日毎に敵と懶惰に戦う

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NHKvs朝日新聞が久しぶりに展開が拡がってわくわく、という話

NHKは政治圧力は無かったといい、朝日新聞は政治圧力があったと言って、結局どっちが正しいのかよくわからなくなっていた問題。
数日前に、朝日新聞の、結局何が言いたいねん、な調査報告が出て、毎日新聞にまで社説で問題を指摘される有様。朝日新聞の上層部はあれで問題を収束できると思ったのか、むしろ今更あんな調査結果を出して蒸し返さずに、おとなしく問題が忘れ去られるのを待ったほうが良かったのではないか、などと思う日々だったのだが。
ここへ来て朝日新聞への援護射撃というか、そもそも援護しているのか後ろから撃っているのか自爆テロなのか、というような文章が月刊現代に出た、と。書いているのは魚住昭なので、あなたのご想像通り、モンギリ型に右か左かと言えばレフティな人なので、当然朝日新聞を擁護する立場から「政治圧力はあった」と証拠を示して主張する。
でも、その根拠とする証拠資料は朝日新聞が「存在しない」と言ってきた秘密の録音テープなわけで、そんなものが朝日社内の協力者無しに手に入るとは思えず、件の本田記者本人か、あるいは誰かがリークしたということなのだろう。
あの事件以来、おそらく本田記者は社内でも腫れ物扱いだろうから、あんなグダグダな調査報告で幕を引かれて自分は蟄居閉門では叶わん、と、退職覚悟で(おそらく、朝日を辞めても本田勝一のように仕事はある、少なくとも本人はあると思っているのだろう)リークしたのだろうか。今のまま社内に留まるよりは、華々しいセンセーションを巻き起こしてフリーになるほうが特と判断したのか。
あるいは、朝日新聞にしてみれば、公に「録音してました」と公表するのはどう考えても不味いので、リーク、乃至流出ということにして、お詫びしてから本田記者をトカゲの尻尾切りすればよかろう、との判断込みで反撃に打って出た、というか、本田記者のリーク行為を黙認したのか。勝谷誠彦の日記を読む限りでは、今回のリークは意想外の事態っぽいが。
なにしろ問題の焦点が安倍ハートさんであるからには解散がらみとか選挙を控えた動きとも読み取れるし、魚住昭野中広務関係で非常に興味深い本を書いていたし、ガチガチ教条主義の人ではなく結構立ち回りもできる人であるし、そういえば人権擁護法案の扱いを巡って野中広務安倍晋三を非難していたなあ、などといろいろ考えると、いろいろ面白い事態になっているようである。

野田敬生のレポート
http://espio.air-nifty.com/espio/2005/07/post_f410.html
勝谷誠彦の日記
http://www.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=31174&log=20050731
http://www.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=31174&log=20050730