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『この空の花』を観る

木曜日、出社してお仕事。定時少し過ぎて急いであがり、有楽町まで。有楽町スバル座で『この空の花』を観た
映画『この空の花 ―長岡花火物語』
twitterで美術評論家の椹木野衣さんが観た日から突如として猛プッシュをはじめて、その勢いに若干引き気味になりつつも、気になっていた映画なのだった。そしてこの米本さんの感想を読んで
大林宣彦監督「この空の花」が超問題作! じじいがすごいことをガツンとやった! - エキレビ!(1/3)
ああ、やっぱり見に行こう、と。で、この日に来たのはたまたまだったのだけれど、そして劇場に来て知ったのだけれど、なんと、スバル座での上映は明日までと言うではないか。東京や神奈川での上映は今のところ、もう予定されていない。翌日は大阪出張だったので、観に来て良かった。
さて、映画。大林宣彦が、長岡の花火を題材に作った2時間40分の作品。もう、なんと言ったらいいのか、これは映画なのか。多くが史実に依りながら、虚実ないまぜ、時間と空間ないまぜ、死者も生者もないまぜで、時にモデルとなった人物まで出演したりしながら、怒涛のように過ぎる2時間40分。演劇的要素がたっぷり。脚本がほぼ出来上がってから起きた東日本大震災、そして昨年の花火前の水害、いろんなものをそのまま突っ込んで、戊辰戦争山本五十六パールハーバー、模擬原爆、長岡空襲、花火、中越地震、そして花火。福島へ、石巻へ。その詰め込まれたあらゆるものが繋がってゆく。語られてゆく。しかしこれは、特異な映画ではあるけれど突飛な映画ではなく、まさに、正しく、大林宣彦の映画だ。ジジイ、好き勝手やり放題。これは確かに、劇場で、今、観て良かった。
たまの石川浩司山下清をやらせて太鼓叩いていたり、坂田明がサックス吹いていたり、いろいろとそりゃずるい、という配役多数。そして新人の猪俣南。一輪車のキャリア的にこの人でなければ、という配役ではあるのだが、これは監督、石田ひかりに似ているからって理由で選んでるんじゃないか、という…
あまり大きなスポンサーもついていない自主制作、自主興行の映画で、上映館も大変少ない。もしも観れる機会があるのなら、観ておいても損はないのではないかな、という気がしましたです。twitterで結構評判が評判を呼んでいる、という感じではありますね
衝撃作!? 映画【この空の花】実際に観た人の率直感想 5月末~6月上旬版 - Togetterまとめ
今年の長岡の花火では、映画にちなんだ花火を打ち上げると言う。この映画観ると、長岡に行って、花火を見たくなります。
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/36428.html
パンフレットを買って、京浜東北線で帰宅し、晩飯にしたのでした
在華坊(@zaikabou)/2012年06月07日 - Twilog