日毎に敵と懶惰に戦う

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光市母子殺害事件について思う2、3のこと

情状酌量で死刑回避の余地が無い(と、弁護側は判断しているのだろう)以上、傷害致死で争うしかないのだろう。そのこと自体を批判する気はあまり無い。
・『じゃれついただけ』『復活の儀式』などの無茶な理屈は、弁護士が無理矢理捻り出したわけでは無く、実際に被告人が言っている、ということを否定する材料は無い。勿論、『情状酌量で死刑回避は無理』という理屈を知った、もしくは弁護側から告げられてから考えた理屈だということを否定する材料も無い。
・あの無茶な理屈を聞いたうえで、被告含む弁護人に対する感情的な批判をするな、というほうが無理な話だ。弁護人だってそれぐらいのことは判っているのだろう(判っていないなら馬鹿)
・そういうものだ、とニヒルになりたくもなるが、しかしそうであっても、マスコミには、本村さんの気持ちを伝えつつも、もっと司法制度とか弁護士の役割とか、あるいは弁護側の主張とか、少しく冷静な解説を求めたい。いや、して欲しい。その上でも、おそらく、大部分の人には弁護側が感情的に許せぬ、と思うだろうけれど、それは当然のことであって批判すべきでもない。

「知るか、あいつら(人権派でもなんでも、お好きに)の頭がおかしいだけだろ」

http://d.hatena.ne.jp/good2nd/20070527/1180251308

そう思わせてる弁護側の努力が足らんのです。若しくは頭がおかしいと思われても、仕事を貫徹するという倫理観の持ちようも、あるのかもいれない。それはよくわからない。
・私自身も、弁護側のあれは無茶苦茶だ、何考えてるんだ、と正直思う。…というかね、弁護団の狙いがよくわからない。求めるところのフォーカスの距離、というか。困惑する、という表現のほうがぴったりくるかもしれない。