日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

仕事帰りにジパング展

ずいぶん早い時間に目覚めてしまって、少しうつらうつらしてから二度寝。出社はいつもどおりで。寝起きに『東京は夜の七時』とか聴いておったので、久しぶりにロスト・イン・トランスレーションが見たくなった。近所のレンタルビデオショップで借りて見ようかな。あの映画、ビル・マーレイがシャワーの位置に苦労するシーンで、ああ上手い脚本だなあ、と思ったのだ。コミュニケーションの難しさという映画のテーマをうまく表現している。
2時半ごろに会社を出て、茅場町、客先で打ち合わせ。3時間近く。終了後、日本橋高島屋まで歩いて、この展覧会を見ました
zipangu.org - 
参加アーティストを並べてみれば、会田誠、青山悟、池田学、石原七生、上田順平、O JUN、岡本瑛里、風間サチコ、樫木知子、熊澤未来子、鴻池朋子近藤聡乃、指江昌克、染谷聡、棚田康司、束芋天明屋尚、南条嘉毅、藤田桃子、町田久美、三瀬夏之介、宮永愛子森淳一山口藍山口晃、山恕W史生、山本太郎、山本竜基、吉田朗、龍門藍、渡邊佳織、と豪華絢爛。そして、キュレーションした三潴さんの色が非常に濃く出ていると申しますか。
ここで展示されている山口晃の絵の中で、小僧さんと絵画談義をしておって、そこで『作品(ブツ)が良いのは大前提(あたりまえ)!』という台詞が出てきまして。いや、まさに、作品が良いのは大前提。会場狭しと存在感を主張する会田誠オオサンショウウオ、池田学や三瀬夏之介の絵画をはじめ、絵画も彫刻も気合が入ったものばかり。良くぞこれだけ集めに集めたりという豪華ラインナップ。
一方で、これだけ集まっているのにとても偏っているのです。伝統を現代へ?伝統から現代へ、だっけ。談志みたいであるな…。つまりその、このような作品を見慣れないデパートのお客さんに、現代美術これみなオリエンタリズムである、みたいな誤解上等、いやむしろ、誤解を誘っているのではないか、というほどの並べ方。これだけの作品数が集まったがゆえに却って誤読を誘っているのではないか。
作品の数々にふおお、と興奮するとともに、この展示の企画意図やなにやらに思いを馳せると、さらにふおおお、と興奮してくるのでありますよ。これはとても、事件性の高い展覧会だと思います。とりあえず見逃すな、と。
クリアファイルなどのグッズも色々欲しくなるし、、書籍売り場の品揃えも凄く良くて、過去の展覧会カタログ、雑誌のバックナンバーとか含め、面白いのばかり。そして、鶴見俊輔の限界芸術論がポンと置かれているあたりに、思わずにやり、としていまいましたのです。散財危険であるなあ
地下の食品売り場に行ったら、ケーニヒスクローネで、クマが散りばめられた大変可愛いケースのお菓子があり、これは反則だろう…という感じで購入。東京駅まで歩いて帰宅。

晩飯は、スパゲティをゆでて、今日もバジルソースを絡めてジェノベーゼ。チーズも切ってワイン。テレビでは世界一大きな帆船で行く地中海の旅番組を見ておったけれど、ドイツ人は旅好きであるよな。そして、合間にさらっと挟まれるグレナダの歴史とかが重過ぎて、なんだか楽しめなくなってまいりました。