日毎に敵と懶惰に戦う

はてなダイアリーから引っ越しました。酒と食い物と美術と旅と横浜と建築と演芸と…

北京上海の旅、旅に先立ち

昨年、区役所に婚姻届けを出して以来、7月に香港広州汕頭、10月に台湾と遊びに行ってはいたけれど、そしてそれぞれ新婚旅行的要素も含みつつ…ではあったわけですが。ビシッと新婚旅行も行きたい、ここはひとつロンドンかニューヨークで…と、思ってはいたわけですが。 

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 自分の仕事がいろいろと積み重なり、1週間まとめて休むのは厳しい…となって、5日間ほど手軽に行けるところ…ということで、また中国に行くことになった。もはや中国大陸は実家に帰るような気軽さである。実家は片道50分だが半年に一度しか行っておらず、むしろ実家より中国に行っているのではないか。

 

■航空券の話

 2月なので航空券は安く取れるだろうと油断しており、実際、2月20日の帰国はいくらでも安く取れるのだが、問題は行きである。今年の春節は2月5日、元宵節が2月19日。つまり、2月16日に中国行きとなると、まだ春節の影響が残っているのである。日本に遊びに来て中国に帰る人と重なるのである。

昔はマイルでのチケット取得は定額で早いもの勝ちのイメージだったけれど、最近は混雑する時期はどんどん必要マイル数が跳ね上がる方式になっている。今回も2月20日の上海浦東から羽田の便は片道1万マイルだったので、これを軸にして中国香港のどこかに入ろう…と考えていた。しかし、行きの便は北京も上海も広州も香港もどこも高い。JALでは片道をマイルで取得すると、片道はお得に購入できるという制度もあるのだけれど

JMB片道運賃について - JALマイレージバンク

有楽町の窓口に出頭して相談したら、これを使っても空きが少ないので片道10万円!と言われて、諦める。余談だが、上記の制度、ネットからの購入が無理で、電話するか窓口に行く必要がある。ネット以外からの海外航空券の発券は別途手数料が5000円取られる。ネットに対応する必要も感じていないニッチな制度なのだろう。

さて、そういうわけで、行きの片道を取らなければいけない。上記の制度をアテにして片道の航空券はマイルで取得してしまった。ご存知の通り、海外航空券は片道で買おうとすると高くなる場合が多い。いろいろ比較検討した結果、仁川経由北京行きのアシアナ便が比較的安かったので、これにしたのだった。

 

■鉄道切符の話

 とりあえず航空券は取れたので一安心。で、次は。なぜ私は素直往復上海の便を取らず、北京に入って上海から帰るようにしたのか。夜行の寝台列車に乗りたかったからですよ!

ご存知の通り、いやご存知じゃないかもしれないが、夜行列車がどんどん無くなる日本とは対照的に、中国では、毎年のように何千キロも高速鉄道が開業しつつも、いまだに夜行の客車列車が健在なのである。広い中国大陸を、縦横無尽に、寝台も座席も食堂車も牽引して、超大編成で、機関車に牽かれて、100km/h近い表定速度で、かなり正確なダイヤで、満員の乗客を乗せて、走り回っているのである!胸が熱くなる…

そういうわけで、帰国便が上海からと決まったので、行きは上海までの夜行列車が走っている都市を目指すこととなり、香港か広州か西安か北京か…など検討した結果、北京行きが決まったのだった。

そして航空券が確保出来たら、次は列車の切符が必要になる。春節時期の列車の切符の難易度は高い。中国の人は、何があろうと春節はクニに帰るのである。何億の人民が一斉に鉄道で移動するのである。当日駅で買おう…なんてのは甘すぎる考え。特に今回乗りたいのは北京を夜の8時に出て上海に朝の11時に着く人気列車である。事前購入は必須。

日本人が中国の鉄道の切符を事前に予約して買おうとしたら、まず思いつくのはCtrip

携程旅行网官网:酒店预订,机票预订查询,旅游度假,商旅管理

1枚当たり~30元程度の手数料で、クレジットカード決済で鉄道の切符の購入が可能になっており、普通はここから購入するべきだろう。

しかし、自分は中国鉄路の公式アプリから購入してみたいのである。しかしこちらはアカウント登録に「中国の」携帯電話番号が必要で、パスポートの登録も推奨され、支払いは国際クレジットカードではできず、「中国の」銀行口座か微信支付か仕付宝で決済が必要…というハードルの高さ。予約したら1時間だか40分だか以内に支払いも済ませないとキャンセルされてしまうので、決済手段は必須なのだ。

