日毎に敵と懶惰に戦う

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現代銅版画の交差路

8時起床、11時近くに出かける。渋谷から地下鉄に乗って水天宮、「ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション」に行き、「現代銅版画の交差路」展へ。
長谷川潔もやっていた「メゾチエント」という技法、さらにはそれのカラー版である「カラーメゾチエント」という銅版画の技法を使って版画を作成していた浜口陽三の作品を展示しているギャラリーなのだが、今回はそれに加えて、いろいろな版画家の作品が展示されていた。
カラーメゾチエントというのは、黒版に加えて黄・赤・青の三版、合計4版の元版を作って、重ね合わせて刷るのですね。フランスの工房で製作中の映像が流されていたが、数人がかりで、まさに「工房」といった雰囲気のところで作っていた。
黒の多い…それも深い深い漆黒の闇にうっすらと浮かび上がるモチーフ、そのカラーがうっすらなのに鮮烈で、光と影のグラディエーションの強い、深みのある素敵な版画だな、と思った。他の人の作品は、メゾチエント、ドライポイント、シュガーアクチエント、エッチング…と版画にも実にいろいろな技法があるのだなと…それぞれで陰影がまったく違って面白かった。物販コーナーに置かれていた「版画芸術」という雑誌、初めて存在を知ったのだが、メゾチエントの特集号が面白そうだった。買うほどじゃないけれど。

出て、すぐ近所の「べねぜら」という店で「ダブル味カレー」なるものを食う。ハヤシライスが、なんじゃこりゃあ、という、砂糖がたくさん入っているような甘さで、カレーも野菜は甘いんだけど、んー、あんまり。これで850円は高いわな…。
そこから、隅田大橋を渡って、隅田川沿いを少し北上し、清澄白河駅前を過ぎて、深川を散歩して東京都現代美術館へ。