日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

六本木でオールナイト

赤羽のネットカフェで5時前に起きて、京浜東北線に乗り、ぐっすり寝て桜木町。一旦帰宅し、シャワーを浴びて朝飯を食べて会社へ。睡眠時間は4時間くらいだけど、わりあいすっきり。お天気は雨。昼飯にうどん。
割合早めにあがり、東横線から銀座線に乗り換えて赤坂見附、赤坂の繁華街を通り抜けて、赤坂麺通団に行く。晩飯と、ちょっと一杯やるために。麺通団はうどんやなのだけれど、ちょっと一杯が出来るように、つまみと酒の品揃えもなかなかなのですね。とりあえず天ぷら3つと、生ビールはセルフ式なので500円を投入して自動のサーバーで注ぐ。プレミアムモルツ、うまく注げるもんですね。ビールぷはー。
8時ごろに入店した時点ではガラガラだったのに、だんだん混雑してくる。ビールが空いたので、日本酒にしましょう。追加のおつまみにざるうどん290円、温泉卵100円と、漬物の盛り合わせ300円を棚から取ってお会計、日本酒500円を頼むとグラスが渡されて、冷蔵庫の中に入っている一升瓶から自分で注ぐ方式。店内、うどんだけ食べてあっさり帰る人、飲んでいる人、それぞれでそれぞれに違和感が無く、割合好きな雰囲気。もうちょっと、ちょっとだけ、落ち着ける雰囲気でも良いと思うけど。悦凱陣の純米をナミナミと注いで、うん、日本酒も美味いし、うどんも美味いし、そしてこの漬物美味いな!酒のつまみに実に良い。若いサラリーマン二人連れが、つまみの並んでいる冷蔵の棚を見ながら『ここにあるすべてがつまみとして立ち上がってくるわけですよ』とか言ってて、孤独のグルメか。
日本酒が空いたので、おつまみに100円のかきあげを追加、グラスを換えてもらって、竹鶴の純米にごり酒にしよう。あんまり混ぜないで注ぐ人が多いのか、にごりすぎなにごり酒だったけど、これもおいしゅうございました。満足。店を出て、嵐のような風の中、乃木坂方面に歩き、ミッドタウンを通り抜けて六本木交差点。高級車が止まっている高級ステーキ店、瀬里奈を横目で見ながら、映画館、シネマート六本木に行きます


本日の目的は、小沢昭一の『競輪上人行状記』を見るため。長年、見たい見たいと思いつつ、チャンスを逃し続けてきたこの映画、sk-44さんが、親切にもこの上映を教えてくれたのだ
『競輪上人行状記』明日からシネマート六本木で上映でござる。 - 地を這う難破船
まったくもって、感謝して感謝し切れません。ありがとうありがとう。地下のシアターは客席86で、せいぜい15人くらいの入りだったかなあ、本日は4本立て、『不道徳教育講座』『競輪上人行状記』『憎いあンちくしょう』『黒い太陽』で、黛敏郎音楽による、日活映画4本立てなんであります
日活シネマクラシックVol.3 日活名曲アルバム 黛 敏郎]
で、『競輪上人行状記』。いやもう、ほんと、見てよかった。見れて良かった。上野駅で教え子に声をかけるバアさん、寺の近所の頭の弱い子が出てくるあたりで、只者ではない暗雲のようなものが立ち込める映画なのだけれど、序盤の圧巻は兄嫁の南田洋子で、その凄みがハンパない。そして堕ちていく小沢昭一の執拗な描写。だから、最後のこのシーンが胸に迫るわけだな詳しくは書きませんけれども、いやほんと、これは見て良かったです。
最初の『不道徳教育講座』も軽妙でなかなかで、『黒い太陽』のギラギラしてキレキレな感じも良かった。『憎いあンちくしょう』は…寝ててよく覚えておりません…。どれにも、三崎千恵子が出ていたのが面白かった。『生きる』でも、主婦役で出てたよねえ。この人、どんだけ映画出ているんだろう。その変の主婦が似合うのに、それでいて独自の存在感があるんだよねえ、やっぱり。
5時前に終わって映画館を出ると、始発前の六本木の街はどこの国状態で、さっきまで見ていた『黒い太陽』の『MP』だの『パングリッシュ』の世界にリアルに紛れ込んでしまったのかと…。そのへんでごろごろ寝ている人とか、それは下着なのですかみたいなものを着た人とか、ひたすら叫んでいる人とか、いろんな人がおりました。滅茶苦茶スタイルの良い外国人のおねーちゃんが、やっぱり外国人の男性に手を引っ張られながら、カタコトの日本語で『あなたヨッパライ、わたしヨッパライじゃない』などと拒んでいて、なぜ日本語なのですか。