日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

ここに10万人の宮崎駿じゃなくて宮崎勤が…

6時起床。というわけで(どういうわけだ)コミケ*1。学生の頃は3回ほど、いずれも評論分野でサークル参加したことがあるが、さすがに社会人になってからはご無沙汰で、今回も高校時代の友人との久闊を叙すのが主な目的…ではないな、それも主要な目的のひとつで有明へと。
東横線大井町線りんかい線を乗り継いで8時24分、国際展示場駅に到着。気合の入った層はとっくに到着して行列しているのだろうが、この時間もどんどん人が流れている。普段は秋葉原でしか拝めない広告が、この日ばかりはと互いに覇を競っている。構内のトイレの前で待ち合わせていざ出陣。駅前に、アニメ絵を側面につけた秋葉原行きのバスが泊まっていて、しかも「なんとか町営バス」と書いてあるが、この程度で心を揺らしていては生きて帰れないので、生暖かく笑う程度にする。
スタッフの誘導に従ってぐるぐる歩いて、行列の最後尾に到着。夏の最終日も同じくらいの時間に並んだが、行列位置はほとんど同じか。座ることもできぬのはなかなか辛いが、夏の雨に比べれば快適。立ったまま並ばせるのは、最近話題の圧縮陳列と思われる。朝飯のおにぎりを食べながらお互いの勤め先の裏話などいろいろ。入場までのあいだ、何回か行列がずるずると進む。友人が「映像の世紀」のBGMを流して爆笑。あれはゲットーかアウシュビッツに向かう人たちでありますか。
開場の10時もいつのまにか過ぎ、入場できたのは10時40分くらい。すごい。昔は7時から並んでも入場は11時を回っていたというのに。科学の進歩はここまできましたよおかあさん!(ちょと違う)

*1:ここでコミケットと書くかコミケと書くかは信仰告白というか踏み絵のようなものらしいが、私は幕張や晴海を知らない子供たちなので「コミケ」です

いつものようにいつものところへ

もともと、男性向けの創作にはこれといって興味は無く、専門ジャンルは評論、あとは鉄道とか非電源ゲームとかメカミリタリとか芸能とかを覘く程度である。だから本を買う目的ではそんなに早く来る必要は無いのだが、年2回のお祭り気分を味わうにはやっぱり行列しないといけない。だので、早く入場したついでに、友人からの依頼で男性向け創作の行列にちょこっと並ぶ。朝、入場の行列していたときは、本物の剛の者というか、百戦錬磨の戦士というか、一騎当千の古強者というか、そういう人がいなかったのでコミケの客層も変わったなあ、と思っていたのだが、どうしてどうして、すごい人たちが一杯いる。そういう人たちはもっと早く来てるのだな。
その後、西原理恵子の鳥頭の城出張所や、本家立川流唐沢俊一唐沢なをきオタキング、あとは評論系をぶらぶらと。毎回買っている東京大学漫画調査班TMRは、今回も内容充実で実に読ませる。以前には、漫画雑誌ミシュランという特集をやったり、気合が入っているのでうれしい。
待ち合わせて、さっき一緒にならんだ友人と、もう一人、別の友人と飯。「へ01」で待ち合わせということで、西の、ひらがなの「へ01」に行くが、一向にこないのでおかしいと連絡を取ったら、なんと東の、カタカナの「ヘ01」と判明してあわてて取って返す。西と東の行き来も、下手すると30分以上かかったころもあったが、今回は実にスムーズに流れている。やっぱり科学の進歩は…。
ラーメンとカレーを食いながら、あいも変わらずくだらない話をし、唐沢俊一の同人誌にあったトリビア「コーラを飲んでゲップをしないと死ぬ」を試して、死にはしないが非常に体に悪いことをしているという気分になり、「出口を失った二酸化炭素はどこへいくんだ」「すぐには死なないで7年殺しか?」「何時間かあとに死ぬとか」「すると今日、何十人もの人間が帰宅後変死して、共通点は唐沢俊一の同人誌を持っているというミステリーが…」「唐沢俊一の陰謀か」「ファンを殺してどうするんだ」などと、さらにくだらない話をし、大いに満足して、そのもう一人の友人とは別れる。

船で脱出

朝一緒に並んだ友人と、荷物の送付だけした後、建物を出る。出ようとしたところで入ってくる親子連れがおり、明らかにコミケを知らない人間で、家族そろって物凄く困惑した顔をしている。子供の顔は恐怖におびえている。説明してあげようかとも思ったが、説明してさらに困ったことになるかもしれないのでやめておく。「大人になったらわかるからね」
船で日の出桟橋に脱出。先に出て行った船は乗客満載で、難民船、ボートピープルみたい。非常に良い天気で、湾岸部のビルが良く見える。なるほど、高層ビルの増え方は、船の上から見るとよくわかるなあ。
浜松町駅で別れて、このまま帰ろうかと思ったが、まだ早いので築地の場外にて年末らしい雰囲気を味わった後、帰宅した。