日毎に敵と懶惰に戦う

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オペラシティアートギャラリー 谷口吉生のミュージアム

続いて、最近、MOMAの設計をやった建築家の谷口吉生の展示。MOMAで開催された展示会を、独自にアレンジしてこれから国内巡回するそうだ。谷口吉生といえば何と言っても、というか、それを始めて見た時は谷口吉生の名前自体知らなかったのだが、東京国立博物館法隆寺宝物館だ。水の上を歩くようなアプローチ、美術館とは思えない光の溢れるエントランス、1歩展示室に入ると突然暗くなり、ギョッとするほどに整然と並ぶ仏像。美術館や博物館というのはガランドウな箱だけで、あとはそこに展示品が並べ替えられるだけ、と考えていた(そこまでの自意識では考えていなかったとは思うが…)当時の自分にとって、「只それだけの為に」作られた宝物館の空間は衝撃だった。えれぇカッコイイと思った。
さて、その谷口吉生。実は海外の美術館はMOMAが始めてらしいし、国内の作品は「広い空間に」「水やガラスなどの素材を活かして」「周囲の自然との調和を生かして」「アプローチ・エントランスに心血を注いで」作られた作品が多い。そんな人に、ニューヨークのビルのど真ん中にある美術館の改装を任せようとしたMOMAの人は凄い。
だけど、MOMAの改装のコンセプトは「何度も改装が繰り返されてきた、MOMAの歴史との調和」であるそうだし、日本人にとっての自然はもしかしたらニューヨークの都市に住む人にとってのビル群と等価な風景なのではないか、と考えると、谷口さんは奇抜なようで実に理にかなった人選なのかもしれない。
国内の作品群では、酒田の土門拳記念館掛川資生堂アートハウスも良いし、もちろん法隆寺宝物館はグンバツなのだが。何と言っても「行きたい!」と思ったのは広島のゴミ処理場「広島市中工場」。詳しいレポートがありました
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素晴らしい。こんどの広島出張の時に(ry