自分の場合、微信のアプリをダウンロードし、他人からお金を送金してもらって微信支付機能を有効化し、国際クレジットカードでアクティベートし、ポケットチェンジの端末で入金。一方で微信から香港の「ESender 易博通」のサービスを使って中国大陸で使える電話番号を取得し、中国鉄路のアプリをダウンロードし、さきの電話番号を使ったSMS認証でアカウント登録。中国鉄路のアプリからパスポート画像を送って実名認証。そして中国鉄路のアカウントと微信支付のアカウントを紐づけ。

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 これでようやっと、中国鉄路のアプリから鉄道切符を予約して、購入することができるのであります。

しかし上記の方法、最近は微信支付は「中国の」銀行口座でアクティベートしないと友達から送金を受け取ることが出来なくなっているらしいし、国際クレジットカードでのアクティベートも時々できなくなるみたいだし、上記で取得した電話番号はSMS認証でも使える場面が限られるらしいし(実際、北京の故宮のチケット予約は出来なかった)、とにかく、中国の旅は外国人にはハードルが高い。

近くて安い航空券とか、魅力的な文化財の数々とか、美味い飯とか、街歩きや市場の楽しさとか、治安の良さとか、鉄道の便利さとか、中国は日本から旅するのに大変適しているのですが、こういうハードルの高さも、みなさんの足が中国に向かない一因なんでしょうね。それ以前に、こういうことも知らずに治安とか食の安全とか、イメージで拒絶する人が多そうですが。 

でも楽しいからみんなもっと行って欲しいなー

www.kokeshiyamada.com

話がどんどん脱線する。ともかくも、中国の鉄道の切符をネットから予約購入する環境が整う。春運(春節機関の特別輸送体制)期間の鉄道切符の発売日情報をTwitterで手に入れて、高鉄とそれ以外では発売時間が違うという情報も手に入れて、迎えた1月19日の午前11時(現地時間12時)。

スマホの画面の前で待機していた私は、時計とにらめっこしつつ、無事に、中国鉄路の公式アプリから、軟臥(一等寝台)のチケットを2枚ゲットしたのだった。まあ、自分が取ったのは2月17日(日)夜の北京発上海行きT109次で、前日までは12時打ち瞬殺だったんだけれど、この日はもう春節の輸送が一息つく日だったらしく、比較的余裕があったわけで。杞憂には終わったけれど、備えるに越したことはないわけです。

ところで、中国の客車夜行列車の寝台車には、基本的に硬臥と軟臥が連結されている。硬臥は開放式の3段寝台、今回購入した軟臥は2段寝台で、4人コンパートメントになっている。そしてネットから寝台番号の指定はできず、場所は運まかせとなる。で、今回の番号は、「3号下」と「4号上」だったのである。

さあ、わからない。これは上下の寝台なのか、それとも列がズレた上下なのか。ズレた上下だとして、4人コンパートメントで同じ部屋なのか別の部屋なのか。ズレていて、しかも別の部屋だったら、寝台を交換してもらえないか、という交渉をしないといけない…中国語で…

関連情報から類推するしかない。以前に中国で鉄道に乗った時の切符を見てみると 

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 中国の高鉄の場合は日本の新幹線…あるいは飛行機と同じで、横並びの座席は1A、1B…1Fとなっている。窓側がAとF、通路側がCとDになるのが決まっているところは飛行機っぽいですね。一方で、高鉄ではない列車の硬座は、横並びの座席に1,2,3,4,5,6と番号がついている。いわば近鉄特急方式である。

結局、よくわからなくなり、Twitterで教えを請うた結果、「3号下」と「4号上」は上下の寝台で間違いないようだ、という結論に至り、実際、そうなのだった。一方で硬臥の場合は、1上、1中、1下の並びになっているようで、なかなか難しい。今になって調べたら、こんなサイトを見つけることができた

