日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

広島呑み助日記

さて、夜の街へ繰り出そう。事前に目星をつけてあった、薬研掘の「とみ助」へ行く。カウンターだけの小料理屋。常連さんも多そうな店であった。
まずは生ビール、つきだしに白身の魚のから揚げを酢で合えたもの?良く分からないが旨い。それから、おまちかねの酢がき、さよりの刺身、山くらげ、千枚漬け、めばるの煮付け。酒は加茂泉に野添の生原酒。
かきは勿論旨かったのであるが、さよりの刺身が、それはそれは感動的な旨さ。素晴らしい。それ以外のさかなも皆々まことに結構であったし、日本酒では野添の生原酒が、辛口なんだけど芳醇で酸味もあってとにかく複雑な味で、まっことに旨かった。少々会計が高かったのがあれであったが…。それにしても、広島の人達は本当に「じゃけえ」「のう」とか言うのだなあ。うーむ、深作的世界。
満足して店を出て、さて炭水化物を、と、「ねぎらーめん」の看板を掲げる「はせがわ」なる、やる気のなさそうな店に入ってみた。
客一人。店のおばちゃんは、私が入ったことも気づかずにPSPに興じていた。なんだこりゃ。とりあえずねぎらーめんを頼む。おばちゃんの手際は大変良い。客のあんちゃんと話を始めて、「わしトラック乗りじゃけ」とかそういう、話を始めて、しかし付けっ放しのラジオから流れてくる番組は、唐沢俊一小林麻耶の番組で、しかも今日のゲストは「日本中の包茎むいちゃうよ」の高須クリニックの高須先生で。と学会がどうした、とか、西原理恵子がどうした、とか、自分がと学会に出るのは野鳥の会の集会に鳥が飛び込むようなもの、だとか、それから包茎ユダヤの教えとか、しょっぱい話しを嬉々として語る二人を、小林麻耶が困惑するでもなく怒るふりをするでもなくキャッキャと聞いている、あんたの自我はどこに、みたいな番組。どうしたもんだろうか。
ここに一つの場末を見つつ、しかしねぎラーメンはそれなりに美味しくいただいて、ホテルに戻ったのであった。人生、いろいろである。良く分からんが、頑張れ小林麻耶