- 作者: 本田由紀,内藤朝雄,後藤和智
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/01/17
- メディア: 新書
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だけれども、世の中はみんながみんな、不安定な状況に耐えられるほど強くは無い。じゃあどうするか。つまり、政策的に、政府方針としての「不透明な社会」は日本人には無理。多様性、反社会性を確保するのは文学や文化の仕事で、政府は政府で「あるべき社会像」を愚直に示すだけでいい。そして、「それ以外の多様性」については、「黙認」して「介入せず」だけでいい。
大上段からの「教育」が多様性を推奨した時点で、それはすでに多様性ではない。そこにはすでに逃げ場はない。政府は、多様性の社会のために、断固たる、強い意志を持って、建前としての方針を維持せよ。
その点において、大上段の権力が私生活に踏み込んだ時点でバカヤローなのであって、それは右であれ、左であれおんなじ。なんとなく、セイフティーネットだけ確保するのが政府の仕事だから。
結局のところ、自分がサヨクに対して抱く不信感がこのあたりのところ、「右でもリベラルでもない左」に対する不審に発していると気がついた。ま、それは、間違っているかもしれんけれど。