日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

KAAT『冨安由真展』、中華街『楽園』、元町『巧藝舎』、伊勢佐木町『龍鳳』

土曜日、家事の途中で残りをお願いして、前回の通院から2週間経って薬が切れたので、整形外科へ。足の痺れもほぼ無くなったので、どうしようかなー、と先生も逡巡の結果、寒い間は飲みましょうと、タリージェはあと1ヶ月分処方された。ロキソニン他は痛みがあるときだけ飲んでね、と期間の半量だけ。というわけで、もう暫く酒はやめときます

薬を受け取って、待ち合わせて、歩いて向かい、KAATで 『冨安由真展「漂泊する幻影」』を見る

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おそらく環境要因や予算的に、資生堂ギャラリーほどは没入感が得られない代わりに、体験の多層的な入れ子構造によって、夢現を彷徨うような錯覚に放り出される仕掛け。

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じっくり観察すればするほど深みに嵌ってゆく。

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空いているタイミングで行って2周以上して欲しい。

その後、中華街へ。だんだん人が増えてきたかな。『楽園』で昼飯を食べる。一度入ってみたかったのだ。

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老舗らしいのんびりした雰囲気の店内。牛バラ焼きそばは牛バラが馬鹿でかい。

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単品の肉団子が美味しくて、ちゃんとした店だな、と思った。

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ランチメニューだと印象に残らないかも。馴染みの客に愛されている様子。長く続いて欲しい。あとから、巻き揚げが美味しいよ、という話を聞いた。こんどは食べてみよう。

中華街の路地裏にある『ギャラリーソコソコ』へ。

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不忍池での開催が中止になっているかわりに開かれた「逆襲の上野骨董市」で、来歴の分からない怪しげな大皿や、鍋島の写しなどを、店主の話を聞きながら眺めて楽しい時間だった。

さらに元町の坂の途中の『巧藝舎』へ。地図を頼りに来たは良いが、入口がどこかわからない。しばらくうろうろして、この民家なにか…とわかる

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民藝を扱う伝説的なお店だそうですが知らなかった…。

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店というか家の内外隅々まで世界中から集まった民藝品が並び、ちょっとお邪魔して見せていただく風情。なんだがとても贅沢な気持ちの時間が過ごせる。もっとゆっくりじっくり過ごしたら楽しそうだな。そして重いものを買ってしまったので、あとは素直に帰るぞ、と思いつつ。

元町商店街をぶらぶら歩き、石川町近くでケーキを買って、伊勢佐木町にたどり着く。ばんごはんは伊勢佐木町龍鳳』で。

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春菊と塩漬肉のスープ、レタスとつぶ貝の炒め物、風肉入り大根餅、牡蠣チャーハン。

スープには肉の旨み、炒め物にはつぶ貝の旨み。春菊の香り、レタスの甘味も素晴らしい。味噌漬けにして風に晒した風肉がもっちりした大根餅をリッチな味にしている。そしてふっくらした牡蠣たっぷりのチャーハン。どれもこれも美味しい。

来るたび思うんですが、ここまで凄い店が普通の町中華みたいな顔をしていて、いつも空いていて、いつ行っても季節感のしっかりあるものが毎回高いクオリティで安い値段で食べられるの、本当に謎。この奇跡はあまり長く続かないかもしれないので、出来る限り来なければ…

帰宅して、石川町『パティスリー レ・ビアン・エメ』のチーズケーキを。

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ここのお店のケーキは、自分がこれまでに食べてきたケーキの中でも、相当、美味い部類に入りますね。ショートケーキの生クリームがまた絶品なんだ。なお、帰宅途中に諸事情あって、やや形は崩れ気味です。

お茶はジュンチャバリからの、ニルギリのチャムラジ。毎度思いますが、このオールドオークラのティーカップは本当に口当たりが良いな…。

さて、巧藝舎で買った重いもの。

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勢いで買ってしまった、以前から欲しかった漬物壺。中国で見るものとちょっと印象が違うので、韓国のものかな?と思って聞いたら、台湾の水里の窯のものだと。台湾でも泡菜壜と呼ぶのだろうか。かなり前のもので、今は作られていないらしい。

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口のまわりにくぼみがあって、そこに水を張って蓋をすることで、空気と触れずに保管ができるのですね。知恵。なんか漬けるぞー

というわけで今日は家からずっと徒歩で回ったけれど、徒歩圏内に楽しいところがある暮らしです。普通はそこまで歩かないという距離なのは承知です

在華坊(@zaikabou)/2021年01月23日 - Twilog