日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

マンションを買うまでの記録 後編

先日書いた前編の続きです

zaikabou.hatenablog.com

こういう声をいただきまして

マンションを買うまでの記録 前編 - 日毎に敵と懶惰に戦う

価格は?世帯年収いくらで金利は変動か固定か?金利は?何年ローン?頭金は?最寄り駅は?徒歩何分?何平米?築年数は?間取りは?設備は?重要な情報が何一つとしてない。参考にならない。

2021/11/06 09:38

b.hatena.ne.jp

おっしゃる通りとは思うのだが、いろいろ書きすぎると特定要素になってしまうので、敢えて書いてないのです。わかりにくくてすまんな…

これだ!と思える物件を見つけたのが月曜日、内見したのが日曜日の昼過ぎ、そして現金一括の人に持っていかれたのが判明したのがその日の夜。急展開過ぎて笑ってしまう。現金一括だろうが、ローンだろうが、売り手は一括でお金を受け取れることには変わりないのだが、万一ローンが通らなかった場合のリスクや、ローンが通るまでの時差を考えれば、現金一括が優先されるのは仕方ないことである。

後に仲介業者と、もっと高くしても売れたんじゃないですかね、という会話をした。自分も+300万、いや、+500万までなら出しても良いと思った。住宅が売り手市場のアメリカでは「満額+α」でどこまで出せるかの勝負らしいので、購入希望を「満額+α」で出すことは可能なのかと聞いたら、ちょっと考えたけど際限が無くなるのでやらないです、とのこと。売り手側の仲介業者の値付けにケチをつけることになるので、やりたくないのかもしれない。

ちなみに、現金一括で購入したのは業者ではなかった。

物件に希望する条件を整理しなおす

ある意味、落ち着いて考え直す余裕が出来たので良かったことにしよう。そこで改めて、これまで内見してきた経験も踏まえて条件を洗いなおす。

・住み慣れて好きな街だし、お互いの実家からも近いので、今後も横浜の中心部に住みたい。できれば中華街もみなとみらいも徒歩や自転車圏内が良い。

・都心への通勤の便利さも考えて、駅は徒歩10分以内が良い。交通機関が乱れた時のために、2線以上利用できるのが望ましい。

・買い物の便利さは大事。最寄駅から歩いてくる間に品ぞろえの良いスーパーは2つ以上、できれば安い八百屋とか総菜屋も欲しい。チェーン店でない美味しい飲食店は徒歩圏内に沢山欲しい。

・所謂、ベターっと住宅が並んでいるような「閑静な住宅街」や、多様性が確保されないような「新興の大規模開発地」「ビル風吹き抜けるタワマン街」はしっくりこないのでイヤ。

・2人だが物が多いので、広さは65平米以上、できれば70平米以上。

・明るさは超大事。昼間、居室にいる間は、電気を点けなくても問題ないくらいがよい。眺望も可能ならあったほうが良いが、今までの賃貸物件が良すぎた(居室から花火も見える)ので、高望みはし過ぎない。

・築浅には拘らないが、断熱性や追い炊きや宅配ボックスなど、最近のマンションに最低限あるような設備は欲しい。ディスポーザーとかはいらん。築20年以内くらいが理想。ただし、ビビッとくる物件があればもっと築古でも可能。

・横浜なので平坦アプローチにはこだわらない。坂の上でも可。逆に街道沿いでエントランスが貧弱な、いかにも賃貸っぽい雰囲気のマンションは、部屋自体の日当たりなどが良くてもちょっと避けたい。

・予算としては、これまでの外食や海外旅行や趣味の消費をある程度持続しつつ、無理なく定年まで、というか15年以内に返済し終えるくらいが良い。

条件多いな!こんな客にだらだら付き合わされる仲介業者も大変です。DINKSの客は切迫性が無く拘りが多く、仲介業者からしても面倒らしい。なので、こちらも仲介手数料は法定の満額払いますよ。

希望地域の再検討

これまで、上記の条件に従ってある程度地域を絞り、地図に候補物件をプロットして夫婦で話し合ったり、散歩が好きなので候補物件の周囲を歩き回って街の様子を観察したりしてきたが、この機会にそれ以外の地域の可能性は無いか、改めて検討した。

