日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

今週末のタモリ倶楽部は綱島温泉への旅。そして東京園は一度は訪れるべきヴァルハラである

「妄想旅行シリーズ 綱島温泉跡地で温泉気分を味わう」

綱島はかつて東京の奥座敷と呼ばれた温泉街で昭和30年代から40年代の最盛期には70軒もの温泉旅館がひしめいてた。今回は妄想旅行と題し街のあちこちにある綱島温泉の名残りをめぐる!

というわけで、今週末のタモリ倶楽部はなんと綱島温泉特集。綱島に25年以上在住していた身としては見ないわけには行かない。
番組解説にもあるとおり、綱島温泉は一時期隆盛を極めていて、東急東横線の『綱島』駅も、かつては『綱島温泉』駅だったのだ。林家三平が新婚旅行に来たのも綱島温泉だったとか。
しかし、温泉旅館は徐々に減り、現在は2008年に閉鎖された『浜京』を最後に、温泉旅館は消滅している。それでもかつての痕跡はアチコチにあり、おなじみ『東京deep案内』のサイトでも綱島温泉の痕跡を巡る記事がUPされている。これは必見
横浜市港北区綱島 綱島温泉の痕跡 - 東京DEEP案内
今回の番組も『妄想旅行と題し街のあちこちにある綱島温泉の名残りをめぐる』とあるので、この記事にかなり似通った雰囲気になるのではないかしらん。今でも妖しげな古い旅館が点在していたり、鶴見川沿いにラブホテルが多いのは、温泉街の名残なのだろう。
綱島温泉に関しては文献資料は断片的なものばかりらしい。それらをもとにまとめている方の記事に、以前触れているので、これも参照して欲しい。
綱島温泉の歴史 - 日毎に敵と懶惰に戦う
さて、その綱島温泉で、今でも『面影』ではなく現役なのが、綱島街道沿いにある『東京園』なわけであります。
綱島ラジウム温泉〜東京園 [東横線綱島駅綱島商店街]
この日帰り入浴施設は、京浜地区ではおなじみの真っ黒いお湯の湯船と、お座敷の休憩施設からなっている。昼間なら大人900円で、1時間以内に出れば400円が返還される。16時以降なら公衆浴場価格の450円で入浴できる。
全国各地に設備の整った立派なスパ施設が出来たり、一方で銭湯価格でいろいろなお風呂が楽しめるスーパー銭湯が乱立しているご時勢。この老朽化した施設に、格別に魅力があるようには思えない。しかし、ここの魅力はそんな表面上の話ではないのです。私が解説するよりも、会田誠の文章を読んでいただいたほうが良い

僕が綱島温泉を推す最大の理由は別にある。もっと人生論的な意味で重要な示唆に富んでいるというか……。つまり一言で言えば、ここはほとんど「老人ホーム」であり、人生の終着駅をあらかじめ一日体験できる希有な施設なのである。
REALTOKYO | Column | 昭和40年会の東京案内 | 第15回:綱島温泉・東京園

リンク先を熟読して欲しい。綱島温泉・東京園の魅力を存分に語っている。自分も何度か訪れて、まさに『空いた口がしばらく塞がらなかった』体験をした後にこの文章を読んだ。そして痛いほどに膝を打ち、ぶんぶんと音をたてるほどに首を振り、腹がよじれるほど大笑いしたものだ。
ビールを飲んでる爺さん達のこんな会話を聞いたときは、本当にどうしようかと思った

「だからさ、いい女紹介するよ!いい女だよ。85歳!」
「そんなばあさんだめだよ」
「それがいい女なんだ、なんたって85歳で処女!85歳で処女なんだから!処女だよ!」

綱島温泉について書いた過去記事にリンクしておく。それぞれ、写真をいくらか載せてます
スーパー銭湯やスパ施設はもう飽きたあなたのための彼岸、綱島温泉東京園 - 日毎に敵と懶惰に戦う
自転車で、羽田空港、等々力渓谷、綱島温泉 - 日毎に敵と懶惰に戦う
三橋美智也が釜炊きをしていた、山口二矢の両親が一時期身を隠していたなど、エピソードにも事欠かない東京園。ありきたりのスーパー銭湯や気取ったスパ施設では絶対に味わえない、東北の湯治場に紛れ込んでしまったようなひなびた安らぎを得たいなら、あなたは綱島温泉・東京園に行くべきである。
まずは、週末のタモリ倶楽部を見ましょう。あっ、でも、タモリ倶楽部だし、なぎら健壱が出てるし、変な方向に脱線するかもしれませんが


こんな記事も
http://www.tsunashima.info/pickup/healthandbeauty/spa/019/