日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

式年遷宮の年の伊勢参り、そして伊勢角屋麦酒蔵

海老名インターでの休憩は特に下りず、次にふと目覚めると草薙あたり、ああ新東名じゃなくて東名を通るのね…などと思ううちにまた寝落ちして、伊勢湾岸道を通ったらしいが、次に目覚めたのはもう四日市に夜行バスが到着したころだった。それからはずっと下道を通り、伊勢市駅に到着したのは7時22分、定刻より13分早い。
真新しくなった伊勢市駅をちょっと眺めて、コンビニで朝飯を食ってから路線バスに乗り、伊勢神宮内宮前に(ところでこの路線バス、終点まで乗ると410円なのだが、終点の300mくらい手前までだと320円なのである…)ここ、国道23号線の終点なのね。国道23号線は参宮国道であるか

さて、伊勢神宮内宮にお参り

やってくるのは5年ぶりでありますよ!前回はこれか
2008-04-22
その前はこれ
2005-06-02
とにかく今年は式年遷宮の年であり、おりからのパワースポットブームだかなんだかもあって大変混雑していると聞いてきたのだけれど、さっぱり人がいません…平日の朝8時ならこんなもんか。でもやっぱり、神社は朝からお参りしてこそよねえ。なんせ、あさの5時からやってるわけでして

本当だったらそれこそ開門と同時に来たかったものの、そんなに早く到着する夜行バスも無く(運行してくれないもんかねえ?戦前だったら朝参りの夜行列車とかありそうだな)、がんばって朝8時だったから、もうおすなおすなの混雑かと思っていましたよ。出雲大社も、早朝にお参りした時は清々しかった
朝の出雲を後にして - 日毎に敵と懶惰に戦う
ま、とにかく、空いているのはありがたいや。宇治橋を渡り

まずは目指すはあの浜よ

参道を進み、五十鈴川のほとりへ。ガンジス川のように、ここで皆が身を清めるのであります

ここから川の上流を見やるときの、なんとも奥ゆかしい感じが、あたし大好きであります

服も脱いで…というわけにもいかないので手だけ洗ったりなんかしまして、さらに奥へと

伊勢神宮の、なにごとのおはしますかはしらねども かたじけなさになみだこぼるるのはまさに、この最後の正宮に至る参道あればこそでありまして

今回の式年遷宮、この20年間はこの参道の一番奥側にあったものが手前側に移るわけでありまして、まず見えてくるのは造営中の新しい正宮。ちらちら見える白木の美しさ


そしてその奥に

天照大御神を祀る内宮正宮があるのでありました

この石段から先は撮影禁止でございますよ。(鳥居前まで、と勘違いしてました。写真削除。)二礼二拝一礼でおまいりして、しばし。20年を経て朽ちかけて、屋根にも草が生えている正宮と、その左側、真新しい白木の正宮のコントラストがおもしろい。ほんとにまあ、何がいるってわけでもないんだけれども、なかなか清々しい気持ちにはなるものでありまして…まあ本当はわたし出雲のほうが好きなんですけどね、ええ…。さいごの正宮に至る参道の舞台装置としての見事さはさすがでありますよ。
なにやら、ずっと祈っている若い女性がいて、何事やあらん…と思ったんですけれども。正直なとこ、神社って何か願い事をする場所じゃないと思うのよね。ああ、この土地にもまたこの土地の地霊がおるのだな、とご挨拶をする場所だと思ってますので、まあ。
さて、お参りを済ませたので、戻りましょう


正直なこと言いますと、今の正宮のほうが奥まっているし、石段も高いし、より、かたじけない感じはするなあ、と思うのではあります

もっとゆっくり境内散策したいけれど、この後仕事なので、このあたりで。そろそろ9時を廻って、団体さんもやってくる時間らしい。小雨が降りだして、雨の神宮外苑…は違う(それでは学徒出陣)、雨の神宮内宮。休憩所なども新しくなっており、式年遷宮の様子の写真など飾られておるのでした

また宇治橋を渡り、俗世へ

とるものもとりあえず、赤福内宮前支店へ。

いただくのは…

夏の名物赤福氷!食券もいちばんでおめでたい


氷を食べていくと、下のほうに赤福のあんこともちが分離して2つ分くらい埋まっていたのでした。ちょっと肌寒いけど、おいしい!そして参道を少しぶらり


この先、遷宮の本番に向けて、参拝客を迎える準備で改築改装している店舗も多く。その中でもどっしりと構える、赤福の本店は屋根も見事


こちらは五十鈴川カフェ、五十鈴川につきだした素敵な店構え。なんか、以前に来た時より、よく整備されている感じだなあ、参道も

おかげ横丁もちと覗いて


名残おしいけれど、さすがにそろそろ仕事へ。タクシーを拾って客先。お昼は近所の店でうどん(伊勢うどんにあらず…伊勢うどんも食べたかったな…)、終わったら17時半、思いのほか、いい時間になってしまった。これではまた内宮に戻ったりは厳しいな…というわけで、宇治山田の駅でしばし思案の末、帰りの切符を確保して、雨の中を歩きだす。周辺各町内、持ち回りで奉賛いろいろあるみたい。


