日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

流されて、八丈島

最近恒例になっている、大学のサークルの先輩との旅行
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紀元節の時期に行くことが多かったんだけれど、今回は秋にちょっとどうだろう、という話になった。行き先の候補はいろいろ出たのだけれど、八丈島にも式内社があるそうだ、という話を聞き。元来のこの旅の趣旨である、離島の式内社を巡るという目的には悪くない行き先だ。八丈島に行きましょう、折角だから雑魚寝の夜船で。
旅の手配一切整えたところで、出発日の夜にどうしてもはずせない仕事が入る、という痛恨事が。どうしてもずらせないらしい。仕方ないものは即ち仕方ない。幸いにして、なんとか頑張れば、21時過ぎには終わりそうだ。豊洲で終わって、船が出るのは竹芝桟橋から22時20分。タクシーで向かえば十分に間に合う。諸々手配をつけて、出発当日となった、のだけれど…
トラブルというのは往々にして起きるもので、予想外の事態が3つほど起きて、なんとか抜け出したのが21時45分。竹芝で待つ同道の人になんとか間に合いそうですと連絡を入れる。タクシーが思いのほか捕まらなかったものの、なんとか拾って一安心。もう大丈夫だ。テンションが高くなって運転手さんと話していると、なんたる奇遇か、運転手さんの息子さんは八丈島からさらに南、青ヶ島で働いていたことがあると言う。しばらく話が盛り上がるが…
汐留の交差点に来てみれば、なんか様子が変です…。左折したいのに、ちっとも車が動かなくなった。どうやら道路工事で左折車線を規制していたようで、ろくろく誘導が無いので糞詰まりになっている。ちょっと青くなりながらも、なんとか通り抜けて、やれ一安心、竹芝についたのは22時を廻ったところなのでした…。大島方面の船だったら、22時にもう出航しているところでしたよ。22時20分発でよかった。
御大と若旦那とわたくしの3人、お互いの健康を祝して、さて、船に乗り込もう(このあたり、焦っていたので写真もありません!)。船底の指定されたスペースを確認して荷物を置く。御大お手製の、八丈島の言葉を学ぶ旅のしおりをいただいた。

『ヤスミヤロワカーイ』(よくおやすみでしたか)
『オー』(はい)

『オジャリヤルカー』(おいでになりますか)
『オー』(はい)

八丈島の言葉がアクセントがなく、フラットであるとのこと。何か聞かれたらとりあえず『オー』と言えばいいわけですね、と座学。いや、まあ、そもそも、失われゆく八丈島の言葉を今でもきちんと使っている島民がいるとは思えないが…。
荷解きをしておれば、ドラが鳴って、早くも船出らしい。ややあってデッキに上がり晩酌、東京湾の夜景を見ながらのビールが美味いこと。ちなみにこのお二人は、わたしの名前『在華坊』の名付け親なのでありますよ…。おお、写真がありませんな。先日、横浜まで乗ったほうの船の写真で、雰囲気を味わっていただきましょう。だいたい同じです
東京から横浜に帰宅する。フェリーで - 日毎に敵と懶惰に戦う
エンジンの振動が良く伝わってきてガタガタするデッキにて、ビールのあとは日本酒、相変わらずのバカ話に興じて、そろそろ寒いしお開き、寝酒にビールを買って、照明を落とした寝床でしばらくしばらく。この日はそれほど混雑しておらず、2等の和室で5〜6割程度の乗客、座席や上の等級はスカスカの入りだったでありましょうかなあ。
自分はどうも精神が高ぶっているのか寝付けず、自販機の焼きそばなど買って、ビールをもう一本。船内のデッキでグダグダと過ごす。しかしやがて眠気が…おやすみなさい…
……
まだ八丈島は遠いけど、5時前に照明がつき、ざわざわしだす。そう、三宅島に寄港するのですね

外に出てみれば、もう三宅島に到着するところ

波が高いのか風が強いのか、よく揺れる船が桟橋につき、釣り人がどんどん降りて行ったけれど

三宅島へは定期船が運航しております。避難指示が解除されたことにより、島への立ち入りは規制はありません。
しかし、島内ではガスマスクの常時携帯が義務付けられております。ガスマスクは、定期船の出発する竹芝客船ターミナル内で販売しております
http://www.miyakejima.gr.jp/gas.html

いまだにガスの発生する島からは確かに硫黄のにおいがしており、これは島民も釣り人も大変なことだ…。
三宅島を出ると再び二等船室の照明が落ちて、しばらく、おやすみなさい…