例えばコットンハーバー。東神奈川から徒歩15分のタワマン群。高層階なら眺望は素晴らしいし、みなとみらいへの徒歩通路も開通したし、お値段も横浜のタワマンにしてはかなりこなれている。今後、東神奈川からの海沿いは大規模な再開発が多く予定されており、将来性もある。もしかしたら駅も至近にできるかもしれない。しかし、やはり、東神奈川から殺風景な埋め立て地を15分毎日歩くのもねえ…と躊躇。

例えば神奈川新町や新子安。ライオンズマンションとか、大規模なファミリー向けの宅地もあるし、新子安の漁港沿いの一軒家という手もあるのでは。お値段的には、お財布にやさしい。神奈川新町なら東神奈川まで徒歩も可能。ここも2人で散歩したが、いかにもファミリー向けな大規模開発は、やはりしっくりこなかったり、国道15号線や高速道路が近くて騒音が気になったり、ここも無いかな。

あるいは磯子、横浜プリンスホテルの跡地。ここは実際に散歩に行ったのは購入するマンションを決めてからだったが、磯子駅から徒歩数分にある立派なエレベーターで丘の上の街までアプローチするのも面白いし、日当たり眺望も良いし、スーパーもあるし、雰囲気も良いし、磯子なら始発電車もあるし…。悪くないですね。来世ではそういう選択肢もあったかもしれない。

suumo.jp

しかし、いろいろ検討したのだけれども、やはりある程度、関内関外を中心とした一定の同心円に収まる範囲…ということには変わりはないのだった。

とても素敵な物件の出現と、これまでの人生の後悔

一件申し込みをして外れたことで仲介業者も急かさなくなったし、焦らずに物件サイトをチェックしながら過ごしていたある日。これは、という物件が現れる。詳しくは控えるが、これまでの理想を詰め込んだような物件。俄然沸き立つが、問題は広すぎてお値段が予算オーバーなこと。これで面積が8割で値段も8割なら飛びつくのだが…。

買って買えないことはない。「世帯年収の〇倍」みたいな話で言えば、無理のない範囲ではある。35年ローン組めば返済額は額面世帯年収の15%くらいである。30代中盤だったら買っていたかもしれない。しかし私はもう40代なのです。定年までに返しきるには、かなり生活を切り詰める必要がある。そして私たちにはドンピシャなのだが、ドンピシャの範囲がかなり狭く、リセールバリュー的に難がある物件なのである。

過去の売買履歴を調べたところ、その部屋は数年前にもう少し安く売りに出ていたこともあったので、その下限まで下がれば…とは思って仲介業者に値下げの可能性も聞いてみたが、ここ1~2年の不動産価格の値上がりを勘案すると、値下げは難しいのではないかという。

しかしとにかく、今後値下がりする可能性も考慮して、現金一括に涙をのんだ2週間後、他にいくつか出てきた候補物件とタイミングを合わせて内見をさせてもらった。それはそれは素敵な物件で、それ以上に、住んでいる方が、ああ、日本経済の一番よい時代を生きてきたのだな…という人であり。趣味の中国茶界隈にもよくいらっしゃるのだが、充実した現役時代を過ごし、悠々自適で海外旅行も頻繁にしつつ、年金生活を送っているような方。人が住んでいるお宅の内見は、様々な人生に触れる瞬間でもある。

ろくろく貯蓄もせずに呑気に生きてきてしまったが、ちゃんと貯蓄していれば、あるいは、もっと人生のありようについて早くから考えていれば、躊躇なく買えたのではないか。自分のこれまでの生き方も含めて、様々な思いがぐるぐるしてしまい、やり場のない感情でいっぱいになりながら、部屋を出たのだった。

例えば私が野毛で一人暮らしをはじめた2007年、当時の与信の範囲でローンを組んでナビューレ横浜タワーレジデンスを買って住んでいれば、十数年後の今、購入時の2倍以上で売ることができて、この部屋なんかあっさり買えたのである…。タラレバの極みですが。

内見した上で冷静になって言うと、リフォームにそれなりにお金をかける必要はあるし、リセールバリューにはかなり難があるし、間取りも癖があって一般的なファミリーには向かないし、十分に余裕があるお金持ちが趣味的に住むには良いのではないでしょうか、という物件だったので仕方ないですね。

