日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

「明らかになった」?

入管指紋採取でブラックリストと一致、5人の入国認めず

改正出入国管理・難民認定法の施行初日の20日、来日外国人に義務づけられた指紋採取の結果、5人について、入国が認められない「ブラックリスト」の人物の指紋と一致したことが明らかになった。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071121i401.htm

改正入管法がさっそく効果を出してますよー、って記事なんですけれども。こういう、「明らかになった」ってマスコミの言語作法というのかな、よくわからんのよね。そりゃ、事実は事実なんでしょう、入国が認められなかった人が5人いたのは。しかし、その情報をどうやって得たのか。
法務省入国管理局が公開の記者会見を開いたのか、記者クラブに対する定例ブリーフィングみたいのがあるのか、電話して問い合わせたのか、ぶらさがりで聞いたのか。
そりゃ、どういうルートで出てきたとしても事実は事実なんだろうけど、どういうルートでそのニュースが出てきたのか、には、薄っすらとニュースを出す人間、ニュースを取る人間の意志が浮かび上がってくるわけで。
例えば、このニュースソースを得たとしても、取捨選択は新聞社にあるわけですよね。そして、入国管理局も、このニュースを初日の段階で発表するのが当たり前、というわけでもない。いや勿論、嘘ついたりするのは論外だけど、この時点でまだわかりません、まだ集計できていません、という回答は十分あり得る。
そういういろいろを全部すっ飛ばして、「明らかになった」の一言で済まされることに対して、薄っすらとした不信感を拭いきれない私がいるわけです。
他のマスコミにすっぱ抜かれたニュースとか、巷では話題だけっれど大手マスコミが取り上げていなかった話題だとかを空とぼけて「明らかになった」の一言で発表するケースも含めて、どうも、この、「明らかになった」は良くわからないwordなのであります。