日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

森美術館『アフリカ・リミックス』内覧会

6時起床、8時過ぎに出社し、仕事。昼飯にカレーと里芋、冷奴。先日Wikipediaの「日本」の項目を見ていて、日本の農業特産物に「タロイモ」と書かれていて「は?」と思ったんだけど、里芋もタロイモの一種なんですってね。午後も打合せに出たりしつつ、お仕事。給料日のあった週の週末なので、定時過ぎに上がる。
電車に乗って、六本木ヒルズへ。森美術館の『アフリカ・リミックス』展の内覧会があるので、来てみたのである。森美術館の会員組織に入っているので。年8000円で、いろいろとお得ですよ、これ。展覧会は明日から。
なかなかまとめて見る機会のない、アフリカの現代美術の大展覧会。個々の作品ごとに、感銘を受けたものもあるのだが、ここでは個々の作品について詳しく言及することは避けたい。いや、つまり、「まとめて、全体的に、これこれな傾向」みたいな言説を取りたいわけではない。オリエンタリズムとかプリミティブアートの罠に嵌りたいわけではない。
作品はそれぞれ、そんなところにはもちろん留まっていない。いや、むしろ、それを利用しつつ、主張したいところを主張するように戦略的である。しかし、とにかく、単純に面白いのである。興味深いのである。
世の中を単純に理解したい、という欲求は誰にでもあるだろう。真理は極めて単純な公理定理で表現されるという欲求。しかし、世の中はそんな欲求の通りには出来ていない。そんな欲求は、世界を単純化する罠だ。しかし、だからといって、言葉を尽くして論理を尽くすところに真理はありや?それは真理かもしれないけれども、しかし、真の真理は、もっと沸き立つパッションのようなものに裏打ちされる、単純だけれども単純ではない部分にこそあるのではないか。
そんなことを、極めて戦略的に訴えてくる作品群、とびきり興味深い作品群なのであった。是非、見ていただきたい。
ウィリアム・ケントリッジの作品もあって、ああ、そういえば、この人は南アフリカの人なんだなあ、と思った。