日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

エルマガジンの『アートを楽しむ東京地図本』が良く出来ている

最近、東京のアートスポット(美術館とか、ギャラリーとか、お店とか)を紹介した本が結構出ていて、若干食傷気味であったのだけれど、エルマガジンが出しているこの本はなかなか

アートを楽しむ東京地図本 (えるまがMOOK)

アートを楽しむ東京地図本 (えるまがMOOK)

エルマガジンと言えば、都市情報雑誌をいろいろ出している関西の会社。もとは関西の本を主に出していたけれど、関西に行くたびに、特に『Meets』なんかは小憎らしくよく出来ているなあ、と感心していた。で、この出版社、最近東京の本もちょくちょく出していて、『手みやげを買いに 東京篇』とか、『東京地図本』とか、へえっ、と思うような良いつくりなのですよ。
で、この『アートを楽しむ東京地図本』は、まず税込み580円という値段が良心的。内容も、東博にはじまり、美術館、ギャラリー、おされショップとか、勘所を押さえて歩き回りがしやすいように作ってある。初めて訪れる人でも楽しめるように作っているのですね。ちょっとアートに興味のある人が、人から『面白い所無い?』って聞かれたときに、『○○はいいよ、ついでに近所の××と△△も廻ってくれば?』と、やや“穴場的”なところを紹介しちゃうような、そんな感覚で一冊にまとめてみました、という本。紹介されているところに外れが無い。
最後の方の特集ページで、辛酸なめ子が、青樹亜依を取材しているのには笑っちゃいましたよ。データベース的、網羅的な価値のある本じゃないけれど、明日ちょっと変わったお出かけしてみたいワ、って時に手に取るととても良さそうでした。裏表紙の裏が、古賀政男音楽博物館の宣伝になっているところも、なんか面白いのでした。