日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

『硫黄島からの手紙』

7時起床。ああ、うう、煮詰まっているなあ。仕事そんなに忙しくないので、くそっ、休んでしまおう。電話電話。
映画が見たくなったので、六本木に出かける。『硫黄島からの手紙』の12:15の回を待って、アカデミーヒルズでのんべんだらりん。アカデミーヒルズは、森美術館の会員種別によっては、何時でもお使いください、なので。昼前、『Te』でスパゲティ食べてから、映画を見る。スクリーン2で、客の入りは30人くらいだったろうか。
静かな映画だ。戦争映画だから、もちろん、悲惨な場面は沢山ある。迫力のある戦闘シーンもある。CGが凄い。しかし、静かな映画だ。カタストロフではなく、わかりやすい悲劇でもなく、厭世的でもなく、あえてドラマティックに盛り上げるのではなく、しかし全編を貫く静かな情熱のようなもの。絶望的で、やってられない、狂気を孕んだ空間の中で、人間性など失いそうな空間の中で、静かに、静かに、ふつふつと、心の内に秘めるもの。そんなものを感じさせてくれた映画だった。泣いた。