中国鉄道在来線車両の座席配置 - 基本情報|中国旅行のチャイナエイト

今回は選ばなかったが、2人旅なら高級臥という、2人コンパートメントもあり、こちらも快適そうだった。北京~上海が軟臥の倍のお値段になるのだけれど、それでも14時間乗って運賃込みで1人1万7千円なので、日本に比べればお安いのです。

 

■泊まるところ、その他

 主たる交通手段が確保できれば、あとは宿泊手段。これは気楽なもので、そんなに急がなくても大抵はなんとかなる。普段はビジネスホテルにちょっと毛の生えたようなところを選びがちなんだけれど、今回は一応、一応ってなんだ、また欧州方面には行くとしても、とにかく新婚旅行の一環ではありますので、少しは奮発しまして

北京で四合院に泊まれる宿は無いかと探した結果、アクセスが良さそうで設備もまあ整っていそうで、お値段的にも比較的手ごろなここに一泊することにして(名前もそれっぽいし)

北京 ダブル ハピネス ホテル (北京閲微庄四合院賓館)の格安予約-北京|エクスペディア

上海では外灘と対岸が一望出来る五つ星ホテルで、かつ、豫園のほうにもアクセスが良い、それでいてあまり高くない、台湾資本のこちらのホテルを2泊予約

レ スイーツ オリエント、バンド 上海 (上海東方商旅酒店)の格安予約-上海|エクスペディア

 あとは、Wi-Fiの端末はグローバルWi-Fi羽田空港受け取りの予約。香港simを事前に購入しておくほうが安いという意見もあるけれど、自分の場合、2人で使いたいのと、SMS認証が発生する可能性に備えてsimカードは挿したまま中国で使いたいのと、定期的にくるメールのリンクから予約するとびっくりするくらい安くなるのと、金盾越えが気軽に出来るプランがあるのとで、グローバルWi-Fiを主に使ってます。

海外WiFi レンタル | 海外でWiFiを使うならグローバルWiFi

さらに両替はインターバンクで済ませる。中国の市中銀行だとマイナンバーカードが必要って話も最近ありますし、インターバンクのレートがびっくりするぐらい良いので

外貨両替インターバンク|ドル・ユーロ・ポンドなど主要な通貨を低コスト換金

 ここの両替、時々、リアルタイムレートよりも安くなって逆ザヤが発生しているの?となるので不思議…。とにかく、旅の準備は整ったのだった。さあ、出掛けよう

北京上海の旅1日目 仁川経由で北京へ

3時に目覚めてお出掛け。今日は羽田空港を6時過ぎに出発するアシアナ便で、とりあえず仁川に飛ぶのだが、国内線ならともかく、国際線でこの時間では、京急の始発でも間に合わない。

しかし便利なものがあり、桜木町駅前を3時50分に出る空港行きのバスがあるのですね。

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桜木町駅まで歩いて、このバスに乗って国際線ターミナルへ。Wi-Fiの端末を借りてチェックインを済ませる。しかし、仁川から北京行きの便がかなり遅れることがこの時点で分かり、さすがに空港で5時間以上時間を潰すのは…。

仁川空港は無料のトランジットツアーも充実しているのだが、丁度よい時間のものは無い様だ。では街に出るにしても、韓国内で使えるWi-Fi端末は持っていないし、ウォンもまったく持っていない。どうしよう。しかしまあ、なんとかなるでしょう、出発までの時間で調べる限りでは、空港鉄道で2駅の雲西が、ちょっとぶらっとするには良いみたい…とだけ調べて空の上となる。

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9時前には仁川空港に到着。空港で10万ウォンだけ両替して

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さて、空港鉄道に乗りましょう。前回韓国に来たのは5年前で、その時は金浦だったから、仁川ははじめてなのだ。広い。 

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空港鉄道の切符を買い、ソウルに直通する列車ではなく、各駅停車で2駅の雲西へ。

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地下鉄駅にある地図をぼんやり眺めているのと、やはりハングルがわからなくて辛い…となるのだが、案内板や列車内アナウンスには日本語が充実しているので困ることは無い。表示順やアナウンス順はハングル、英語、繁体字、日本語、なんだけど、いずれも日本語がかなり冗長で、時間取り過ぎやな…と思った。

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雲西は典型的な郊外の住宅地…という感じで、駅前に商業施設がいくらかあるほかは、団地がずらっと並んでいる。あまり歩いている人の無い街を少しぶらつき、ロッテマートを覗く。海外に行って怪しい日本語を探すにはほどほどにしましょう。

