日毎に敵と懶惰に戦う

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千葉市美術館『目 非常にはっきりとわからない』、エリックサウスマサラダイナーの2019冬のモダンインディアンコース

土曜日、家事を済ませ、不動産屋に行き、賃貸の更新。横浜から横須賀線に乗って、千葉まで。千葉駅はきれいで立派で、横浜駅もこんなふうにきちんとなるのだろうか…。生きてるうちに…

晩飯が重いので、昼飯は軽めで。千葉市美術館近くの老舗蕎麦屋『阿づ満庵本店』へ

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天箱そばを頼みます。

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箱状の容器、緑の蕎麦、猪口の底のうずら卵黄身、三等分された海老天、昼飲み客の会話内容…凄く美味いわけでもない蕎麦から、客層の雰囲気に至るまで、確固たる「街場の老舗蕎麦屋」感が溢れていて良かった。

で、千葉市美術館『目 非常にはっきりとわからない』である。

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「目」はじめての大規模個展。そして「目」の展覧会であるので、内容の口外は厳禁である。

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で、どうであったか。何を言ってもネタバレになってしまいそうで、何も言えないのだが、たとえて言うなれば、5000円と聞いたけど確認したら5000円じゃなかったから5000円じゃなかったよと言ったら5000円だよ確認してみなよと言われて確認したら5000円だった、みたいな展覧会だったのだ。

しかし、もしかしたら、まだ、完全には理解できてないのかもしれない。また来る必要があるのかもしれない。

千葉駅前歩き、そごうの地下でソフトクリーム食べて、東京へ。銀座の無印良品で新しい布団を購入。持ったまた渋谷に行く

で、さて、2か月に一度のお楽しみ、エリックサウスマサラダイナーのモダンインディアンコースである、今回は2019年冬のコース。

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できれば、始まったばかりに来れば、イナダさんが現場にいるのだが、今回は11月も半ばになってしまった。でももちろん、美味しいわけです。

モダンインディアンコースについては、特に、今年の1月2月、晩冬のコースがすごかったわけですが… 

zaikabou.hatenablog.com

 今回はそれを、別ベクトルから超えてきた。これまででNo.1の驚愕のコースかもしれない。フュージョン系の星付きの店にガチで喧嘩を売りにきたのでは、というような内容。これで5000円は意味がわからない。

まずは牡蠣のピックルとブリオッシュ

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牡蠣が深く香るスープに、リンゴの甘酸っぱさがからみ、ブリオッシュに乗せると、とんでもなく贅沢なオープンサンドになってしまう。今日は赤ワインはインドのそれにしよう

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そして2品目、ベルギーチコリとラム肉ローストの温製サラダ

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チコリを焼いたことで甘みが強まるが、その奥にはほろ苦さがある。そこに、鴨肉の脂と肉の旨味が突進してきて、さらに柿のやさしい甘さが乗っかって、チャトニーの複雑な辛味が重なる。口の中に、いろんな味が次から次にやってきて、また口に含むと、同じ幸せが少し角度を変えてやってきて…幸せ過ぎる

3品目は、トリュフのクロケットパニールマッカーニー

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トリュフの味わいが深いコロッケも凄いのだが、何と言ってもソースである。ナッツとトマトの旨味が凝縮したソースは、何時迄も舐めていたくなる美味さ。なんだこれは。

4品目、サーモンのミキュイ ムール貝のココナツグレイビィ 春菊のトーレン

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サーモンの火加減、ムール貝の旨味、春菊の苦味、全てが完璧。そして、それらを合わせることで、さらに倍掛けに魅力が増す不思議さよ…

比較的量は少なめかな、と思っていた今回のコース、5品目で出てくるのが、ローストダックビンダルーとゴアソーセージプラオ

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ここまで、多方面に拡散した味覚の驚きから、ここが本拠地だぞ、と連れ戻されるような、安定の旨さ。鴨肉とビンダルーの相性の良さ、ガツガツ食べる。そしてプラオは1回までお代わり可であると

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パパド入りのサラダも爽やかだなあ…。さらにここに、カレーも追加されて

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なんと、バスマティライスはおかわり自由であると。なんでそこまで親切なのか…。さすがにバスマティライスの追加はしませんでしたが…

6品目、デザートは、スイートポテトハルワと紅玉のシナモン焼きリンゴ

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甘みとスパイスの重層的な味わい。マサラチャイもついて

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もちろん、おかわり自由のロティと、めっちゃ美味いリンゴバターもあって、これで5000円なのである。

これ、是非、若い人にも食べて欲しい。ちょっと奮発して体験してみて欲しい。これまでになかった食の体験ができる。

そして隣の座席との近さがあまり気にならないなら、今すぐにクリスマスの予約をしても良い。この店、クリスマスでも同じ内容なのです。クリスマスディナーに5000円でkの内容が食べられてしまうとか、驚きでしかない。

過去のモダンインディアンコースについては下記をご覧ください 

zaikabou.hatenablog.com 

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 もちろん、モダンインディアンコース以外の素晴らしいので、来ていただきたい。満腹で幸せな気持ちで帰宅したのでした

在華坊(@zaikabou)/2019年11月16日 - Twilog