土曜日、お天気は良いけれど、どうも体調がイマイチで、家で過ごす。午後から出掛けて、みなとみらいまで
横浜美術館で『複製技術と美術家たち』展を見る
富士ゼロックスのとんでもなく充実した版画コレクションに横浜美術館の写真や立体が華を添える、という内容で、そうとう“お勉強”的内容なのだが、キュレーションがしっかりした充実の内容。じっくり咀嚼しながら見ると平気で2時間以上かかる。好き嫌いは分かれるかもしれない
富士ゼロックスがこれほど充実したコレクションを持っていたとは、驚愕しましたよ。収集にあたっては体系的、網羅的であることを相当意識していて、ウォー ホルありの、マティスありの、実験工房ありの。ゼロックスがすなわち、コピーのことそのものであった時代の黎明的な作品も数多く。すごい。
版画、写真、そしてコピーという技術が発達することによって、美術に宿る「アウラ」はどのように変容していったかを、ピカソからはじまり、大量消費社会のポップアート、そしてゼロックスに至るまで、ベンヤミンの言葉を引用しながら極めて学術的に見せてくれるんですね。
んで、その並んでる作品が、ピカソの版画とか、マティスのジャズとか、ロトチェンコとか、エルンストの美麗なアートブックとか、ダダとシュルレアリスムと か、果てはウォーホル、そしてゼロックス黎明期の代表的作品とか、これ以上ない作品並べて見せてくれるわけ。興味のあるひとにとっては垂涎の内容。
しかしこれ、どうあっても美術学徒以外にはデートに向かない内容でして、この日もGWということで、頑張っておしゃれしたハイヒールの女の子とかがみなとみ らいデートのついでに来たんだろうなー、というのが散見されましたが、暇そうにしてて、ハイヒール痛そうでした。そごうの猫に行くべきでしたね…。
音声ガイドは、自分のスマホにアプリを落として聞く仕組み。イヤホンは貸してくれる。無料。内容は充実してているが、テキストを機械音声で読みあげてくれるので、ずっと聞いているのはやや辛い。方式としては合理的で良いと思うので、内容は要工夫かな…と思いました。
コレクション展は、メアリー・カサット展に向けて、女性作家の作品が多い内容で、これも充実
横浜美術館を出て、富士ゼロックスのビルがあるほうへ歩く。さきほどの音声ガイド、街中でもあんないがいろいろあって面白い
そして富士ゼロックスのビルへ
この展覧会会期中は、横浜美術館に近い富士ゼロックスのビルにあるギャラリーを土日祝も開けていて(普段は平日のみ)、そこに行くと、コレクションについて作家ごとにまとめた論考集とか、美術館についての論文集とか、非常に充実した分厚い冊子、タダでくれるんですよね。執筆陣も第一線の人達ばかりで、すごい。
Fuji Xerox Art Space(版画ギャラリー) : 企業情報 : 富士ゼロックス
いろいろいただいて礼を言って出て、横浜そごうへ
そごう美術館『あそぶ浮世絵ねこづくし』は、平木浮世絵コレクションから猫が描かれている作品をひたすら集めました、という内容で、ちょっと食傷するくらい猫…。だけど、あそび絵といわれる、猫擬人化物はバリエーション豊富で面白かったです。
その後、西スポーツセンターのプールで泳いで、流浪ぴーに寄って、帰宅したのでした