頃の八海山なのです。30年以上前。実家でも日本酒のベースは八海山。幸せな出会いのおかげで、私の今の幸せな日本酒生活がある。ありがとうございます、八海山
あまり時間を考えずに楽しんでいたら、ビールと日本酒でたっぷり2時間。古町で飲んでもいいくらい時間があったけれど、こういうのも良いや。新幹線は20時20分の、最終の1本前に滑り込む。上越新幹線、前より本数減ったよね…
そろそろ、このオール二階建て新幹線ともお別れなので、自由席2階の非人道的な6人掛けシートに座っておきましょう
このMax、扉脇にも座席があり、座席数確保への執念を感じさせる。高崎とか宇都宮からの通勤客のための新幹線ですからね
新潟で乾杯で、もうちょっと乾杯
こいつどれだけ飲んでいるか、と思われるかもしれませんが、ビール1/2pint(240ml)×3=720ml、日本酒おちょこ(25ml)×14=350ml、ですから、缶ビール2本に日本酒2合というところなので、それほどではありません。あ、さらにもう1本追加したけどな。
本日のお土産。ぽんしゅ館で、1000円でこのクオリティは素晴らしいと利き酒番所で思った佐渡の金鶴本醸造と、クラフトビール館には無かったけれど、新潟のクラフトビールならやはりこれ、の新潟ビールのゴールデンケルシュ。
ぐっすり寝ていたら東京駅。乗り換えてなんとか、日が変わる前に帰宅。仕事3時間、飲み食い3時間、移動12時間という、なんだかよくわからない出張だったのでした。