日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

酒とのつきあいなどを振り返るに

自分のこころおぼえのためのエントリなので人に読ませるものでもないのだが。幼い頃から、宴席は好きではあったが、さほど酒を嗜むほうではない。ただ、日本酒といえば『八海山』であって、20数年前から酒蔵付近に縁があったので、名ばかりは知っていた、というところか。
それなりに飲むようになったのは、こういうところで問題があることを書くといろいろ問題なご時勢らしいのでぼかすのだがとにかくそのころは金がないので、夜に公園だの友達の家だのに集まってヤルわけである。そうすると、どうしても度数が高くて効率のいい酒に目がいくので、畢竟、バーボンか焼酎となり、専ら愛飲は『いいちこ』である。
家の机の引き出しにも、大抵『いいちこ』のミニボトルが忍ばせてあったり、友達と会えば『風呂場で一本開けたらいろいろやばかった』などと話すことになる。で、このころはご他聞に漏れず、『いいちこ』のかっちょいいポスターに憧れたり、『季刊iichiko』で三浦雅士に煙に巻かれたりするわけであって、まあ若かったね、となるわけである。
少し金回りが良くなると、先輩に連れられてひたすら日本酒三昧と相成るわけで、まあいろいろな地酒は飲むわけだけれど、このころ、ああ美味いな、と思ったのは『神亀ひこ孫』。埼玉で作っている酒なのだが、酒らしい酒であり。行きつけの飲み屋で頻繁に枡と戯れる日々。割合後ろ暗い収入…いやもちろん正規の収入ではあるのだけれどいろいろと申し訳ない収入で暖かくなった懐はひたすら酒酒酒に代る日々だったわけである。
で、焼酎とは縁遠くなっていたのだが、ふらりと寄った店で買った焼酎が、ああこれは美味い、としばらく愛飲することになる。伊勢は伊勢萬の『ステラSTELLA』という、陶器ボトルに入った琥珀色の酒は、甲乙混交ではあるのだけれど、ああ、焼酎というのも美味いものだな、と感心した。7年くらい前だから、現在の焼酎ブームよりはだいぶん前である。爾来、焼酎と言うとSTELLA、というのがしばらく続く。しかし、相変わらず日本酒ばかりなのは変わりがない。(以下、続く)

今日の日記

7時起床。田園都市線沿線の客先へ。戦略も知識も足りぬを恥じる。ああ、なんとかしなければ。
昼過ぎ、渋谷、赤羽乗換えで北浦和へ。駅前の『スイス』という洋食屋で昼飯。魚のフライ定食700円也。懐かしき味にほんわかとする。で、客先で打ち合わせ。
済ませて、そのまま帰宅する。今日は一日、古本屋の軒先で買った

「豆朝日新聞」始末

「豆朝日新聞」始末

を読んでいた。まさに山本夏彦らしいエッセイで、うふふふふ、と微笑みつつ読んでいた。で、山本翁が何度でも言うという一節があるので、事のついでに抜き出しておく

新聞が呼号し売買する正義は常に読者の利益と一致する正義である。読者が欲する正義は損しない正義で、それは多く正義ではない。平和もまたそうである。これは内村鑑三が「平和なときの平和論」という一語で言い尽くした。平和なときに平和論を蝶々するものは戦争になると黙して、たちまち戦争支持に転じ、支持しないものがいると支持する仲間に引き入れようとする。それでも平和論を唱えてやまないと、見放して当局に密告するか、石を投げる。投げるのはほかならぬ平和なときに平和論を唱えた者どもだと内村は言っていると私は理解して内村に代って何度でも言う。