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ごく庶民的なスーパーのはずなのだが、見る限り、物価は高い。日本よりも安いかな、と思ったのは、青唐辛子くらいだった。野菜も肉も魚も、加工品も、みな高いような気がする。所得水準は日本とほぼ変わらなくなってきているようだけれど、これは生活に占める食費も高そうだな、と思った。市場とか、個人商店の八百屋とかに行けば、極端に値段が違うのかな。

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で、さて、昼ご飯。入店するなり、何か注文する前にいきなり運ばれる、韓国名物おかずモリモリ。アジまでついてきたけど、これが美味い。

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注文した海鮮たっぷりのスンドゥブに赤飯山盛りで、青唐辛子とかニンニクとか白菜に巻く豚肉と、鶏肉も、みな美味かった。それにしてものすごいボリュームであることよ…。

店員のおばちゃんはもちろん言葉は通じないのだが、こうやってやるんだよ、とスンドゥブに生卵を割り入れてくれたり、親切だった。まあ、割り入れたあとで、実は別のお客さんのスンドゥブであることがわかり、真顔になったおばちゃんはそのまま別のお客さんにそれを出していたわけだが…なんだか却ってすみません…

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お腹いっぱいになって仁川空港に戻り

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結局、当初の予定よりも1時間40分遅れになったアシアナ便で北京へ。北京空港が近づくころ、空から見える集合住宅が面白い。

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天井が馬鹿みたいに高い北京首都空港…

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やたら広くて出るまで時間がかかるけれど、さらに新しい国際空港が今年オープンするらしい…その空港から北京駅行きのバスに乗り

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途中下車して

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歩いて本日のお宿に着くころには真っ暗になってしまった。胡同に入りこみ、四合院を改装した本日のお宿に到着

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北京 ダブル ハピネス ホテル (北京閲微庄四合院賓館)の格安予約-北京|エクスペディア

 お宿の中も、客室も、あちこち、なかなかエモい

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四合院を改装したお宿や何軒もあるんだけれど、綺麗にしすぎて原型を留めてないところもあり、逆に雰囲気は良いがなかなか宿泊施設としての評価は厳しそうなところもあり。ここはそこらへんのバランスが良くて、繁華街も徒歩で出られる場所だから、なかなか良いのではないか、と思った。

荷物を置いて、さて、街に出ましょう。王府井まで歩いて。上海には2度、広州には1度行っているのだが、北京は実ははじめてで、やはり街を歩いていると、少し雰囲気が違う。なんというか、北のほう独特の灰色がかった感じがするというか…。そして上海というのは都会なのだな、と改めて、ところどころで感じるのだった。街角で、あの名物のアレが6元で売られていたので食べ歩き。うん、美味いねこれ

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で、

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王府井にたどり着く。

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ここは北京の古くからの繁華街ということで上海の南京東路的なところを想像していた。どっちも街一番の繁華街で歩行者天国ですし。だけれど、やはり雰囲気はちょっと違う。南京東路は完全にお上りさん用の繁華街になっており、お土産を売る店がずらりと並び、デパートもあるけれど、本当におしゃれな地元の人は別の街区のショッピングモールやデパートに行っているんだろうな、という感じがある。

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一方で王府井は、もちろんこちらも、別途おしゃれな繁華街はあるんだろうけれど、ちゃんと地元の人がデパートに買い物に来てるんだろうな、という感じがある。南京東路的なお土産屋はあまり見かけない。そして規模は南京東路ほどでもない。

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まあ、どっちにもApple Store はあるし、一目見ただけでどういう言えるものでもないんだろうけれど。

そんな王府井をぶらぶらして、デパートを覗いたり、カラオケボックスを見たり。

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エスカレーターの林立するショッピングモールに感動してしまった。

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王府井のメインストリーから少し脇に入ったところに観光客向けだな、という風情の屋台街があったけれど

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イマイチ心動かされなかったので、別の路地のお店へ。入った時は空いていたけれど、10時頃になって他の店が続々閉店したからか、しばらくしたら大混雑。

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ここでいろいろいただきまして、またお宿まで、ぶらぶら歩いたのでした

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そんな、旅の1日目 

在華坊(@zaikabou)/2019年02月16日 - Twilog