宇治山田駅から歩いて20分少々、やってまいりましたのはこちら

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伊勢角屋麦酒が経営する、レストラン麦酒蔵。クラフトビールのつくり手としては、その安定した品質で信頼のおける蔵でありますところの伊勢角屋麦酒の醸造所直結の店があるとなってはこないわけには行きますまい!

そして中も、こんな雰囲気の良いお店じゃ



もちろん、メニューのメインはビールなんですが、食べ物は伊勢ですからね、牡蠣がメインですよ!たまらん…

そしてこの店のびっくりなのは、なんと、伊勢角屋のビールなら、120分間1880円で飲み放題できるという…。定番もの、限定モノ、あわせてこんなに種類があるのに!

そのまま注文すると150mlで290円、260mlで380円、410mlで560円、430mlで580円。これでもクラフトビールとしては相当安いんですが、好きなサイズでいろいろ頼みまくっても飲み放題にすると1880円という、ここはビール好きの夢の国じゃ…。とりあえず、まずは、定番中の定番、ペールエールで。うめえ…

食べ物は…うむうむ、やはり牡蠣だな…。生ガキに、牡蠣の燻製に、カキフライ!



どれもこれも美味いんだけど、このカキフライがねー、一つずつ、殻からむいて揚げているそうで、旨いんだわ…。サーソンのモルトビネガーをかけて食べると美味い。このモルトビネガーをびちゃびちゃかけて食べてくださいね、というオイスター&チップスというメニューがあって、そちらにしなかったことを若干後悔…牡蠣フリッターは衣にペールエールを使いました、とか書いてあるんだぜ…ぜったい美味いにきまってる…まあその間にももちろんビールはおかわり、インペリアル・レッド・エールが、思わず笑顔こぼれる旨さ。苦味が強いのに、すっきり飲みやすい。これは素晴らしい

その後も、写真は全部はのせませんけれども


モルティ・フィールドは甘み、まろやかさ…。熊野特産『新姫』と、不知火(デコポン)、それぞれ、皮を漬けたビールを飲み比べ。同じIBUなのに、ほのかな苦味からくるスッキリが強調された新姫と、香りからして甘さが際立つ不知火エール。面白いなぁ…。 ギャラクシー アイ・ピー・エーは本寸法なビールで、これまた、いいねぇ。 ビター特別仕込み(麦茶風味ほんのり幸せ)、柚子の香ブラック(黒い!柚子の香り!すっきり!不思議!)。そして最後に定番のブラウンエールがやっぱりうまく、都合9杯、2リットルほどいただいたのでした。しあわせ…。
こんだけやってお会計は4000円いかなかったのだから、素晴らしい店です。また来よう。
帰りはちょっと歩くのは危ないので、タクシーを呼んでもらって宇治山田、土砂降りの雨の中、名古屋行の特急に乗り込む

ぐっすり眠って起きれば名古屋駅。新幹線に乗り換えて

本日のおみやげはこんな感じ。伊勢角屋麦酒蔵で買ったお醤油、ラベルがすてきっで、つい

そしてもうひとつ、伊勢萬の甲乙混交焼酎、STELLAの陶器ボトル

学生のころ、サークルの先輩の引っ越し祝いに、高田馬場の酒屋でみつけて買い、ああ焼酎って美味いものなんだなあ、と目を開かせてくれた思い出深い焼酎です。陶器のボトルもとても素敵でなあ…。これも、ついつい、宇治山田の駅で買ってしまったのですよ。
新横浜で新幹線を降り、地下鉄で桜木町へ。20時すぎまで伊勢にいたのに、日が変わる前に帰ってこれるありがたさ。今回、お参りはあわただしかったので、またゆっくり伊勢は行きたいなあ、と思うのでした。なお、伊勢神宮については、ココロ社さんのこのエントリがとても良いので是非お読みください
実は、伊勢神宮は不変ではない…が、そこがいい。 - ココロ社
在華坊(@zaikabou)/2013年06月20日 - Twilog