日毎に敵と懶惰に戦う

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アヴァンギャルド・チャイナ―〈中国当代美術〉二十年―

6時起床。洗濯して干して、朝飯に目玉焼きと納豆、御飯。7時過ぎに出かけて、会社。昼ごろでかけて、駅前で蕎麦を食べて(思いの外、掻き揚げが揚げたてで美味かった)北浦和まで。打ち合わせ2件、6時ごろ終わる。
浦和、上野、溜池山王で乗り換えて乃木坂へ。国立新美術館の『アヴァンギャルド・チャイナ』を見に行く。
http://www.nact.jp/exhibition_special/2008/CHINA/index.html
中国の現代美術を系統立てて扱った展覧会で、出展作家は20組近くいるのだが、一番年配でも1954年生まれであり、作品の製作年も、一番古いもので1985年。中国の現代美術を歴史的に語ろうとすると、1980年代がスタートになるわけですね。
ほぼ年代を追った紹介になっているのだけれど、デュシャンの影響を強く受けているもの、赤瀬川原平とかを想起させるものなど、おー、前衛ですなあ、ってのが多い。あとは、政治性を含んでいるんだけれど、体制批判にも体制賛美にも見えるものがあったり。中国で現代美術をやるという複雑な事情が反映されているのだな、と。
パフォーマンス系でも、裸になって不衛生な便所に汚物まみれになって入ったまま1時間、ハエがたかっている映像とか、いやなんと言うか、プリミティブに、こういうのが前衛です、という、なんていうんだろう、皆さんの頭の中にある前衛ってこういうものでしょう、みたいなのが多いなあ。
孫原・彭禹の作品で、老人の人形を乗せた車椅子が沢山、ごっちんごっちんいわせながら動き回っているのが面白い。係員が調子の悪い車椅子を脇にどかせていたんだけれど、まるで作品の一部になっているようだった。それから、楊福東の映像作品、物語性を強く感じさせるが説明や台詞の無い、アンニュイなモノクローム映像が8面のスクリーンに映し出される映像作品、惹き込まれるものがあった。
全体、作品がミニマムにならず、大きくなるんですね。これは、製作環境に恵まれているってのもあるんだろうなあ。先日、森ビルのイベントで森美術館の館長から聞いた、中国現代美術に関する話も思い出しつつ
仕事帰りに南條館長 - 日毎に敵と懶惰に戦う
見終わると8時前、もう美術館も閉まるので、急いで出てきたけど、夜の国立新美術館は結構好きです。