日毎に敵と懶惰に戦う

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上野の山で

それから、再び山手線の人となって上野へ。妙に込んでいる上野公園を通り、行列が出来ている国立科学博物館の横を抜けて、東京国立博物館へ。
中国国家博物館名品展『悠久の美』を、一応、パスポートがあるので見たが、さして興味もわかず。漢代の『金縷玉衣』という、肉体の不滅を願い、死者の亡骸を包むために、玉製のパネルを金の糸で繋ぎ合わせて作られた衣はちと興味深い。それと、蓋の上に129人もの人物が並んでいる青銅器『祭祀場面貯貝器』も面白い造形だった。しっかしねえ、どうもこの手の「日中国交回復35周年」みたいな冠の着く展覧会って、中国に幾ら払ったのか知らん、とかしか、興味が沸かなくて…
上の展覧会は、特別展の会場の半分しか使用しておらず、もう半分は『マーオリ—楽園の神々—』という、追加料金の要らない展示。ニュージーランドの博物館からごっそり借りてきたらしく、興味深いものがいろいろあった。日用品でも、非常に装飾的なものが多いのですね。
常設展では国宝の小野道風の書、仁清の壷などが目玉だったが、十種香の道具が精緻な造りで、飽きずに眺めてしまった。

博物館を出て、上野の山を下る。不忍池の畔に出るが、そうか、この不思議なホテルも、もうすぐ取り壊しなのだなあ。

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