狭小一軒家も見てはみたが

家探しが迷走する中で、中古の一軒家も改めて2件見せて貰った。立地としては検討範囲の中だが、その中で予算に収まる家を探すと、どうしても狭小住宅になってしまう。20坪以下の敷地で、1階に駐車場が食い込んでいて、3階建てになっているような家ですね。有名なハウスメーカーが建てた家ではなく、街の工務店が建てるような、あまり高級感は無い家。

悪くはなかったのだが、一軒家だけど床面積が70~90平米程度で一軒家の価値があまり感じられなかったり、1階から3階を行ったり来たりな暮らしが大変そうだったり、狭小住宅はリセールバリューに難がある点などもあり、そもそも自動車を所有していないので一軒家にする意味とは…?となったりで、これはこれで「なくはないが保留」ということになった。

この家に決める

6月下旬に仲介業者から、当初4月末に内見を申し込んだが先約があったマンションの別の部屋を、とある業者が買い取ってリフォーム中である、その業者とも付き合いが深いので出てきたらすぐにお知らせする、との連絡があった。(そのマンションにおける業者再販の可能性については、こちらが察知したので、調査を依頼していた)

ある土曜日の朝、ベッドの中で日課として不動産ジャパンのサイトで新着物件を検索していたら、その物件が出ている!仲介業者からまだ連絡が無いのに!聞いていた売り出し予定よりだいぶ早いぞ!しかも今日から予約制のオープンハウスをやっている!

仲介業者の担当者、すぐに連絡しますね!と言っていた割に、その日の遅い時間になっても向こうから連絡してこない。別件で忙しいのでは?と判断して、当該物件の売り手側業者に直接、翌日夕方の内見を申し込む。この先、私たちの担当の仲介業者を業者A、今回の物件の売り手側仲介業者をB、買取再販した分譲業者を業者Cと呼ぶことにする。(本来、業者Cにも系列の仲介業者があるので、通常ならそちらが扱うのだが、今回の物件は業者Bから仕入れてリフォームして再販するので、業界の慣習的に販売時も業者Bが仲介することが多いのである。これを専任返しと呼ぶ)

翌日の昼前、業者Aから連絡があり、今気が付きましたすみません…もう見てしまったでしょうか…まだならこちらを通していただけないでしょうか…とのこと。この時点で媒介契約を結んでいたわけでもないので何の義務も無いのだが、散々内見に付き合わせて、住宅ローンの事前審査も通させて、最後の最後にサヨナラはいくらなんでも不義理なので、そちらから業者Bに連絡していただけますか、と依頼。さすがにそれは…と言うので、こちらから業者Bに連絡していったんオープンハウスの申し込みをキャンセルして、業者Aに内見の手配をしてもらった。

不動産仲介は完全に成功報酬なので、最終的に売買が成立しないと、仲介業者の収入は0なわけです。これで私たちが業者Bから購入すると、業者Bは両手仲介が成立して手数料は2倍、業者Aは0。私たちが業者Aを通せば、業者Aは私たちから、業者Bは業者Cから、それぞれ手数料収入を得ることになる。私たちは両手仲介ではなく、片手仲介が不動産取引の正しい姿だと思うので、業者Aを通して買うことにしたのです。…とは、業界でも両手が特に多い業者Aには言いませんでしたが。

その日の夕方、物件を内見。もとより立地は納得。当該の部屋も日当たりや風の通りがよく、リフォーム済で内装もちゃんとしている。設備も良い。騒音関係も問題なし。もう少し上のフロアなら眺望がさらに良くて言うことは無かったのだが、許容範囲内。いくつかの疑問点も修繕されるというので、前向きに検討することにする。一か所、壁で区切らずに引き戸が良いなと思う箇所があった。業者再販ではなく、自分たちで買ってリフォームすれば、もっと好きに出来たのに!

管理費や修繕積立金を滞納している世帯もなく、管理会社に任せ過ぎの気配もあるが、管理体制もしっかりしている。共用部の地震保険もしっかり加入している。管理費と修繕積立金は比較的安めで有難く、かと言って管理組合の決算資料や議事録や長期修繕計画を見る限り、無理のない運営をしているように見える。あと30年住んでも修繕積立金はせいぜい1.5倍というところだろう。

一旦持ち帰って話し合い、さらに知り合いのデベロッパー経験者、リフォーム業者、賃貸物件経営者、マンション購入経験者などにいろいろ相談。リセールバリューも比較的期待でき、価格は現在の相場的には妥当だが、もう少し値引きがあればうれしい…ということになる。業者Cが課税業者なので、住宅ローン控除の枠が大きく、10年ではなく13年間控除が受けられることも好材料だった。

