宝くじ（ロト）の「当たり番号予想」のような本って、結構出ているんだね。誰が買ってるんだろう。中には「抽選で使うときの玉に特徴がある」なんて本もあるようだけど、大抵の本は、
「前回までの出目の傾向から次回の傾向が見える」
であるようだ。それぞれの抽選において、出目はすべて同じ確率で起きると思うし、実際、そうでなければ抽選として非常に問題だと思うのだが、そうじゃないの？つうか、そうじゃないと考えている人って本当にいるの？
こういう本を書くのは簡単。「前回までの抽選結果から、意味のありそうな並びを見つける」ことは造作も無いことだ。本来、分母も増やすべき場面で分子だけ増やすのだ。
わかりやすく説明すると、
・ある事象は10％の確率で起きる
・別の事象は10％の確率で起きる
という時に、少なくともどちらかの事象が起きる確率は19％になる*1。だけど、起きたほうの事象だけ見れば、それは10％の確率で起きていることになる。だから、19％の確率で、10％の事象が発生する（ように見せることが出来る）
これを敷衍すれば、1％の発生確率で起きる「奇跡」をナンボでも出現させることが出来るわけであり。あとは、「他の起こりえた事象」と「実際に起きた事象」の両方に、同時に思いを馳せさせないようにして、かつ、実際に起きた事象がいかに特別であるか「納得させる」説明をする腕の問題になるだろう。
