日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

鉛温泉を思い出しつつ

一昨年のゴールデンウィークに行った温泉、http://www.ginga.or.jp/~namari-onsen/があんまり素晴らしかったので、備忘録変わりに記録をつけておく。
玄関は一見、千と千尋の神隠しに出てくる油屋を思わせる構え。旅館部と自炊部があり、この温泉の独特の雰囲気を味わうには、なんとしても自炊部に泊まらなければならぬ。自炊部といっても朝晩のごはんを出してくれるプランもあるので、手軽に一泊から利用可能だ。
温泉自体も素晴らしいのだが、注目すべきは何と言っても建物そのもの。というわけでさっそく、写真行ってみよう。写真はクリックで拡大です。

外観は草臥れた温泉旅館、というか病院か学校か公民館か
  
玄関を入ると素敵な帳場。ここで料金システムのご説明がある。毛布とか布団とか炬燵とか、個別に料金設定。病院、というか、もはや牢獄のような廊下を通って部屋へ。
 
個室は狭いものの、川に面していて、窓からの眺めは素晴らしい。食事も個室まで運んでくれる。鍵は無い。トイレと同じような戸締りが出来るだけ。
  
廊下に出てみる。階段脇には自炊のためのスペースがあり、お年寄りが食事を作っていた。売店ももちろんあり、食材がいろいろと揃っている。売店のおばちゃんが良い味を出しまくりであった。また、廊下の途中にはお社もある。白猿が温泉に入りに来ていた伝説があるとか。
 
階段を上ってみる。自炊部の3階部分は部屋はあるものの泊まっている人間はだれもおらず、ひじょーに怖い空間になっている。しかし、ここも、農閑期には近隣のお年よりで溢れるらしい。

その時期になると行なわれる素人演芸大会。これを楽しみにくるお年寄りも多いとか。

廊下から中庭を見下ろす。「ドグラマグラ」の映画、桂枝雀が出てたアレにでてきた、狂人の一大開放治療場ではありません。

これで1泊2食4000円ぐらいなのだから、東北の温泉地はいいですね。恋人と一緒に、という種類のところではありませんが、不思議な雰囲気を味わいに、是非行かれたし。