数日後、壁を引き戸にするか、値引きするか、どちらからしてほしいとの希望とともに、業者Aに購入申込書を提出したのだった。

購入決定から引き渡しまで。住宅ローンのこと

結局、満額ではないが概ね値引きしてもらえることになり、8月頭に契約を結ぶ。最終的に内見した物件は全部で22件。自分からオープンルームに行った1件以外は、契約した業者Aの担当者に8回付き合ってもらったことになる。契約は自分達以外、すべて大手業者である業者A、業者B、業者Cが並ぶ不思議な席だった。

次の仕事は住宅ローンをどこにするか。各社の金利を比較したところ、変動金利が最も低いのは某銀行の0.375%だった。そしてその銀行については、10年固定金利が0.5%であることにも非常に惹かれる。

物件価格については詳述はしないけど、途中で大いに悩んだ物件からは1年間の世帯年収分+αくらい安いです。

ここで重要になってくるのは住宅ローン控除で、所得税の支払のうち、年末時点でのローン残高の1%を10年間控除される。個人から中古物件を購入した場合は上限が2000万円、すなわち控除額は最大でも20万円×10年間=200万円だが、課税業者から購入した場合は上限が4000万円、そして控除を受けられる期間は13年間になる(11年目から13年目は控除額が減る)。そして、ペアローンを組んだ場合、2人がそれぞれ上限額まで控除を受けられることになる。金利が0.5%以下なのに、1%も控除されるわけで、逆ザヤが発生するのである。

私たちは最近のセオリー通り、住宅ローンは頭金無しで購入金額目一杯借りて、借入期間も35年間にした。住宅ローン控除が適用される期間はなるべく残高を多くして、控除の効果を最大限受けられるようにすれば、借りれば借りるほど得をするのだ。そして10年後、あるいは13年後、控除された所得税を含めて別途積立運用していたお金で残高を一気に減らす。当然、10年後や13年後の金利次第での判断となるが、そのころに金利が多少上がっていたとしても、その時点でガッと残高を減らしてしまえば大きなダメージは無い。

10年後に残高を一気に減らすことを考えれば10年固定0.5%も非常に魅力的だが、変動金利の0.375%も魅力的だ。日本の経済状況から考えてこの数年間で変動金利がガッと上がることは無いだろうと考え、しかしリスクも考えて、10年固定と変動を半分半分で組むことにした。順調にいけば、購入金額よりも支払総額は1人あたり100万円以上安くなるのである。ある程度の積立運用成績も考えればそれ以上の利ザヤ。なんだこれ。

住宅ローンの支払い補償系は、お互いがすでに加入済の保険も考慮し、特にオプションは付けないことにした。もちろん、基本的な団信はこの金利の中に含まれているので、死亡や高度障害時には残高はチャラになる。なので、当初借入金利としては0.4375%ということになる。火災保険については個人賠償特約と弁護士特約を付けて、地震保険については家財だけ最低限つけることにした。

ローンの準備は順調に進み、8月末には銀行で金消契約、9月上旬に最終の物件確認、そして9月中旬には銀行で、またしても業者A、業者B、業者Cが揃い、晴れて物件は引き渡されたのだった。

引き渡しから引っ越しまで

それからは一般的なお話なので、特別なことは無い。引渡当日にはガスと電気と水道を開通してもらう。壁をなくして引き戸にするリフォームは知り合いの大工さんにやってもらった。良い仕上がりで、ついでにベランダもちょっと弄ってもらったりして、マンションを値引きしてもらった額よりもかなり安く済んだ。

エアコンと照明は付き合いのある街の電気屋さんに取り付けてもらう。引っ越しはアート引越センターで、勤め先の法人割引が効いたので利用した。大幅な割引があった上に、金額提示されてちょっと悩んだら、すぐにさらなる値引きを提示された。引っ越し屋の見積はどうなっているのか。

新居のインターネットはマンション一括で加入しているもので、どれくらい速度が出るか不安だったが、常時50M以上出ているのでホッとする。在宅勤務もネトフリの視聴も問題なさげ、エアコンなどホームネットワークの接続もしてみた。

