日毎に敵と懶惰に戦う

酒と食い物と美術と旅と横浜…などの記録。Twitterやってます @zaikabou

この話題に関して一番冷静だと思える記事(しかしそれもまた議論をずらすという罠の中にある)

朝日とNHKの大喧嘩 ほくそ笑むのは誰?
NHKと朝日新聞仁義無き戦いであるが、ネット言論界(そういうものがあるとすれば)に対する壮大な釣りじゃないのか、というほど、皆で熱くなっている。この議論が何故こんなに盛りあがっているか考えるとき、つまり、議論のフレームの設定の多様性が大きな原因ではないかと。
そもそもの「あの民衆法廷は茶番なのか」のレベルから、下れば「南京大虐殺」や「強制連行」「慰安婦」の真偽、あるいは市民団体と称する人々の印象論、フレームアップしてメディア論やジャーナリズム論、政治とメディアの関係、公共放送の意味、そこにからむNHKの不正やら朝日のこれまでの行状、さらには北朝鮮や中国がからむ。議論の土俵の設定はあまりにも多様だ。
朝日新聞(或いはテレビ朝日)が何か釈明すると、2chで「議論を逸らしている」と批判されるわけだが、実際に私も「そりゃあねえだろ、真面目に答えろよ」と思う対応が多いわけだが、そもそもこの問題自体が、フレームの設定の多用さのために「議論をずらす」という罠に初めから皆で嵌っているような気がしてならない。
ブログ中心でネット議論が進行する限り*1、それぞれがそれぞれの立場で、自分が設定した土俵で勝ちつづけることが出来るので、議論はいつまでも終息する気配を見せないだろう。こうなってくると、この問題に関しては、混乱しようとどうなろうと「新しい視点を永久に提供し続ける」以外に戦い方が無いのかもしれない*2。そう言う意味においては、毎日新聞の冒頭の記事には拍手を送りたい。
ちなみに、私の立場としては、「あの民衆法廷はNHKの番組で真面目に取り上げるようなもんじゃなかろう、日木流奈問題といっしょ」から終始一貫して動かすつもりはありません。

*1:2chは、まあ、アレなので。事実の洗い出し、ソース発掘においては、その活躍は目を見張るものがあると思うが

*2:ここの論理展開に明確な論理性は皆無。そこんとこよろしく