日毎に敵と懶惰に戦う

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『民衆が語る中国激動の時代④改革解放への胎動』NHK BS1で21:10から

いよいよ最終回です。今日も、中国民衆の皆さんが文化大革命の混乱の様を語ってくれます。今日は四人組が粛清されたりするあたりが萌えポイントでしょうか。
この番組、重層的な視点で民衆が語ってくれるのがいいところで、例えば下放の話になると、農村に散った学生、でも逃げ帰ってしまった学生、迎え入れた一農民、農村の幹部、いろんな人の証言を取り上げているのがいいですね。
ただ、証言を重ねる番組というのは、その取捨選択と並べ方によっていくらでも印象操作できる番組ではあるのだけれどね。
去年は暮れに、『特集あの日』という番組を再放送していて、終戦の日を語るいろんな人の証言集に、いたく感動した記憶があります。

生活の実感と言うのは、大上段に振りかぶった話の中には存在しなくて、やはり、小さなエピソードを積み上げていったところにおぼろげに現れてくるものなのだろう。
http://d.hatena.ne.jp/zaikabou/20051228#1135751391

昨日までの放送はこちら
12/25 紅衛兵誕生へ
12/26 造反有理の嵐
12/27 下放若者大移動


……

つい今さっき、HDDに録画しておいたのを見た。周恩来が死んでいかに嘆き悲しんだか。毛沢東が死んで悲しい思いをすると同時に、ほっとしたような気がした人。改革解放、経済成長、豊かになる喜び。
証言は、全面的に、今の共産党政権の公式見解に寄り添う様な危なげのない内容ではあった。それでも、そのとき、現場で体験した人々の生々しさは実に面白かった。そして、自分の力で政権を転覆したのだ、という意識を持った人達は強い。そりゃ、今の共産党政権も恐れるだろう。