ケーブルテレビの解約など粛々と進め、不要なものの廃棄や片付けも進める。粗大ごみはある程度は処分できたのだが、追加で申し込もうとしたら、引っ越し前の回収の予約ができず、かなりの部分、とりあえず新居に持ち込むことになった。横浜市の皆さん、粗大ごみの引き取り予約は1か月以上前までにしておきましょう…

引っ越し前日は休みを取っていたのに、仕事の都合で22時過ぎまで在宅勤務しているという事態になり、妻に迷惑をかけたのだが、アート引越センターはさすがに丁寧かつ気が利いていて、手の回っていなかった分を含めてテキパキと片付けてくれた。本が段ボール30箱近くあって、重くて申し訳なかった。退去した賃貸物件は小さなマンションなのに、退去した同じ日に、別の部屋に引っ越してきた人がいたのはサプライズ。その日の夜、引っ越し荷物を片付けるのもそこそこの旧居に向かい、ベランダから夜景を見ながら別れを惜しむ。良い部屋だったなあ。

引っ越し翌日、引き払った部屋で、ガスの栓を閉める人を待ちながら大掃除。夕方やってきた不動産屋さんに無事に引渡し、きれいに使っていただいて…と言われながら鍵を渡し、とりあえず引っ越しは終わったのだった。

引っ越しから1週間、ホームセンターや100円均一に通いながら徐々に部屋を片付けたけれど、まだまだ段ボールは部屋に残っている。前の家を懐かしみつつ、徐々に新居に身体も馴染んできた。これから一生ここに住むのか、どこかでまた住み替えがあるのかわからないけれど、とりあえず、人生の大仕事をひとつ終えたのだった。

頭金はまったく入れなかったが、仲介手数料、ローンの保証料、印紙代、リフォーム代、エアコン購入、家具の買い足し、引っ越し代、そのほかいろいろで結局物件購入価格の8-9%くらいはかかったので、頭金なしでもある程度の貯金は必要ですね。

物件探しを振り返って

実際に物件を契約してから3か月以上経過して、その後も新着物件の情報はなんとなく見ているが、今のところ、やっぱりこっちにしておけばよかった!という物件は出てきていない。同じマンション内でもっと眺めの良い部屋が出てきたら羨ましくなりそうだが、それ以外にはそうそう動じることは無いだろう。

前編のブックマークコメントを読んでいると、たくさん内見せずにバッと決めることができた人も多いみたい。そういう出会いも素敵。私たちの場合、最初に内見しようと思った物件は、今振り返っても良かったろうな、と思う。しかし、自分たちの中で何を条件とするかはっきりしない中で見たとしても、すぐに決められていなかったように思う。いろいろ見て悩んだ後だったから、今の部屋に決められた。マンション探しの旅は意味があったと思いたい。

物件探し、人が住んでいるお宅にお邪魔させて貰うのが面白かった。お子さんのいる若い夫婦が一軒家にステップアップするために新築購入時よりも1000万近く高く売る物件とか、ちゃんとした人生を歩んでいる人たちの凄みを感じた。一人暮らしで分譲マンションを何度も住み替えている男性とか、郊外に移住するために手放す壮年夫婦とか、人生は様々。

今は低金利や部材や工賃の値上がりに引っ張られて新築マンションが非常に高くなっており、それに吊られて中古も高くなっている。昔の売買価格を見ると、こんな値段で買えたのか…と羨ましく思ってしまったり、もっと先ならもっと安く買えるのでは…と悩んだり、思いは様々だったが、家の買い時は買いたいとき。あまり悩んでも仕方ないのです。後悔はしていません。住宅ローンについては11月に10年固定が0.65%まで上がっており、0.5%なら全額10年固定でも良かったかもな…とは思っている。

あ、後悔無くもないな。こういう機会だから、あまり買うつもりは無くても、ザ・タワー横浜北仲とかもっと見せて貰えばよかった。

新居については概ね満足してるが、家の導線的に、洗面室の扉は引き戸のほうが便利だな!と思っている。そのうち扉を外してしまうか、引き戸にリフォームするか、何かしら考えたい。あと、元の賃貸物件は冷蔵庫の右開きに適した間取りだったけど、今は左開きに適した間取りなので、ちょっと不便している。

そんなこんなの、マンション購入記なのでした。長々とお付き合いいただきありがとうございました。

 

…その後、補足、というか余禄を書いたら、やたら長くなってしまった

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