日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

国立国際美術館

7時起床、今日も歩いて出勤。途中の喫茶店でモーニング。昼はうどんと煮物と酢の物。うどんがぬるい。仕事が早く片付いたので五時半に会社を出る。
淀屋橋まで京阪、タクシーで国立国際美術館へ。「マルセル・デュシャンと20世紀美術」。デュシャンというと「泉」ぐらいしか知らなかったのだが、今回の展覧界は生涯の作品が概ね網羅されていたので見ごたえがあった。なんというか、非常にヤマッ毛のある人なのだなという感想。自分の作りたいものを作るというよりも、自分の美術がどう受け取られるか、しかも、個人の意識だけではなく社会的文脈においてのそれを強く意識した作品づくり。こういう美術なのですね。
そして、デュシャン本人の作品に続いて、それに影響を受けた美術作品が並んでいる。鑑賞者に対して、それが何の影響下にあるのか、どういう美術上の文脈で作られているのか知ることを強要している。美術を専門に研究している人間ならば、美術史の流れや、その中における、ある作品の占める位置や意味を当然知らなければならないだろう。だけど、一般の鑑賞者は呼び知識無しに作品と向き合えば良いのだと思ってきた。しかし、デュシャン本人の作品群も、それを受けた作品も、文脈が分からないと観賞すら覚束無い。なるほど、コンセプチュアル・アートとはこういうものなのだなあ、と、感心した。
国際美術館の建物自体は、地下1階から地下3階までがスペースとなっていて、一部吹き抜けにエスカレーターが設置されている。なんというか、無駄の多い建物。しかも、無駄が有効に機能していない印象。ああ、無駄に広いなあ、という感じ。
ミュージアムショップで、会社の同期との忘年会+クリスマスパーティーのプレゼント交換用に、何か無いかと物色。太陽の塔の置物にしておく。受け取った人間が喜ぶか困惑するか見物。
美術館オリジナルの、デュシャンの「泉」のピンバッチが2000円もする。ロイヤリティを相当取られるのだろうか。